ぶるがり屋 2023/11/25 22:57

どうする家康 38話 の感想

どうする家康 38話
「唐入り」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHKプラス

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 化け物の落日
魔王・織田信長もさることながら、渇望の化け物・豊臣秀吉というドラマ、最高でした。

豊臣の世、生き残った群雄たち

 やっと前田利家登場(笑
秀吉配下もやっと登場が増えてきた!
なのに優男の髭面ばっかりで、人を覚えるのが苦手な私では覚えられる気がしません(笑

 役割的に重要なのは大谷吉継、徳川家にとって関係性が強いのは池田輝政ですが……
今回出てなかったような。

最後の将軍

 足利義昭がこんなイイキャラだとは!(笑
今までの登場シーンは権勢欲&無能だった、からこその説得力。
考えてみると多くの権力者の家に自由に入れて権力者と直に話せる、最強のスパイ&フィクサーですね。
化粧とたるみと、欲が削げ落ちた様が、人として味わい深く見えました。

『麒麟がくる』と合わせて、面白い人物像になったなぁ。

復讐の玉藻前

 愛と憎しみで染め上げた、戦国の美女、傾国の美姫の仮面を被った少女、茶々。
全てを繕って覆い隠して、仇の秀吉に縋り、子を成し。
天下を奪えた、と思ったら子を失い。

 家康に迫った、「なぜ来てくれなかったか」と問い、「守る」と言われた時の顔だけが、茶々の素顔だったように思えます。
「守る」なんて、軽く言いやがったな…!絶対許さない!
そんな熱く昏い、ドロドロに燃えたぎった決心。

狐と番犬

 お市様への罪悪感もあり、泣いて縋る女にめっぽう弱い家康。
家康の立場からするとまず守れないので、やっぱりまだまだダメな白兎ですよ(笑

 すっかり騙されてたのに、天下を脅かす狐の面を家康の前で見せちゃった!
これは大失敗。
プライド高くて負けん気強いのが茶々の弱点かなー。

 いやぁ阿茶の方、良い仕事をしました(笑

『どうする家康』のヒロイン

 信長の半身、家康の心の婚約者、秀吉の野望と欲望の対象。
そしてこの血と美貌を受け継いだ、嘘も涙も女も操り尽くす烈女。
日ノ本一の抜け目なく、かつ悟り枯れた男に野望の火を点ける。

 妻がいっぱいでどんどん死んじゃう家康の物語のヒロインとして、最高ですよ。
北川景子さん素敵!

化け物の落日

 秀吉は、食い物と愛を求めてたのかな。
一番欲しいものを一番愛してる人からもらえなかった。
食うために、愛を得るために、がむしゃらに働いて生き抜いて殺して奪って。
人を集めて操って、人がついてきて、金も権力も全て得た、はずなのに。
母は最後まで愛してくれず、愛してくれた妻と弟に報いないまま、多く失って。
誰もついてこれなくなって。

 一番愛して欲しかった母の言葉と死で、やっと立ち止まれた。
それでもなお、ねねが押し止め、三成や家康が身を以って止めてくれた。
止まって良いんだ。
欲望にギラつく瞳、母を喪って枯れた横顔、遠く家康や三成を見つめる姿。

 そこからの、火がついた骸骨のような哀しく恐ろしいまでの妄執の笑い。
でもそれは愛じゃない、愛じゃないんだ……

 渇望の化け物の、終わりの始まり。

どうする家康

 ラストからの予告。
枯れてからの溢れる欲望の再燃。
天下一統からの朝鮮・明との戦、後継や権力問題、これは家康も三成も困りますよ。
大弱りですよ(笑

 茶々の憎しみいっぱいの笑顔の
「貴方の子とお思い?」
なんて言うかもう、秀吉の因果応報とはいえ、もう少し手心を……!

 次回、『太閤、くたばる』
また副題も秀吉にキツいな!
どうする、家康。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索