尾上屋台 2017/09/24 11:37

「賭ケグルイ」

・アニメ公式


原作一巻の表紙が怖過ぎて(笑)、それで以前から気になってたタイトルではあるのですが、この度ついにアニメ化と。
いわゆるギャンブルものなんですけど、他のギャンブルものとは違う点が一点、そしてここが、最大の肝なのかなと。

この作品、一見してトランプやら花札やら出てきて、普通のギャンプルものっぽく見えるんですけど、そのギャンブルのルールが、全部オリジナルなんですよ。
これってご都合主義が起きやすく、最初見た時はこれで大丈夫なのかなと思ってたんですが、ああ、こういう見せ方もあるのかと。

ギャンブルものの面白さって、これスポーツにも言えるんですけど、ルール知っててこその面白さなんですよね。
なので、知ってる人にはすごくツボに入っても、知らない人からすると興味ないって話になっちゃうんですよ。
まだしもスポーツだったら、なんとなく見たことあるみたいんで間口が広く、よく知らなくてもその作品見ることで知っていけたりするんですが、ギャンブルものはその辺ちょっと難しい(某有名漫画みたいなものもありますが、あれはあれで特筆すべき例外的作品)。
やっぱ麻雀知らない人は、あんまり麻雀漫画とかに興味わかないわけですよ。
盛り上げるとこは盛り上げるで、知らない人にもわかるように作ってても、卓上でどのような駆け引き、伏線が張られてるかってのはわかりづらいわけで、その分間口を狭くしてしまう。

この賭ケグルイが他のギャンブルものと違うのは、やっぱその辺を、オリジナルルールで取っ払っちゃった点にあると思うんですよ。
簡単に言っちゃえば、誰でもわかるギャンブル作品。

そのルール独自の展開や駆け引きみたいのはなくなっちゃうんですけど、ギャンブルって突き詰めると心理戦なわけじゃないですか。
ただそこだけに特化して見せるってのは、ギャンブルものとしてかなり新しい境地なんじゃないかと思いました。
ひょっとしたら過去に似たような作品あったかもですが、こんなに外伝やら何やら出るほど成功した例は稀じゃないでしょうか。

あと、ギャンブル作品を比較的低年齢層にも見せられるよう学園モノにしてるのも珍しいですね。
それも極めて治外法権的な設定にすることで、「これは違法な行為ですよ」ってことの注意喚起を行ってもいる(アニメだとさんざん冒頭のテロップで出ますが) 。
とんでもない世界にすることで、何気に配慮もしてるんですよね(笑)。
ただ、セクシーな演出や、不穏な空気漂う演出で、本来ギャンブルものの舞台になる夜の街の雰囲気ってのも出してたりしますよね。

自分的ヒロインは、早乙女芽亜里ですかねえ。
多彩なキャラ出てくるようで、何気に各キャラのマインドは共通しちゃってる作品でもあるので、まあ、なんとなくルックスで(笑)。
ちょっと話が強過ぎて、キャラが引っ張られてるようなとこもあるかもですね。

冒頭二、三話こそ「うーん、オリジナルルールかあ」と思って微妙な物足りなさもあったんですけど、突き詰めれば心理戦ってことでは、アプローチの仕方が他のギャンブル作品と違うだけで、結局同じことなんだなあと。
そのルールの上で繰り広げられる心理戦と、心理戦がメインでギャンブルのルールは酒の肴程度って感じのものでも、見せる要素は同じなのかもしれないなあと、ちょっと発見のある作品でもありました。

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