尾上屋台 2016/12/24 18:21

「亜人」2ndシーズン

・アニメ公式


亜人二期目すね。
あいかわらず面白い。

まあこう、次から次へと展開してくっていうか、「次どうなるんだろう?」みたいなのを毎回作っていける作品って、ありそうでそんなになくて(漫画の連載とかは、形としてはそう締めるわけですが)。
必ず期待感と焦燥感を持たせて終わらせる亜人は、よく出来てるなあと。
こういうの見かけるにつけ、やっぱ明らかに話を作るってことのレベルの高い作品ってのは、まだまだあるなあと実感するわけです。

他の作品と違うとこは、何回死んでもオッケーな亜人という存在を描くことで、逆にそれ以外の人々の生死を重めに描けるっていう、かなり逆説的なアプローチで、これは面白いなあと、あらためて。

で、話を面白くしてるのは、とにかく佐藤の存在ですよね。
これ僕なんかも話作る時は必ず意識してるんですけど(上手く行かない時もありますが)、主人公側をある程度立てた後は、そのライバル、敵役となる存在って、きっちり作り上げてく必要があるんじゃないかって。
一話完結というか、短い話ではその限りではないんですけど(そのソースを主人公側にかけた方が後々都合がいい)、こんな感じで、長くその敵役と向かい合う作品では特にそうですよね。
こういう強大な力を持つ相手に立ち向かうんだぞってのがないと、やっぱ主人公側も立たないわけですよ。
その相手に勝つってことの意味合いが、軽くなっちゃう。

佐藤はあんなに悪いことやってるのに憎めないというか、自分なんかは特にそう思いました。
この佐藤が相手にしてるのが弱い主人公側ではなく、国家権力だったりそういった、大きな力に対してるとこがそう思わせるんでしょうね。
佐藤の目的はまた別のとこにあるにせよ、彼らがやってることを、完全な悪とみなしていいものかどうかってのが、常につきまとう。
まさにアンチヒーローって感じで、この糸目のじじいにぐいぐい引き込まれるわけです(笑)。
また佐藤が強いんだ、とことん。
結構殺されたりするんですけど、そこはそこ、亜人の特性を存分に活かして。
あと声を大塚芳忠がやってるのがばしっとハマってて。
芳忠たまらんすよ。
ますます大塚芳忠が好きになった作品でもあります。

自分的ヒロインは、やっぱ下村泉ですね。
下村君は最近見たアニメの中でも、特に好きですわ。
ホントは弱い人で、時折そういうの垣間見えたりするんですけど、ひたむきさがそれを補って余りあるというか。
情熱とはちょっと違うんですけど、ひたむきであるというのは、女性キャラに限らず、人として大きな魅力だなあと、あらためて。
また彼女の場合は異常な目力(笑)もあいまって、それが実によく表現されていたと思います。

これはいずれまた三期目をやってほしい作品なんですけど、どうなんでしょう。
ある意味一区切りついたとも言えますが、まだまだこれからって終わり方でもあるんで、やってほしいものだと、切に願う次第です。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索