「サマータイムレンダ」2クール目
・アニメ公式
https://summertime-anime.com/
いやはや、今まで見たタイムリープもので、これが今のとこ一番ですね。
前クールに比べて、ホラーやサスペンス要素は、まあ謎が明らかになっていくんで当然少なくなっていくんですが、それをアクション多めのカタストロフィに持ってく展開がスムーズで、おお、よく出来ているなあと。
構成に全く無駄がないってのもすごいとこで。
僕はよくアニメは2クールでって言うのって、要は1クールでは描くべき部分を描き切れてないことが多いことが、理由のひとつだったりするんですよ。
2クールにすれば、日常シーンや、あえて次週にそんなに期待感持たせなくてもいいような、それでいて必要な話ってのを差し込む余地が出てくると。
ぶっちゃけ、その話なくても物語は成立するよねって話を、いくつか入れることができる。
けどそれがスパイスになって、物語としてよりも、心に残る作品として、その意味で必要だったよねって感じになるわけで。
なので2クールのアニメって、そもそも構成的に間違えづらいって利点があるわけです。
というのが基本あるんですけど、今作の2クールって、まったく過不足ないんですよね。
無駄がないのに、描き切れてない部分もない感じで。
どれも必要な部分なのに、さりげなくそれぞれのキャラってものも描けていて。
そういったキャラに焦点当てる手法や話数を使わなくても、それぞれがきちんと立っている感じで。
キャラ数は多めな感じがしても、全部が必要で、かつ物語が強いんですよ。
謎が解明される度にピンチになる、にも関わらず逆転の一手を信じられる、この場合強引な解決じゃなくて、絶対この作者だったら良い一手を打ってくるだろうなって、物語自体を信じられる。
いや、ホントよく出来た作品だったなと。
余談ですけど、1クール目の夏祭り、その海辺で影潮と出会うシーンあるじゃないですか。
あそこであんなに印象的なシーンが来たのを見た時、僕絶対ラストもこの場所に持ってくるなって、確信してました。
それを原作知らない周りの人間にも言ってたんで、外れたらどうしようって(笑)。
ま、厳密なラスト1カットではないですけど、概ねあそこで終わって、良い意味で予想通りだったと。
それだけ、あの時点で構成の上手さに気づいてたんで、ここ意外ないだろって、信じてたんでしょうね。
この作品、絶対海辺の花火で終わらせるはずだって。
ともあれ、実に良い作品でした。
期待値も高かったですけど、それ以上のものを見せてくれたかなと。
今期、まだ来期があるんで一番とは言い切れないですけど、まあ間違いなく、僕的には今期のベスト3には入ってくるでしょうね。
ここ数年で見ても、ベスト10には入ってくる感じの。
傑作、と言える作品に、久々に出会ったような気がしました。