尾上屋台 2017/07/09 04:19

「サクラクエスト」

・アニメ公式


町おこしアニメですね。
僕はP.A.WORKSのお仕事シリーズ見るの初めてなんですが、なかなか味わい深い作品だと思いましたよ。
ちなみに見ようと思ったきっかけは、「灰と幻想のグリムガル」でいいと思った、(K)NoW NAMEが音楽担当してるからって感じで。

アニメだからってわけじゃないですが、もうちょいポンポン町おこしやってくのかなって思ってたら、むしろ失敗の連続で、こういったリアリティってのは、結構好きです。
特に現代劇って、こうしたリアリティってのは、必要だと思います。
まあ、失敗すればリアリティあるってわけじゃなく(笑)、あるアプローチをすれば、こういう結果が待っている、みたいなのって、一応世間について自分なりにでもある程度わかってないとって意味ですね。

なんとなく、自分たちはこの現代を生きているので、何か元々この世界を知ってるように錯覚しがちだと思うんですけど、大半の人ってのは、この世界がどのようなもので成り立っているかについて、びっくりするほど知らなかったりするもので。
極端に言えば手足がどういった仕組みで動くかを知らなくても、歩いたりなんだりはできるもんなんで、そのことについて「知っている」と錯覚しがちというか。
そして日常それらについて詳しく知る必要もなかったりするんですが、なにかものを作って人に見せていくには、専門家とは言わないまでも、ある程度知っとく必要はあるって話で。

その意味で、この作品はそういった部分、詳しく描いて表に出すようなことはしてないんですけど、よくわかってるなって感じもしました。
で、そこに作品ならではのフィクション性を織り交ぜていくことで、きれいにまとまった現代劇になってるなあと感じましたね。
町おこしってテーマも、渋いとこ突いてくるなあと。

自分的ヒロインは、ルックス的にも性格的にもメインの小春由乃と言いたいところなんですが、ここはあえて香月早苗で。
香月さんみたいな、オンとオフがハッキリしてる人ってのは、結構好みだったりするんですよ。
現代劇だと、ちょっとリアルの方の好みみたいのが、入ってきちゃいますね(笑)。
オフの、ジャージ短パンに前髪上に縛ってるの見て「ダサっ!」って思っちゃうんですけど、オンの時にびしっとした格好してるんで、かえって魅力的に見えるというかですね。
あと、本質的に真面目ってのも、好感度高いっす。
まあこの生真面目さってのは、メインのキャラに共通してるとこで、その意味ではどのキャラも好きだったりしますよ。

あとこの作品、各キャラ着てるもののバリエーションが多めってのもポイントですかね。
ちゃんと数えてないですけど、各キャラ、3、4パターンくらい?
髪型なんかも違ってたり。
戦闘がメインになってくる作品とかって、衣装は1パターン、よくて戦闘時、非戦闘時の2パターンくらいがせいぜいだったりしますよね。
僕の描くものでも大体1パターン、場合によっては非戦闘時も、くらいですもん。
これって視認性の問題で、一つのキャラであんま何パターンもやっちゃうと、絵柄によっては他のキャラと見分けつきづらかったりするんで、難しいところなんですよね。
特にキャラが多い作品だと、見てる側で結構混乱してきたり、パッと見あのキャラって脊髄反射してもらわないと、そのキャラの印象自体が弱くなっちゃう。

そこ行くとこの作品は、キャラを絞ってるってのもあって、衣装パターンは豊富に提供できてるなあと。
こういったところも、リアリティですよね。
実際リアルだともっとパターン多い方が自然なんでしょうけど、それだと視認性が落ちちゃって、キャラも話の印象も、弱くなっちゃう。
なので、リアリティというか、その塩梅の丁度良さってのは、こういった部分にも出ていると思いました。

と、この作品は2クール作品なので、今期も引き続き、期待してます!

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