尾上屋台 2018/10/02 00:04

「進撃の巨人 Season3」

・アニメ公式


巨人三期目ですね。

これもさっき書いたバキの感想同様、原作先に読んでるがゆえの、イメージの違いってのはありました。
てか、クーデターのシーンとかって、僕的にはもっとクライマックス感あったんですけど、アニメだと、あれ、やけにあっさりしてるなあと。
いやホント、こんなにあっさりしてましたっけ?みたいな。

印象に残ったシーンって、漫画だと結構読み返したり、立ち止まったりするじゃないですか。
クーデターのとこもそうですけど、今回アニメでやってる展開ってのは、僕的には物語がいきなり大きく動き出したって感じてて、印象に残るシーンとかが多いわけですよ。
なので、あ、テンポ良過ぎるっていうか、もうちょい尺とって描かないと、ついてこれない人出てくるんじゃないかって、変に心配しちゃったりしてね(笑)。
この辺りから、話の要素も増えて、ちょっと複雑になってくとこでもありますしねえ。

と思いつつも、まあアニメはアニメとして、やっぱ絵になるシーンに力入れて描いていくべきなんだろうと思います。
あんまり動きがない、絵面の行間で読ませるようなシーンって、アニメだといまいち盛り上がらない、退屈に感じがちかもなあとも思うので。
でもこんな感じで、見ながら原作と比較しちゃったりすると、やっぱそれぞれの得意とする演出には大きな違いがあって、原作あるものをアニメ化するのって、現場は大変だろうなあってあらためて思います。
これ、僕が思ってるのが正解ってわけじゃなくて、原作からイメージする演出って、それこそ読んだ人の数だけあると思うんですよ。
その最大公約数を拾った演出ってのも違うと思いますし、これこそ現場の腕の見せ所なわけで、監督なりなんなりが、思うように描いていけばいいんじゃないかと。
ただアニメは集団作業なんで、思うに任せないとこも、多々あるとは思いますけど。

と、これも原作との温度差書きましたけど、基本的に進撃の巨人ってのは実によくできた作品だと思います。
本筋のとこが、やっぱ丁寧だし、なにより面白いんですよ。
キャラの性格や位置づけなんかは、かなり変化球の作品だと思いますけどね。
僕なんかは、そこがいいと思うわけで。
メジャータイトルでここまで変わった人間の集団って、なかなかないと思いますよ(笑)。
にも関わらず、物語そのものにも力があって。

この作品って、巨人との戦いや、しっかりと作られた世界観から滲み出てくるミステリーだったりとかって、そういうとこがクローズアップされがちな作品だと思いますけど、ある意味すごく王道的な作品だったりもすると思いますよ。

あんま注目してる人見ないですけど、これくらい「成長」ってものに対して、きちんと描いてる作品も昨今では珍しいかなと。
物語の進行と共にキャラたちの考えに深みが出てくる、と同時に、世界観が広がっていくでしょ?
これって僕が昔読んでたような外国のファンタジー作家がよく取っていた手法で、ある意味ファンタジーの王道的展開なんですよ。
僕が巨人見始めた頃にも感じた、ある種のノスタルジーみたいなものって、その時錯覚しただけじゃないなあと。

ある時期から漫画やアニメでははっきりとテンプレ化したセカイ系の系譜じゃなく、そもそも手探りでファンタジーってものを作り上げてきた作家たちの系譜に近い作品ですよ。
これ、僕くらいの年代の作家がやるんならまだわかるんですが、作者まだ若いでしょう?
どうやってこれに辿り着いたのか、ちょっと興味ありますよね。
ひょっとしたら、物語を作るって部分の根本についてすごくわかってて、そういうすごい作家ってのは、テンプレに頼らずこうした物語を作ってしまうのかなあとか。
だとしたら、これはとんでもないことですよね。

と、話が原作の方にそれてきたので、アニメの感想としてはここまでで。
このまま2クール目だと思うんで、引き続き楽しみたいと思います!

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