尾上屋台 2018/12/31 08:36

「ゴールデンカムイ」2期目

・アニメ公式
http://www.kamuy-anime.com/

1クール空けたとはいえ、前回からそのまんま続いてる感じなので、感想も前回抱いたものとほぼほぼ変わらないって感じですかね。

物語を「面白い」と感じさせる要素満載で、かつ展開がいい具合に速いんですな。
今期は前期以上に特徴のあるキャラが出てきたりするんですが、もうデザインそのものから「変」だったりするんで、キャラが増えてもちゃんと差別化されてると思います。
名前なんかは覚えられなくても、「ああ、あれね」みたいな具合で覚えやすい。

今期は杉元たちが、土方たちについたってのが、結構大きいですね。
ああ、単に敵や競争相手としてではなく、こんな感じで手を組むこともあるんだなと。
後半に行くに従って、誰と誰が手を組んで、みたいのも複雑になっていくんですけど、それぞれのキャラが立ってるんで、話についていけないってこともなく、この辺はよく計算されてるなあと思いました。
各キャラ、必ず見せ場があるってのも大きいですよね。

あとこれは、前回の感想が長くなったんで書かなかったんですけど。
この作品の戦闘って、すごく「戦ってる」感がありますでしょう?
やっぱ、肉体同士がぶつかってるからなんですよ。
ほとんど特殊能力に近い力を持ってるキャラもいますけど、この作品には最近の作品にありがちな「異能力」みたいなものがない。

これは、結構重要な要素だと思ってます。
異能みたいのを、否定してるんじゃないんですよ。
けどそれは、やっぱ特別なものであるはずなんですよね。
ジョジョは、ほぼあれを最初にやった作品なんで、オリジナリティがあるんです(ジャンプ作品には、あれほど系統立ててはなかったけど、それに近いものはいくつかあった)。
でも後続の作品が、異能力みたいのをばしばし使って戦闘するってのは、僕的にちょっと首を傾げる部分があるんですよ。
なんでかっていうと、戦闘が、すごく軽くなる。

戦いは、やっぱ痛みみたいのがある程度伝わってナンボだと思うんですよね。
異能や魔法みたいのを主要キャラみんなが使う世界になると、途端に戦闘が観念的なものになっちゃう。
ただ絵面が寂しくなるから戦ってる、ないしは間を持たせる為に戦闘がある、みたいな作品は、どうしても軽い。
戦うことにある程度意味を持たせないと、ただの様式美みたいになっちゃうんじゃないかと、いや、実際にそうなってしまっている作品は多いわけで。

その点、この作品はある程度リアリティがある描写がメインで、そこに時折人間離れした力を持つキャラが現れるから「おお!」ってなる。
逆に言うと、派手な異能みたいのは、本来戦闘ってものに、必要ないものかもしれないんですよ。
リアルに近いところに立脚しても、戦闘シーンってのは、充分成り立つし、むしろそっちの方が「どうなるんだろう」って、読者に思わせる力は大きいと思います。

話の展開やキャラの立ち方辺りに注目の行きやすい作品ですが、こういったところもこの作品の魅力だと思います。
リアリティのある描写が逆に新鮮ってのは、なんとも皮肉な話だと思いますけど(汗)。

これはもう普通に続編をやる作品だと思っているので、次回、期待してます!

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