「白い砂のアクアトープ」
・アニメ公式
https://aquatope-anime.com/
さてと、まだ病状は回復してるって感じでもないんですが、とりあえずパソコンの前に数時間は座ってられる程度にはなっているので、久々に、アニメ感想を書いていきたいと思っていますよ。
途中で脱落したら申し訳ない(汗)。
と、今作品ですが、二部構成、前期が学生水族館館長で、後期が新水族館の一社員と、この後期があることで、なかなか面白い作品になっていると思いました。
最初2クールものだって知らなくて、がまがま水族館が立ち直る、ないしは終わりを迎えるまでの、一夏の物語だと思ってて。
途中から、あーこれ2クール目があるんだって。
最後までひとつの破綻もなく、しっかりした物語だなーって。
派手さには欠けるんですけど、人物描写も丁寧ですし、日々の営みみたいなのも、きちんとしてるなって。
最後に大団円!みたいのはなくとも、学生が若者になっていく過程というか、地に足着いた人間になっていく物語ってのは、描けてるなあって。
あとちょっと、時代を感じましたよね(笑)。
これは僕がおっさんになった、つまりこれまで様々な作品を見てきた流れで特に感じたんですけど。
いや、昔の作品って、登場人物の「夢」が結構でかかったでしょう?
たとえばこの作品みたいのだったら、がまがま水族館を、立て直すどころか世界一の水族館を目指す、みたいな感じで。
これ、主人公のくくるだけじゃなくて、周りの人間もこう、目指してるところがえらい高みだったりしないとこが、まあピーエーワークスのお仕事シリーズと思われる位置づけだと当然なのかもですけど、ちょっと時代を感じてしまったんですよね。
どかんと夢はでっかく、みたいのは、今の時代に合わなくなってきてるというか、今作のような作品の方が、共感を呼ぶんだろうなって。
共感、ということでいえば、ある時期から「憧れ」よりも「共感」の方に業界全体がシフトしてるってのは感じてるとこでもあるんですけど。
なんかこう、夢、みたいのを有言実行するみたいの、最近あんま見ないなあって。
何か大きな、生死が関わるような作品でも、大抵巻き込まれ型だったり仕方なくだったりで、こう、命懸けで夢叶えるみたいなの、時代じゃなくなってきてるのかもなー、なんて。
その意味でこう、今作品は今の時代じゃなきゃ、逆に作れない作品だったかもですね。
今この瞬間って意味じゃなく、ここ数年のトレンドで、かつこの流れは当分続きそうだなって。
そういうものを、色々と象徴した作品になってると思いますよ。
昔でも、たまに文学に寄せた作品ってのはありましたけど、文学までいかなくとも、小説の構成に寄せた作品は、今後も増えていくだろうなーって、あらためて感じた作品でもありました。
ともあれ、爽やかな読後感のある、良作でした!