ぶるがり屋 2023/04/30 23:23

どうする家康 16話 の感想

どうする家康 16話
「震源を怒らせるな」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHK

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 弱さが罪ならば
襲いかかる脅威、甲斐・武田信玄。
その強さ、恐ろしさ、後継、その強さの理由。
少しづつ成長してきた徳川の、次の壁。

 しかしまぁ、分かりやすさと外連味に全振りした作品ですわ。
冒頭で今回の一番鮮烈なシーンを見せつけ、色々なゴタゴタ経過はフルカット!
もうちょっとそのゴタゴタも見たいんだよ!(笑

美しき刺客!その正体は

 やっぱり後の井伊直政、虎松でした。
人気な重要キャラとして、遠江と武田調略の状況として、最高の登場ですよ。
 そしてこの後、家康はともかく本多忠勝・榊原康政にどんな顔で小姓として出仕するのか、とっても楽しみです(笑

忍び VS.忍び!

 服部半蔵と望月千代女、戦闘力はともかく、まだまだ情報収集力は甲斐が圧倒的に上ですね。
大鼠ちゃんがもう退場かとドキドキしましたよ(笑
 信頼し合ってるけどまだどこか拙い君臣な家康・半蔵と、気心知れ合った王と密偵な信玄・千代女の違いが引き立ちました。
聞こえない演出、ドキドキしますね。

 今回は井伊直虎と遠江の混乱で『おんな領主直虎』、忍び合戦で『信長の忍び』を思い起こしました。
脳内でドラマが繋がって楽しいな!

甲斐の国、ローマ?スパルタ?

 家康の愛弟、松平源三郎勝俊が持ち帰った真実。
ローマだと思ってたらスパルタでした(笑
その後の言伝よりよっぽど衝撃でしたよ!
まー豊かな国は弱兵になり、貧しい国は強兵にならないと滅びますからね……

 後継者、武田四郎勝頼の強さ精悍さ、そして信玄の戦う理由。
これは強敵ですわ。
 そして、徳川家康と同じ苦しみの、果ての姿でも合って。
老いて病に蝕まれ、先が無いからこその、戦いと理想。
やっぱり阿部寛武田信玄、格好良いなぁ。

これが徳川、君と家臣

 負ける勝てぬ止めよと諌め続け、勝てぬから勝手にして良いと言われても。
君主の情けなさ頼りなさ足りなさをぼやいても。
一に勝てると、家臣で勝てるぞと、この期に及んで決心すら不要に心を決めていた徳川家臣たち。
打ち震えて泣いちゃう家康。

 格好悪いけど、情けないけど、やっぱり愛しいですよ。
家康が築いた徳川一家、ですねぇ。

どうする家康

 今回最高だったのは、軽んじられ止むを得ず裏切った、からこそ夏目広次が貴方を支える家臣で勝てるという宣言。
そしてもう一つは、甲斐の貧しさと民の安寧を願う心という信玄の依って立つ処。

 今までの全部が詰まった回だったように思います。
人質時代の苦労、培い守れず今やっと叶えようとなってきた理想、不安定で未熟だったからこそ得られた家臣たちとの絆。
 そして敵も、同じようにもがき苦しみ、理想を安寧の国を目指す、巨大な将と屈強な兵。

 ずっと描かれてきた「弱さは罪」の先に、家康は届くのか。
次の戦場は、三方ヶ原。
どうする、家康。

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