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官能小説の記事 (12)

ももえもじ 2020/05/23 00:20

【小説】彼シェア!!-男の少ない島では彼氏の共有も当たり前!!-第一話

概要

引っ越した先は、女性率の高い離島だった。
島の名前を鉢割島といい、300人を下回る人口だが、
その内の8割が女性だと言われている。
転入先の学校も、自分以外は全員が女子という。

海陸を興味津々に見つめる、7人のクラスメイト。
教鞭を執りながら、熱い視線を送り続ける女教師。
とんだ出来事にて女教師と肉体関係を結んでから、
海陸を巡る女子達の争奪戦が始まるのだった。

女教師の誘惑-第一話(前半)

「おはよ、海陸くん♪」
「あ、お、おはよう」
「おはよー、海陸くん!」
「おはよう……」
「か、海陸くん。お、おはよっ!」
「う、うん」
「海陸くん、一緒に学校行こ!」
「……うん」
「海陸くん、もう学校には慣れた?」
「えっと、まあ……」
「ってか、海陸くん遠すぎ。もっと近くで話そうよ」
「う……」
「そんなに緊張しなくても良いのにぃ!」
「朱里、嫌われてるんじゃない?」
「そ、そんなことないし! ……だよね?」
「…………うん」
 女性を苦手とする海陸にとって、鉢割島での生活は息苦しかった。
 鉢割島とは、人口が三百人程度の小さな離島である。閑散とした小島だが、学校や役所、警察といった公共施設は一通り揃っているので、生活に不便を感じる者は少ない。しかし、鉢割島には他に類を見ない珍しい特質があり、そのせいで海陸は酷く悩ましい生活を強いられていた。
「ねぇ、海陸くん」
「な、なに?」
「海陸くんって、女嫌い?」
「そんなことはないけど……」
「ホントにぃ? いっつも、ぶっきらぼうだけど」
「それは、ごめん」
「じゃあ、もっと色々お話しよーよ」
「言ったでしょ。女子が……苦手なんだ」
「あははっ、可愛い~っ!」
「でも、早く慣れないと大変だよ?」
「そうそう。鉢割島は女ばっかりだからね」
「学校じゃ、海陸くん以外、全員女子だし」
「わ、わかってるよ……」
 鉢割島には、人口の殆どが女性という特徴があった。
 総人口の内、男性は五十人もおらず、夷塚海陸の通う学校も、自分以外は男子生徒がいない現状である。異性に不慣れな海陸は、転校から一週間にして女子ばかりの環境に参っていた。

*鉢割分校
島で唯一の学校だが、それでも全校生徒数は八人しかいない。
内訳、女子が七人で、男子は海陸が一人だった。



「それじゃ、授業を始めるわよ~」
「先生、今日も海陸くんに教わりたいですっ!」
「ダメ、昨日のは特例だから。ほら、みんなプリントやって~」
「え~」
 なお、鉢割島における最大の苦痛は授業にある。
 生徒数が八人だけの学校では、教員も一人しか在勤していない。
 それ故に教室は一つしか使われておらず、全ての授業は学年も関係なしに一緒くたで行われている。
「ね、海陸くん。こっそり、教えてよ♪」
「え、でも……」
「良いじゃん、良いじゃん♪」
「あー、朱里ズルい! 私にも教えてよ~!」
「コラ~、ダメだってば!」
 校舎は、こじんまりしたプレハブで造られている。
 狭い教室に、男子は自分だけ。
 思春期の只中な海陸が居心地の悪さを感じるのも仕方なかった。
「良いでしょ、先生♪ 分からないとこがあるんですー。でも、いま先生は菜津ちゃん達で手一杯みたいだし?」
「それを言われると辛いわね。……分かったわよ。夷塚くん、今日も森江さんと紅音さんの面倒をお願いして良いかしら?」
 海陸に、女教師の仲上奈美が仰ぐ。
 生徒の年齢がバラバラな以上、鉢割校で一般の授業は行えない。
 個別に奈美が対応している訳だが、全員を一人で捌くなんて容易ならざる話である。よって、鉢割校では教師だけでなく生徒も当意即妙に教鞭を執ることがあった。
「わ、分かりました……」
「やったぁ~! よろしくね、海陸くん♪」
「じゃ、私も良いよね?」
「う、うん」
「えへへ、嬉しい! 後でちゃんとお礼するね❤」
「え~? 朱里もぉ?」
「私もお喋り……いや、教わりたいし! 翠、椅子持ってこよ!」
「オッケー」
 都会の進学校から現れた海陸は、もはや鉢割校における二人目の教師のような扱いだった。転校初日から、海陸は毎日と鉢割校の生徒に勉強を教えていた。
「海陸くん、よろしく~」
「翠のついでに私までありがと♪ 数学、全然ダメでさぁ~」
 翠、朱里が自分の席から椅子を運んでくると、海陸を挟み込むよう両脇にピタリと置いて座った。肩や太腿が触れ、海陸に緊張が走る。
「ね、ねぇ、近くない? これじゃあ、肩がぶつかっちゃうよ……」
「そう? 私は気にしないよ?」
「私も気にならないかな。離れてちゃプリントが見えないし」
「…………」
 海陸のプリントを覗き込もうと、朱里と翠が左右から身を乗り出す。
 わざとらしく海陸に体重を預け、肩から密着してくる。
 女子の確かな重みと馥郁に包まれて脳をクラクラさせるが、海陸の焦燥感など露知らず、二人は顔を近づけて耳元に温かい吐息を吹きかけるように囁いた。
「海陸くん、プリント進めるの早すぎだよぉ」
「ねぇねぇ、ここの答え、なんでそうなるのぉ?」
「ふ、二人とも……顔が近い。もっと、離れて……お願い……」
「え~? 別に良いじゃん。離れてたら、やりにくいよ」
「両手に花の状態で恥ずかしいの? 意識してくれるのは嬉しいけど、そろそろ慣れてよ。いまは授業中なんだしさぁ♪」
「そうそう、私達は真剣に勉強してるんだよぉ? ふふふふふっ❤」
「ううっ……」
 二人は真剣と言うが、実際は海陸の慌てる姿が見たくて詰め寄ってるだけである。故意に寄り添い、海陸の腕に胸を押し付けてくる。予想通り赤面する海陸に、二人はクスクスと笑った。
「…………」
 傍から見れば、イチャイチャしているようにしか見えない。
 女教師の奈美は、そんな光景を横目で窺いながら溜め息を吐いた。
 授業中に騒ぐ二人に呆れた訳ではない。
 人目も憚らず海陸に迫れる二人が羨ましかったのだ。
(良いわねぇ、翠ちゃんも朱里ちゃんも。あんなにグイグイと積極的になれて。ふふふ、海陸くんってば、本当に女性に慣れてないのねぇ。二人に挟まれて顔が真っ赤になってるわ。いっつも迫られてるクセに、未だに慌てふためいちゃって……ああぁあ~、可愛すぎるわぁっ!)
 奈美は、一回り年下の海陸に心酔していた。
 教師として島に呼ばれて五年余り。男性の居ない環境で身を焦がし続けていた奈美にとって、海陸は漸く見つけたハイエンドなのだ。
 転入前の面接にて、一目惚れだった。
 その甘い容姿や純情は、他の島民と比べるまでもない。
 歳の差など気にならないくらい、海陸に夢中になってしまっていた。
 名前を呼ばれるだけで身体が火照ったり、無意識にチラチラと視線を送ったりと、まるで学生に戻った気分である。
 だが、奈美は教師であり、間違っても学生ではない。
 教師と生徒に隔たる壁は明らかであり、どうすることも出来ない奈美は、遠慮なく色目を使える翠と朱里に、ずっと羨望の小波を立たせていた。
 ……今日までは。
「勉強、教えてくれてありがとね。これあお礼だよ、チュッ」
「私も助かったよ。私からもお礼ね、チュゥッ❤」
「あ、あううう……」
 不意に、教室が黄色に沸いた。
 やり取りを見ていた女子達の歓声である。
 手ほどきの対価として、翠と朱里が海陸の頬にキスをしたのだ。
 左右の頬に二人の唇が触れ、海陸が飽きもせず血液を沸騰させる。耳まで真っ赤に染めており、いまにも湯気が出そうな様子だ。
 行為を遠目から覗いていたクラスの女子が各々に悋気の声を漏らす。
『あぁ~、良いなぁ……』
『朱里ちゃん、海陸くんと毎日キスしてて、羨ましい……』
『私もしたいなぁ~』
『私も積極的に迫りたいけど……ううう』
 やはり、たった一人の男子ということで、海陸との熱い親交を求める女子は多い。しかし、殆どは島民らしく異性に慣れておらず、翠や朱里のような積極的なアプローチは掛けられずにいた。
(このままじゃ、二人に海陸くんを取られちゃう。そんなの嫌だわ。絶対に嫌。そうはさせないわ。もう、なりふり構っていられない!)
 輪の中で、島外出身の奈美だけが対抗意識を燃やす。
 ――私は遠くから見守っているだけで良い。片思いだけで幸せだ。
 始めこそ静観を決めていた奈美だが、それも懐かしいだけの記憶である。
 募る想いは日に日に肥大しており、いまや頭の中は海陸との男女関係についてばかり。道徳のメッキなんて欠片もなかった。
「ねぇ~、海陸くんからもキスしてよ❤ ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ」
「そっちからしてくれるまで、ずっとキスし続けるよ? ちゅっ、ちゅっ」
「う、うああっ、や、やめてよっ……」
「コホン! 三人とも、授業中よ。そこまでにして」
「あ、先生」
「あはは、ごめんなさい♪」
 未だに頬へのキスを続ける翠と朱里に、奈美が教師として割って入る。
 指を咥えて見てるだけではない。二人を引き剥がして海陸を救い出すと、奈美は出来るだけ平静を装いながら要件を口にした。
「……夷塚くん。昼休みに職員室に来てもらって良いかしら」
「は、はい。なんでしょう?」
「えーっと……あー、鉢割島での進路先を纏めた資料とか渡すわ」
「あ、分かりました」
「ええ。それじゃあ、昼休みに」
「はい」
「…………」
 話を終えて背を向けると、奈美がホッと一息吐く。奈美には、前々から企てていた腹積もりがあった。海陸と『仲良くなる』為の計画である。
 その為には、まず二人きりにならなければならない。奈美は、教師の職権を利用して昼休みに海陸を誘い出すのだった。



 それが、何故こんなことになってしまったのか。
(あああああっ、なんで海陸くんの顔が目の前にっ? あぁああ、顔が近いわぁっ。ほんの少し顎を傾けるだけで唇が重なっちゃう! しても良いのかしら? ダメよ、未成年とのエッチは犯罪……あぁあぁあ、止まらないわああぁっ! んっ、ちゅっ、んんんっ……❤)
 昼休みの職員室にて、教師と生徒の接吻が披露されていた。
 勿論、海陸と奈美の二人である。
 椅子に座る海陸へと奈美が圧し掛かり、怒涛の如く唇を奪っていた。
「んっ、ちゅっ、ちゅくっ、んっ……」
 箍が外れれば、もう抑えられない。
 唇を押し付けたかと思えば、その直後には舌が伸びて海陸の口内を凌○していく。海陸の舌先を搦め取り、無理やり表へと引っ張り出して剣戟を始めていた。
(んっ、はあぁあぁあああんっ! 海陸くんの唇っ、柔らかすぎっ! あああ、穢れの無い未成熟な唇を、私が吸い尽くしているっ! もう、何も言うことない。このまま教員をクビにされても構わない。もっと、もっともっともっともっと味わいたいいぃいっ❤)
 口付けを交わしただけで、奈美はオーガズムに陥っていた。
 唾液の交換に至ると、もう絶頂の連続である。一目惚れから一週間余り、ずっと思い煩っていた相手と交われたのだから、感慨無量も止む無しだろう。
 氾濫する快感物質が脳内を侵しまくっている。生き残った微かな理性が自制を試みるも、一度決壊したダムでは塞き止めようがない。欲望という津波が奈美を襲い、そのまま海陸を犯していった。
(どうして、こんなことになってしまったのだろう……)
 朦朧とする思考の中で、二人が同時にそんなことを考える。
 奈美も、元々は此処まで迫るつもりなんてなかった。
 転校から一週間という時期を逆手に、教師として海陸を職員室に呼び出したのが切っ掛けである。鉢割島での進路先や、学校生活について親身に話を聞きながら、どんどん仲を深めていこうと計画していたのだが、ほんの細やかな味付けに「媚薬」を用意したのが明らかな間違いだった。
 教師ではなく、異性として意識してもらいたい。
 そう至り、差し出した麦茶に媚薬を混入させたのだ。
『媚薬入り麦茶を飲めば、忽ち淫らな気分になり、海陸くんが私を性的に意識するようになるかもしれない。そうなったら、胸元を露出しておっぱいを強調したり、ミニのタイトスカートで誘惑なんかしちゃおう!』
 下策も下策、教師が考えたとは思えない作戦である。
 だが、行為に至るまでの煩わしい過程をすっ飛ばすには有効な裏技かもしれない。奈美が使用した媚薬は海外製の危険ドラッグであり、その効果は実際の通り、服用者の理性を破壊して本能を剥き出しにする程のパワーがある。道徳には反するが、これを切っ掛けに、想い人の気が引ける可能性は十分にあった。
 しかし、それは海陸が服用した場合に限る。
 あろうことか、極度の緊張により、奈美は海陸に用意したハズの麦茶を、自分で飲んでしまうという信じられない失態を○すのだった。
 職員室に想い人と二人きりなんてシチュエーションは、奈美にとって思いのほか毒だったらしい。緊張で喉がカラカラに乾ききってしまい、気付いた時には麦茶に手を伸ばしていた。
「んっ、ぬちゅっ、くちゅぅっ、にちゃっ、んっ、ああぁあああっ! なんて気持ちいいのっ、んっ、はっ、た、ただのキスなのに……あっ、ま、またイッちゃうっ……キスだけでっ、あっ、こ、こんなにっ……あぁあぁああああっ、し、幸せぇっ❤ んっ、ぢゅううっ、んっ!」
 そして、現在に至る。
 媚薬の効果は瞬く間に表れ、後は自制の叶わない結果へと帰した。
 椅子に座る海陸へと圧し掛かり、ねっとりと唇を味わい、たっぷり唾液を啜る女教師の姿が見える。息つく間も与えない猛攻は、まるで理性を失った野獣そのものだった。
「はぁっ、はぁっ、はぁあっ、んっ、んふふふふ……海陸くんの股間、勃起したちん〇んが私のお尻に当たってっ、あああぁあ、気持ちいいわぁっ!」
 いま、自分が職員室に居ることすら忘れてしまっている。
 薬物で感度が底抜けに高まり、全身が性感帯のような感覚に苛まれているのだ。少しの刺激でも、身の浮く快感に溺れてしまう。そんな状態からの濃厚なキスは、奈美を絶頂の渦へと飲み込んでいった。
「あぁっ、海陸くんの唇、柔らかすぎっ、んっ、ちゅっ、ベロも柔らかくて、唾も美味しいわぁっ! しかもっ、海陸くんの勃起テントっ、はっ、はっ、はぁっ、ぁっ、私のお尻に当たってっ、気持ちいいっ! グリグリしてるっ、幸せすぎてっ、死んじゃうぅうっ!」
 尻で味わう海陸の股間に、奈美が悶絶と発狂を繰り返す。
 タイトスカートを捲り、否応なしに膨らむ海陸の股間を臀部で圧迫する。尻の割れ目に挟むように股間を重ねると、グラインドして官能を貪っていた。
 向き合うように相手の股間へと座り、腰を揺らしながら天を仰いで白目を剥くそれは、インドの性の書を彷彿とさせる。
「あああぁっ、はぁあっ、あぁん、海陸くん……❤」
 ぐりぐり、ぐりっ、ぬちゅっ、ぐちゅっ……
 繊維の擦れる音と、奈美の乱れる声。それと、海陸の下着からは粘液の音が聞こえる。粘液の音は、我慢汁の接着音だ。下着の中にて、奈美の臀部に扱かれたペニスが悲鳴を上げながら噴き出していた。
 全身が射精を予感すると、海陸がふと我に返る。
 それまで、されるがままだった海陸だが、股間の盛り上がりを指摘されて漸く正気を取り戻す。両手で奈美の肩を押し上げて、せめてとばかりに唇だけでも離した。
「はぁ、はぁっ、はぁっ、せ、先生……い、い、いきなり、なにするんですかっ! はぁ、はぁ、はぁ……」
 海陸からすれば、教師から突然の逆レ○プを受けた状況である。当然、何が何だか全く分からない様子である。茹蛸のように真っ赤になって戸惑うばかりの海陸に、奈美が顔を寄せて告白した。
「はぁっ、はぁっ、ご、ごめんなさい、海陸くん……あなたのことが好きで好きで堪らなくて。つい、こんなことを……」
「えっ!?」
「ごめんなさい……教育者としてこんなこと……本当に申し訳ないと思っているわ。んっ、ふぅっ、ふうっ、ふぁあっ! ……でも、身体が止まらないのぉっ! 海陸くんのおちん〇んがお尻に当たってっ、ふあぁあっ!」
 謝罪の言葉を陳列するが、奈美の動きは止まらない。
 それどころか、腰の動きは益々に加速している。
 ――信用していた教師に、いきなり逆レ○プされたのだ。きっと、海陸は深く傷ついたかもしれない――
 そう思うも、どうしても動きを止められなかった。
 溢れる想いが強すぎて。全身に感じる海陸から離れられなくて。
 もっともっと、海陸に触れていたかった。
 例え、後日に教師をクビになっても。
 それくらいに、強い想いが溢れて止まない。
 媚薬のせいだと言い聞かせながら、奈美は悔悟の涙を流していた。
「す、好き? せ、先生が、ぼ、僕のことを?」
「うううぅっ、初めて会った時から、ずっと……海陸くん、海陸くん、大好き、大好きなのぉっ! あっ、んはぁあっ、うっ、ううぅうぅっ、ごめんなさぃいっ……」
 薬でトリップしてることもあり、奈美の口から本音がボロボロと零れる。美女に面と向かって好意を伝えられた海陸が一層に顔から火を噴き出す。
「う、そ、そんな。えっと、あの、えっと……うっ、あぁあっ!」
「分かってる。付き合える訳ないわよね。なら、一度だけ。一度だけで良いの。一度だけで良いから、触れさせて……」
「う、あ、あ……」
「………………ダメ?」
 奈美のしおらしい態度も何処か作為的に見えた。
 この状況で断る気概があるのなら、そもそも海陸がクラスメイトの女子に好い様に玩ばれることはない。奈美の予想通り、海陸は涙目で口をパクパクさせるのみだ。それを奈美は強引に肯定と受け取り、再び臀部を揺らしてキスに馳せた。
「海陸くん、大好きっ! ……ぬちゅぅうっ、んっ❤」
「はぁっ、はぁっ、ぁっ、せ、先生ぃ、お、お尻が当たってっ、あっ、はっ、これ、はぁっ、も、もう離れてくださいっ! こ、これ以上されたら……」
「ふふ。良いのよ、イッても❤ 私なんて、さっきからず~っとイッてるんだから。海陸くんとキスをして、お尻で勃起を感じて……はぁぁっ、また身体が熱くなってくるっ。またイッちゃうわぁあっ❤」
「う、うあぁあっ! そ、そんなに強く擦らないでくださっ、ああぁああっ、あっ、あっ、はぁっ、はぁっ、イ、イクッ、うううぅううぅっ!」
 奈美にテントの上から座られて、まだ十分も経っていない。
 しかし、海陸はとうに限界を超えていた。絶頂の触手が扉を何度も抉じ開けんと這っている。だが、ズボンを履いたままで、しかも女教師の目の前で射精など海陸が受け入れられるハズもない。必死に栓を閉めて、押し寄せるオーガズムに抗っていた。
「あぁあん、海陸くんのおち〇ちん、パンツとズボンを挟んでるのに、熱さが伝わってくるわぁっ。もうイキそうなんでしょう? イッて良いのよ? ほらぁ、我慢しちゃだめぇええっ❤」
「うあぁぁあああっ! ヤバいっ、あっ、あぁあっ、うああああっ!」
「はぁっ、はぁっ、はぁあっ、海陸くん、海陸くんっ、大好きっ、好き好き、大好きぃっ❤ んっ、ちゅぅうっ、んっ、んんんんーーっ❤」
「う、あぁあぁあああああぁっ!」
 悪足掻きも空しく、海陸の官能的な絶叫が職員室に木霊した。
 海陸が上半身を海老反りに大きく跳ねらせて天を仰ぐ。お互いに離れた唇からは透明色が糸を紡ぎ、ズボンの中では脈打つ肉棒が白濁液を滴らせた。
 ドクッ、ドクッ、ドクッ……ヌプゥッ……
「うっ、ぁ……」 
 下着に不快感が染み渡るが、それがどうしたと言わんばかり。
 あまりの快感に、海陸は声も出せなかった。
 余韻にどっぷり浸かり、意識が薄れていくのを感じる。
 身体を動かす気力もない。
 一度の射精で、魂ごと全て吐き出した感覚だった。
「はぁああ……海陸くぅん……❤」
 一方で奈美は、かつてない程の愉悦に溺れている。
 想い人のイキ顔を眼前で観られたのだ。
 しかも、下半身には精液の熱や感触が染み渡っている。
 これ以上の幸せがあるものかと、目を反転させてアヘ顔を決めていた。

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ももえもじ 2020/05/22 16:50

【小説】ショタが占い師を始めたら人妻が殺到した-第一話

旧:団地妻の誘惑~辻占ハーレム~

プロローグ

 太齊の一族は、占い師を家業に代々と永らえていた。
 末裔の翔太も例外ではなく、やがて迎える成人の時まで研鑽を積む日々である。昼間は学業を勤しみ、夜は占いの修行に精を出す毎日だ。そして、近くに迎える成人の際に、翔太は占い師として独立を果たす予定だった。
 しかし、師範を務める父が入院してしまい、事態が一変することになる。金銭的な問題が発生したのだ。代々と続く由緒ある占い師とは形ばかりであり、太齊家の実は金詰りの一途だった。
 伝統ばかりを重んじて他に稼ぐ手段の無い眷属は、それでも占いに縋りつくしかなく、生活費も儘ならない父は、急遽に翔太を占い師として稼ぐように指示をする。修行も半ばに、翔太の学業と両立してのデビューとなった。

第一話-初日

「本当に、僕が占い師を務めることになるなんて……ああ、緊張する。自信がないよ。まだ修行も途中だし、上手く行く気がしない……ああ、どうしよう……」
 とある商店街の一角にて翔太が手に汗を握る。言葉の通り、今日が翔太の占い師としての初舞台なのだ。父が使用していた占いの演台に手を付き、不安を露わにしながら客足を待っていた。
「それにしても、天井も壁も無いなんて知らなかった……これじゃあ、周りから丸見えじゃん。声も丸聞こえだろうし、恥ずかしいかも……せめて外じゃなくて部屋だったら良かったなぁ」
 名ばかりの太齊には店舗を構える資金すら無い。翔太に設けられたスペースは遮蔽物の一つも無く、周囲から丸見えだ。慣れない翔太は、とにかく落ち着かなかった。
「…………」
 しかし、そんな不安も時間が経つに連れて和らいでいく。土曜日の午前中だと言うのに、商店街は非常に閑散としており、目に付く人が数える程にも見当たらないのだ。
 今頃になり、商店街がシャッター通りになっていることに気が付く。
開いている店は僅かであり、それらも客足が良いとは到底も言えない状態だった。
「噂には聞いてたけど、この街って本当に廃れていたんだ。こんなに大きい商店街なのに、ウソみたいに人が居ないや」
 翔太の居る商店街は、ここ数年で立派な空洞化現象へと陥っていた。
 シャッター通りという言葉は幾度と耳にしていたものの、こうして実際に目の当たりにしたのは初めてである。不況を身近にした翔太は、シンとした商店街に小さな恐怖を感じていた。
 同時に、安堵感も然り。飽くまで父が退院するまでの繋ぎな翔太は、このまま客足が無ければ……などと、不謹慎なことも考えてしまう。
「お父さんには申し訳ないけど、やっぱ僕に占い師は早いよ。だから、このままお客さんが来ないことを祈ろう。お客が来ないっていうなら、お父さんも怒れないし。あはは」
 ……されど、翔太の淡い願いは露と消える。及び腰で祈りを捧げる傍らにて、既に遠目から翔太を窺っている女性が数人と居た。
「あの子って占い師なのかしら? 初めて見るわね」
「や~ん、めっちゃ可愛い~っ!! 女の子みたーいっ❤」
「えっ、なにあの可愛い子っ。男の子……だよね? いつもはキモいエロ親父だったのに。あのハゲは引退したってことなのかな?」
 近隣に住む三人の人妻である。若いながらも滲む母性を隠しきれず、如何にもママ友と呼ぶべき一行だ。土曜日に集って商店街を歩き回る最中に、占い屋で独り佇む翔太を一人が着目した。
 いつも不気味なオーラを漂わせる陰気な中年とは打って変わっての翔太は、商店街を馴染みとした三人にとって異彩でしかない。一人を惹き付けると、続いて二人も翔太に関心が向けられた。
 太齊翔太――。
 年頃の男子にしては、体格が華奢で顔付きも幼い。未だ声変わりも果たしておらず、中性という言葉がピッタリな存在だ。当然のように人目を惹きやすいタイプであり、家庭を持つ三人組の人妻も例外ではなかった。
「あら、本当に可愛いじゃない」
「えーっ!! 陽子ってば反応薄すぎっ、あんなに可愛いのにっ!!」
「ヤバい。あの子、モロにタイプなんだけど。何歳なのかなぁ……」
「ええ、里香もショタコンだったの?」
「だって、可愛いじゃん~っ!! 陽子はそう思わない?」
「まあ、それは分かるけど…………可愛いわね、とっても」
 三人の内の一人、花田里香が翔太を指差して咲き誇るテンションで騒ぎ出す。矢次陽子の疑問の通り、里香にはショタコンの気があったらしい。翔太を見つけた途端に、まるで人気アイドルに遭遇した時のような黄色い声で燥いでいた。
 また、同じくショタコンの久住凛も騒いでいる。凛と陽子は学生の頃からの知り合いであり、凛が極度の少年愛だと知る陽子は、早々に訝しい顔を浮かべていた。
 この時点で悪寒を抱く辺り、陽子は流石というべきだった。
「何歳なんだろ~」
「学生かしら。バイトで占い師だなんて珍しいわね」
「ねえ、行ってみない?」
「言うと思ったわ。まあ、占ってもらうだけなら別に構わないわよ」
「やったぁ~!! 行こ行こっ♪」
「……占ってもらうだけなら、ね」
 そうして、三人衆が翔太の元へと歩き出す。自分の場所に真っ直ぐ向かってくる集団に気付くと、翔太は軽く心臓を叩いて出迎えた。

「こんにちわーっ!! 占い、やってます?」
「あ、は、はいっ。やっていますっ!!」
「じゃあ、三人分お願いしまーす♪」
「はいっ。あ、ありがとうございますっ」
「ねぇねぇ、バイトしてるの? 君のこと、初めて見たけど」
「……そう、ですね。見習いの身です。で、でも安心してくださいっ。物心が付いた時から訓練されてきたので、も、問題ないと思いますっ。よ、よろしくお願いします!」
「へぇー、もしかして家業だったり? えらーいっ❤」
「それなら腕前も安心ね。よろしくー」
「は、はいっ!!」
「や~ん、可愛い~っ!!」
 三人の来訪者に、とうに翔太の背中は冷や汗でびっしょりだ。なんとか平静を装うも、父子家庭に育った翔太は年の離れた女性に慣れておらず、心の内は緊張感で一杯だった。
(ね~っ、近くで見るとマジで可愛いんだけどっ!!)
(本当っ、こんなに可愛い男の子は初めて見たよっ!)
(ちょっと、二人とも。感想は後にしなさいよ……)
(陽子、なんでそんなに冷静なの!? この可愛さ、ヤバくない!?)
(はぁ……)
 対して女性組はテンションが上がりっ放しである。特に里香と凛は、翔太の甘い容姿に感極まってる様子だ。まずは一番手に凛が椅子へと腰掛け、釈台を挟んで翔太と向き合った。
「まずは私からねっ。凛って言うよ。君の名前も聞いて良い?」
「あ、太齊翔太です」
「わあ、格好良い苗字と可愛い名前っ♪」
「うんうんっ。よく似合ってる~」
「え、待って。太齊って聞いた覚えがあるわ。いつもの占い師と同じ苗字じゃなかったかしら? もしかして、翔太君は血縁者なの?」
「あーっ、そういえば、確かにっ。聞き覚えあるっ!!」
「し、知ってるんですね。太齊陞三は僕の父なんです」
「ええーっ、全然似てないじゃんっ!!」
「前に一度だけ占ってもらったことあるよ。印象的なヒトだったから、つい覚えちゃってた。それにしても、翔太君が息子だなんて。本当に似てないね。うん、遺伝子って不思議……」
 入院した翔太の実父を陞三という。特徴的な禿髪や下品な言動から、悪い意味で印象的だったらしい。陞三を知る三人は、翔太が実子だと知って色んな意味で驚いた。
「父の占いを受けたんですか。それは……プレッシャーですね」
「え、なんで?」
「父に比べたら、僕なんてまだまだですから」
「……翔太君が不安に思う必要は、決して無いと思うわよ」
 翔太も、三人が陞三の占いを体験済みだと分かって驚きを見せる。発言や態度から、翔太が父を尊敬していることは明らかだ。そこからなにかを閃いたのか、凛は一人で密かに唇の端を釣り上げていた。
「それでは、う、占いを始めますっ」
「あははっ。翔太君、早速声が裏返ってるよ?」
「あ、う……ご、ごめんなさいっ」
「お姉さんが緊張を解いてあげよっか?」
「あっ、凛だけズルい。翔太君の手を勝手にっ!」
「うあああっ!? ちょ、ちょっとっ!?」
「ふあぁ……陽子ぉ、翔太君が真っ赤になってて可愛いぃよぉ……」
「凛、里香。そのくらいにしないと、占いが一向に進まないわよ」
「むう」
 三人の若妻に面と向う翔太は、既に顔を火照らせていた。
 テーブルを挟んでいるも、凛が身を乗り出す所為でお互いの距離が近いのだ。両腕を台に乗せながら、凛が蠱惑的に翔太を見つめている。
そして、不意に翔太の手を取り、優しく握り始めた。
 熱を孕んだ視線と、母性の滲んだスキンシップである。これは凛の得意とする無言のナンパ術だった。
 出会い頭でロックオンする凛に、陽子が代わりに謝ってくれる。
「ごめんなさい、翔太君。凛のコレは、もう病気みたいなものだから。ところで、翔太君はどんな占いが出来るのかしら?」
「あ、え、えっと、一般的な占いの知識は網羅してるつもりです。そ、その中でも僕の家庭では、身体の部位から『気』を読むことを得意としています……」
「身体の部位って、つまり手相占いとか?」
「は、はい。そうです。手だけではなく、他にも脚や顔色とかも……そ、それと、その……く、唇や胸などもあります……」
「ええー、胸っ? 翔太君ってば、実はムッツリタイプ?」
「そうやって女の身体を触るのが目的だったりしてー❤」
「ち、違いますよっ! ほ、本当に、そういう占いがあるんですっ! 実際にお父さ……父は成果を挙げていますし、僕も子供の頃からそう訓練を積まされましたっ!」
「まあ、私も聞いたことはあるわね。唇占いなんかは結構有名かも」
「へえ~」
「それよりさ。胸で占うって、実際にどうするの?」
「そ、それは……」
「そりゃ、やっぱ揉むんでしょっ?」
「だよね。翔太君になら、いくらでも胸を揉ませてあげるよ❤」
「い、いや。そんなこと出来ませんっ! 服の上から形状を推測して、その、そこから、う、占っていこうと思っています……」
「えー」
 言葉を紡ぐに連れて翔太の声色が弱くなる。幼少から訓練を積んだ内容とは言え、こうして実際に女性へと説明するのは、かなり抵抗があるようだ。恥ずかしさを極めた翔太は、性的な会話が始まるや否や顔を真っ赤にした。
 なお、部位による占いは、太齊一族の伝統的手法ではない。これは、先代の陞三による独断である。翔太の尊敬とは裏腹に、陞三は占いを建前にセクハラすることを生き甲斐とした下種だったのだ。
 最初に一般的な手相占いから始まり、続いて女性の美脚を弄ったり、或いは唇の形や弾力から「気」を読むという建前でキスに迫ることも多かった。
 占いに託けて女性にセクハラばかり働いていれば、女性から顰蹙を買うのも当たり前だ。ともかく、スキンシップによる占いしか興味を示さなかった不道徳な陞三は、残念なことに代々と続く伝統的な術を捨ててしまい、翔太にも己のセクハラ術しか伝えていなかった。
(なるほど。でも、翔太君のお父さんは、絶対にセクハラ目的だったよね。いつだっけ? あれは、思い出しただけでゾッとするよ)
(一年くらい前かしら。占いとか言って、不意に胸を掴んで来た時は、本当に殴ろうかと思ったわ。ああ、忌々しい嫌な記憶よ……)
(翔太君も……お、同じことしてくるのかな?)
(どうかしらね)
(翔太君は純粋そうだし、お父さんの教えとか全て鵜呑みにしてそう。翔太君がセクハラな占い……これ、利用できるかも)
 無垢な翔太は、父の教えが不適切な占いだと未だに気付いていない。
反対に、勘の鋭い三人は直感的に事情を察知してしまう。凛と里香は、まるで方程式を解いたように頷くと、より濃い妖しい笑みを浮かべて翔太に詰め寄った。

「じゃ、翔太君。どうぞっ❤」
「えっ、な、なにしてるんですかっ!?」
「なにって……触って確かめるのが、お父さんの教えなんでしょ?」
「あ、で、でも……だからと言ってっ、これは……あ、あう……」
 握っていた翔太の繊手を、おもむろに凛が自らの胸部へと寄せる。凛の豊満な胸に翔太の手が吸いつく。翔太は当然のように童貞であり、服越しでも女性の乳房を触ったのは、これが初めてだった。
 初めて触れる生身に、翔太の顔面が一気に熱を上げる。
「遠慮しないで、もっと力を籠めて揉んで良いんだよ?」
「ダ、ダメですよ……こ、これセクハラになっちゃう……」
「セクハラのハラは嫌がらせって意味だよ。私は別に嫌がってないし、これは占いなんだから、本当に遠慮しなくて大丈夫だってば♪」
「ふ、服の上から目で診断も出来ますから……」
「それでお父さん以上の占いが出来るの?」
「あ……い、いえ……」
「凛が良いって言うなら、直接触った方が良いんじゃない?」
「あ、う、あ……あうう……」
 トマトのように赤くなった翔太の顔に苦慮が滲む。実父を敬慕する健気な翔太は、陞三の代理として顧客には満足してもらわなければと心に誓っている。
『ならば、ちゃんと父の教えの通りに占いを執行すべきだろう……』
 という翔太の胸中を見抜いた凛や里香は、ここぞとばかりに翔太に迫り出す。気付けば、里香まで鼻息を荒くして翔太の手を取っていた。
「あ、翔太君。片手が空いてるね。一緒に私のことも占ってっ!!」
「え? ……わああぁあっ!?」
「あっ、里香までっ!!」
「翔太君の左手が暇してるみたいだったから♪」
「そっか。それじゃあ、二人同時に占いお願いしまーす❤」
「あぁあ、ちょっ、ちょ……あぁあっ……」
 右手が凛の谷間に埋もれたまま、空いた片方の手を里香が奪い取り、自分の胸へと押し付ける。これで両手が二人の乳房に埋もれた状態となる。経験の無い翔太には刺激が強すぎたようで、もはや言葉もない。凛と里香は、ドストライクである翔太の面白いくらいに哀れな姿から、予想以上に嗜虐心を擽られて己の理性を剥がしつつあった。
(やだぁ、翔太君ってば可愛すぎだよぉ。真っ赤な顔して、いまにも泣きそうじゃんっ。こんな可愛い男の子、反則すぎるよっ❤)
(こんなことになるなんて。ちょっとヤりすぎかもって思うけど……もう自分を抑えられそうにないや♪)
「あ、あのっ、ここ外ですしっ! 人目に付くので、ちょ、ちょっとマズいですよ……そのっ、胸に手を……」
「ん~、んふふふ❤ 大丈夫、大丈夫。この商店街がどれだけ人通り少ないか、私達が一番よく知ってるから。それに、これはただの占い……でしょ?」
「そうだよ。君のお父さんも同じことしてたよ? 恥ずかしがるのは、翔太君がエッチな期待をしてるからじゃないかなぁ?」
「そ、そんな。ぼ、僕はエッチなことなんて……」
「あぁあ~ん、可愛い可愛い可愛いぃいっ❤」
「はあ……」
 その半歩後ろでは、一人だけ正気の陽子が溜息交じりに肩を竦める。極度のショタコンな凛が暴走するのは常々であるも、里香まで翔太に魅入られたのは意外だと苦笑いする。けれど、然程には驚いておらず、二回りは年上の、二人の人妻に迫られてきりきり舞いな翔太を、寧ろ面映ゆい感情で見つめていた。
 よき大人を演じて居ても、翔太に対して陽子も裏腹では邪な感情を抱いていたのだ。未だに男性として整い切れていない愛らしい翔太の、親友達から辱められる光景が性志向のドツボに嵌り、陽子はジクリと一人で下半身を熱くさせていた。
(ああやって、ズカズカと行動の出来る凛と里香が羨ましいわ……)
 カミングアウトをしないだけで陽子も立派なショタコンだったのだ。
本当は翔太を犯したい。めちゃくちゃにしてやりたい。そんな思いが駆けていた。けど、自身のキャラ的に、一歩が踏み出せずにいた。
溜息も、不甲斐ない自分に対する遺憾である。夫に感じたことのない、身を焦がすような想いが駆ける。眼前の光景を目の当たりに、陽子は人知れず欲情を果たし、姿勢も次第に内股へと変えていた。
「あ、はあっ、はぁ、はぁっ、はぁっ……」
「翔太君、めっちゃ息が荒くてウケる。ねえねえ、おっぱいの感触に夢中になるのは良いけどさ、占いの方もしっかりね。私達は、占いに来てるんだからねぇ❤」
「そうそうっ。まあ、もっと沢山おっぱいを揉まないと占えないって言うんなら、しょうがないけどさぁ?」
「あ、い、いえ。も、もう結構ですっ。すいませんっ!!」
 一方で翔太は、人妻の熟した乳房を両手に放心していた。
 翔太が二人の言葉に我へと返る。占いを前面に立たせる辺り、凛も陽子もちゃっかりしている。翔太は慌てて手を引っ込めると、診断の結果を発した。
「えっと、二人とも、恋愛運が著しく上昇しているように感じました。な、なにか……大きな恋をしたような現象が血流に表れています。と、とても強い気です」
「えーっ、おっぱい触っただけで、そこまで分かるの!?」
「その、胸の健康状態は意外と心に直結してるみたいですので……」
「へぇ~、かなり当たってるかも、それ❤」
「うんうん。本当に頑張って勉強したんだね、翔太君っ!」
「あ、ありがとうございます……」
 凛と里香が翔太を淫靡に見つめる。議論の余地なく、二人の情炎は翔太にて炙られているのだ。いつの間にか、二人の顔も翔太と同様に熱い淫蕩に染まっていた。
「おっぱい占い、ありがとうね。じゃあ、次は唇の占いかな?」
「えっ!?」
「これも、触って確かめるんだよね? これは唇同士でかなぁ?」
「い、いや、唇占いは形だけでも十分ですのでっ!!」
「でも、実際に触れ合った方が確実な診断が出来るんでしょ?」
「と、言う訳で……」
「どうぞ、翔太君っ❤ んーーーっ!!」
「うあぁあああっ!?」
 結婚により失った恋愛感情が、何年振りと久しく萌芽しているのだ。塞き止めていた欲望が津波の如く溢れ出し、よもや勢いを止められる状態にない。凛と里香は、その火照った身体を卓上へと乗り上げると、キスの体勢で翔太に接近した。
「遠慮しなくて良いから❤」
「あの、翔太君。私にも……」
 目を瞑り、軽く顎を傾けて待機する。二人の美女が目の前でキスを待つ光景には、流石の翔太も平静では居られない。とうに股間は火を噴いており、台に敷かれたタロットクロスで隠れてなければ、屹立が明らかな程だった。
 逃げること叶わず、その場から全く動けず固まってしまう。
「あ、あのっ、キスはしなくて良いですからっ!!」
「翔太君のお父さんはキスしてきたよ?」
「そう、こんな風にね……」
 故に、完全に裏返った声で抵抗の意思を見せるも、勢いそのままに顔を寄せる凛に成す術もなく……やがて翔太は占いと称した凛の唇に吸い込まれていった。
「んっ❤」
「ふあぁあっ、あっ……!!」
 ゆっくりと唇同士が重なった。
 翔太のファーストキスである。唇の突端が触れた途端に、それこそ夢のような感覚に陥り、氾濫する脳汁に溺れてしまい、四肢を何度も痙攣させていた。
「ん~、んふふっ、ん~っ❤」
「ん、ぁ、ふぁ…………ぁ……」
「翔太君、白目を剥いてるわね」
「めっちゃ感じてて可愛い~、やっぱり初めてだったのかなぁ❤」
 背筋はエビ反りに、身体は獲れた魚のようにピクピクと身悶えする。
瞳が蕩けて急速に色を失い、意識も虚ろと化す。その様子は、まるで凛が翔太の生気を吸い取っているようだった。
 対する凛も、性的反応を露わにする。胸占いの時点で既に身体中を焦がしていた凛は、翔太とのキスを口火に汗だく状態だ。顔の紅潮はより濃厚に、服の下ではジメジメと汗が滴り、局部も別の反応により濡れそぼっていた。

「……ちょっと、これはやりすぎじゃないかしら?」
「占いだから大丈夫っ!!」
「はぁ、全く……」
「良いなぁ、凛。次は私の番だよ!!」
「…………」
「それとも、陽子が先が良い?」
「……私は、やらなくて良いわ」
「えーっ、なんでえ?」
「私は、ショ、ショタコンじゃないもの」
「陽子ってば、堅物っ!!」
「……いまの凛、きっとビックリするくらい濡れてるわよ」
「やっぱり?」
「あんな凛を見たのは初めてだわ。年下に入れ込む姿は、これまでも何度と見てきたけど、今回は桁が違うわね。翔太君のことを相当気に入ったみたい」
「無理ないよ。あんな、天然記念物の男の娘が相手だもん。私も実は、見てるだけで濡れてるし。あはは」
「ぷはあっ、ああぁあっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……さ、最高……翔太君とのキスっ、思わず別世界に行っちゃう所だったっ……」
 口付けから数分後に、漸く凛が翔太を解放する。唇が離れて透明の糸が紡がれる程に、お互いが唾液塗れだ。相当の体力を消耗したのか、唇が離れるや肩で息を繰り返した。
 目を虚ろにする二人の官能性に、里香が内股で身悶えする。
「ふあ……ディープキスでもないのに、なんか凄い激しさを感じたよ。二人とも、汗びっしょり。しかも顔もエッチで……もう見てるだけで、私まで変になっちゃうよ」
「はあ、はぁ、里香。ヤバいよ、翔太君とのキス❤」
「観てるだけで伝わってきたよ。二人ともエロ過ぎっ! ねえ、次は私の番ってことで良いよねっ? もう我慢できないよ……」
「……ん、勿論っ」
「翔太君っ、良いよねっ!?」
「はあ、はぁ、はぁ……う、ううっ……」
 凛の満面に広がる悦びが程度を物語っている。凛が退くと、続いて里香がテーブルを跨いで翔太に迫る。里香も、とうに情欲が極まっているのだ。いまやキスをしない選択肢など在りはせず、翔太もそれを理解していた。
 バトンを渡すように、凛から里香へと翔太が移る。
「そ、それじゃあ、失礼しま~す……」
 翔太を優しく抱き締める。それだけなのに、有頂天に達しかねない幸せな心地が身に広がってきた。
 年頃の少年を胸へと抱く多幸感や背徳感に酔い痴れる。一通り堪能すると、里香は取って食うような目つきで翔太に舌を伸ばした。
「んっ、ちゅっ、んんんっ……ぐちゅっ、ぶちゅううっ、ぬりゅっ」
「ふあ、ぁ……ちょ、ちょっ、これっ……あぁあああっ!!」
「うあ……里香のキスって、あんな激しいの?」
「ああ、もう滅茶苦茶ね」
「んぢゅるっ……だ、だって止まらないんだもんっ。んっ、わ、私の唾液で翔太君をっ、これでもかってベトベトにしてあげたいっ、あむ、んんんんっ、幸せっ、幸せっ、幸せだよぉおおおおっ❤」
「ふあ、あっ……あああっ……」
 占いという体裁は何処へやら、里香の濃厚なディープキスに塗れる。ディープキスを知らぬ翔太は、先程と同様に下唇を閉ざした受け身の状態を固定している。里香は、その上から舌で満遍なく舐めていた。
 元々、里香は夫以外との行為に飢えていたのだ。結婚後はマンネリ続きで新鮮味の無い夫とのセックスは食傷に他ならず、遂に獲得したこのチャンスは、とにかく里香の飢えに餓えた野性的な欲望を大いに爆発させた。
「んちゅっ、んんっ、んはぁっ、んっ……」
 まず最初に軽くキスを交わし、それから舌を伸ばすも翔太は応じず、歯止めを失った里香の猛攻が満面へと広がる。唇に留まらず、頬や鼻、果ては目にまで触手が伸びる。まるで愛犬のように翔太の顔中に舌を這わせていた。
「里香ってば、激しすぎる。あんな激しいの、見たことないよ。翔太君をべろべろして……うう、エッチすぎるっ……」
「…………」
「べちゃっ、んっ、んちゅっ、はぁっ、はぁ~、幸せっ……陽子、凛、こんな気持ちになったの、初めてだよぉ……もっと、もっと翔太君を穢し尽くしてあげたいっ!!」
 翔太を一目した時から、里香の口中には大量の唾液が湧いていた。
 餓えた獣が御馳走を前に涎を溢れさせない訳がない。里香が惜しみなく涎を塗り付けていく。翔太の顔中にベッタリと満遍なく――。
 忽ち、鼻を曲げかねない臭気が漂った。
 口に溜まった涎の、独特な臭いだ。
 しかし、いまに限っては、それすら興奮の元である。すえた臭気が官能性を帯び、傍観する陽子と凛にまで情欲が伝染する。キスや胸の占いで既に出来上がっている凛は、淫乱な瘴気によって更に情欲を加速し、陽子の目も憚らず、まるで憑りつかれたように己のスカートに腕を突っ込み始めていた。
「ちょ、ちょっと、凛っ、なにオナニー始めてるのよっ」
「はぁああんっ、見てるだけで、私までっ、はぁ、はぁ、はぁっ……陽子ぉ、私っ、いま信じられないくらい興奮してる……なにこれ……こんなの初めてだよ。友達のキスシーンを見て、こんなに濡れちゃうなんてっ、ああぁっ……」
「……気持ちは、分かるけどさ」
「あううっ、あぁあっ、あっ、うあぁあっ!!」
「あぁあっ、翔太君っ、声も可愛い。ほら、翔太君も舌を伸ばしてっ。翔太君も私のこと舐めてっ、もっと、もっとベトベトしたいのぉ」
 べちゃっ、ぴちゃっ、ぬちゅっ、くちゅっ、ぬちゅっ……
 人気の無い商店街に体液の粘る音が響く。翔太の顔面を、とにかく自分の唾液で満たそうとする里香と、そんなシーンに発情して自慰にひた走る凛である。この狂騒の渦を、もう誰にも止められはしない。里香が満足するまでの暫くと、延々に行為は続くのだった。

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ももえもじ 2020/05/22 09:39

【小説】催○アプリで巨乳女教師をコントロール!!

プロローグ-催○アプリの導入

「ふぅっ、ふぅっ……ふぅっ……んっ、はぁっ……」
 消灯された真っ暗な部屋から、押し殺したような声が聞こえる。部屋の中央には布団が無造作に敷かれており、小柄な少年が小型電子機器を眺めながら寝転がっていた。
「はぁっ、はぁっ、はっ、し、しずな……しずな先生ぃっ……!」
 布団に横たわる少年は、小型電子機器ことスマホの画面を食い入るように睨んでいる。画面には、不自然な角度から撮影された女性の写真が映し出されており、先ほどから、その女性の名前を延々と呟きながら、空いた片方の手で自分を慰めているようだった。
 女性の名は羽並しずなという。豊満な乳を持ちつつ、穏やかそうな表情を浮かべた女教師しずなは、少年の通う学園の担当教師であると同時に、想い人でもあった。一目見た瞬間から恋を患ったのだ。
「う、あっ…………!」
 そして堰を切ったような喚声と共に、少年は身体を撓らせて果てた。
 反った亀頭から精液が迸る。白濁液は、そのまま小さな弧を描いて、しずなが映ったスマホに直撃した。少年が慌てて画面を拭こうとしたとき、それは現れた。
「なんだ、これ?」
 スマホの画面が一度プツンと切れたと思ったら、真っ黒な画面の中央に「催○アプリのインストールが完了しました」という文字が浮かび上がる。
「うわっ、ウイルスだっ。なにか怪しいサイトでも踏んだっけか!」
 怪しげなアイコンとアプリ名に少年が焦った。青少年らしく、日々いかがわしいサイトにアクセスしている少年には、原因に心当たりがあり過ぎた。すぐにウイルスと予測した少年は、決してアプリを開いたりはせず、そのまま削除しようと試みた。
 ……しかし、何処を見ても「催○アプリ」と書かれたアイコンを削除するボタンが見当たらない。どんなにアイコンを長押ししても、初期アプリのように、アンインストールするバツ印が出てこなかった。
 再起動しても無意味という。少年はサイトで催○アプリについて調べてみた。すると、ネットの奥深くで、このような興味深い一文が見つかった。

『性に選ばれし者へ。十億人に一人の確率でインストールされるそれは、あらゆる人間を意のままに操れる最強のアプリであり――』

 如何にも怪しげなサイトの、あまりに的を射ない説明文だった。少年は、なんとバカらしいと嘲笑う。……が、こんな文章を見つけたら、どうしても気になってしまうのが青少年というもの。あれこれと時間を無駄にした後、少年は結局アプリに指を伸ばした。

第一話-羽並しずなとの秘め事

 翌日。放課後になると、少年は進路相談という名目で、しずなを進路指導室に呼びつけた。
「早く早く早く。早く来てくれぇ………………」
 どうしても逸る気持ちが抑えられない。その理由には、昨夜のアプリが関係している。「あらゆる人間を意のままに操れる」という言葉……それを鵜呑みにするほど少年は出来上がってはないが、やっぱり可能性は捨てきれないということで、少年は昼間にクラスメイトの女子を使って催○アプリの実験をしてみたのだ。
 本当に色々なことが出来るらしい。かと言って真昼間の学園で大それたことはしたくないので、とりあえず恋心を擽る機能を使用してみた。……すると、どうだろう。瞬く間に、少年を見る女子の視線が増えていく。周りの女子たちが一斉に顔を紅潮させて少年をジッと見つめ始める。やがて告白する女子もポツポツと現れると、少年はアプリの力に恐怖を覚え、慌てて催○機能を停止した。
「僕は、しずな先生とお近づきになれれば、それでいいんだ」
 本当に、思うが儘に世界を変えられる力だと実感するが、欲張ると痛い目を見るのは明らかだろうと少年は自制した。ターゲットを現在片思い中の女教師のみに絞り、アプリを起動させて指導室で待機する次第だった。
 
 コンコン。不意にノックがかかると、ドアが開いて目的のしずなが入ってきた。相変わらずの柔和な微笑みに、少年がドキンと胸を高鳴らせる。ここまでは、いつも通りの光景だが、催○のアプリを起動している今日は一味違っていた。
「あら……待たせちゃったかしら? ごめんなさい……」
 少年を見るや、しずなが否や軽く赤面してしまう。素振りこそ落ち着いているも薄く紅潮させて、それを隠そうと片手を頬に充てる。急にモジモジし始めたりと、まるで女子生徒のような反応を見せていた。
 もちろん、これには少年はアプリが影響している。チカラを用いて、しずなの恋心を少しだけ弄っていたのだ。
 もっともっと過激なことも出来るが、恋愛の過程を尊重したい少年にはこれが限度である。しずなが席に着くと、少年は高鳴る心臓を必死に抑えながら口を開いた。
「まず、謝らなくちゃいけないことがあります。実は進路指導というのはウソでして……今日、しずな先生に話があって呼んだんです」
 少年の言葉一つ一つを、しずながゆっくりと噛みしめていく。少告白しようと決意した少年だが、どうしても口籠って真っ赤になってしまう。核心に近づくに連れて、徐々に広がっていくむず痒い雰囲気から全てを察したしずなも、少年と同じく緊張して頬を染めた。
「それで、あの……その、つ、つ、付き合って下さいっ!」
 流暢に話せず、どもりっぱなしな少年だったが、ようやく告白まで持っていくことに成功する。しずなは、まるで少女のように俯いてしまう。暫く経った後、しずなは首を小さく縦に振った。
「ええ、良いわ。こ、こんな私ですけれど……」
「そんなことないですっ、先生は完璧ですっ!」
「ありがとう……なんだか、心が温かいわ。記念にハグしてもいいかしら?」
「は、はい、もちろ……っ!」
 交際もあっさりと成功する。その記念としてハグを希望する先生ことしずな。少年が赤ら顔で頷いた瞬間、しずなの備える巨大な胸が押し寄せてきた。
 顔を丸ごと包み込んでしまうほどの大きさである。憧れだった相手とハグをしている――。少年は、しずなの胸に埋もれながら、アプリに感謝しつつ脳汁を噴き出しまくっていた。

 それから数日が経過する。
 交際が始まって最初の週末になり、ようやく二人の初めてのデートが始まる。教員と学生の恋愛は世間的に問題となりかねない為、学園内では基本的に接触はしないようにしていた。
「あ、先生っ! こ、こんにちはっ……」
「あら、私ってば待たせてばかりね。これでも早く来たつもりなんだけれど……ごめんなさい。あと、公の場で先生は困るわねぇ」
 学園関係者にバレないよう、デートは学園から駅を三つ挟んだ地域で行うことした。念には念をということなのか、それともそれが休日の格好なのか、しずなは眼鏡からコンタクトに変えて、服装も露出度が比較的に高いセクシーな格好となっていた。
 胸が強調され、谷間も見える魅惑的な衣服であり、健全な青少年の胸を高鳴らせるには十分すぎる破壊力だ。ただでさえ緊張していた少年だが、しずなの美しすぎる格好に、より落ち着きを失ってしまう。
 そんな心境の中、僅かに催○状態にかかった、しずなが――。
「ぁっ……」
 少年の腕を取り、絡めてきた。そこまで密着されたら、しずなの豊かすぎる胸を回避することなど出来はしない。更に、風上にいるせいか、しずなの身体から湧き立つ芳醇な香りも漂ってくる。胸の感触と、大人な女性の匂いにより、少年は既に下半身の限界を感じていた。
(こ、これマズいっ……ちょっと、催○を停止させよう……)
 膨らむズボンを必死に隠しながらスマホを取り出すと、少年はしずなに罹けた催○をオフにする。
 催○アプリの程度には一から十までのレベルが存在するが、これまで一切女性を知らなかった少年には、レベル一でも刺激が強すぎた。催○をオフにすると、間髪を容れずに、しずなの正気が元に戻る。
「あら……流石に腕を組むのは、よくないかもしれないわね」
 催○をオフに戻すと、しずなは体裁を気にしてか、組まれていた腕を解いた。少年はホッと胸をなでおろす。

 学園内でアプリをアレコレと試行錯誤している内に、分かったことがいくつかある。例えば、催○状態に罹った際の記憶について。
 催○アプリを用いれば、如何なる相手も自由自在に操ることが出来るが、相手はその時の記憶の全てを忘れたりはしないらしい。今回の場合で言うと、少年は催○に罹った状態のしずなに告白をして付き合い始めたが、その後に催○をオフにしても、しずなは少年と付き合っている事実を把握しており、それに抗うこともなかった。
 つまり、催○状態で起きたことは全て既成事実として処理され、自然に受け入れられるということだ。
 いま、アプリを停止したが、それでもしずなは少年とのデートを享受して、ごく普通に振る舞ってくれている。交際してデート中という既成事実が成された故の結果であり、少年を想う恋煩いだけが綺麗に消えた状態になっていた。
(本当は恋人関係が良いけど、こうして近くで一緒に居るだけで幸せだからなぁ……)
 アプリを使用せずとも、こうして一緒に肩を並べて街を歩くことができる。現状に大満足をする少年は、もう催○アプリは使用しなくても良いかなとまで考えていた。

 …………。
 しかし、健全な青少年を相手に、そんな健全な感情がいつまでも続くハズもない。日を重ねるにつれて、しずなを想う少年の愛情はどんどん高まっていってしまい、デートを何度か続けていく内に、少年は「ただ一緒に出掛ける」だけでは満足できなくなっていた。

 恋人関係こそ続いているも、催○の罹っていない状態におけるしずなは、教師そのものである。思い切って手を握ろうと誘うも、体裁に問題があるからと断られてしまう。二回目以降のデートからは、もう露出度の高い服装すら見られなかった。

 それでも満足していた頃が懐かしい。そう感じた少年は、スマホの奥底へと追いやった催○のアプリに、再び指を伸ばすのだった。

「ねぇ、しずな先生……」
「どうしたの?」
 ある日のデートにて、下半身を疼かせた少年がしずなに声を掛ける。もう時は夕方へと差し掛かっており、いつもならこの辺で帰る頃だ。
 だが、ただ出掛けることだけでは飽き足らなくなった少年は、これ以上の関係を望もうと試みる。
 一ブロック先はホテル街だ。
 少年は、まず催○の罹っていない状態で、しずなに迫ってみた。
「ごめんなさい。前にも言ったように、教師と学生、一線を越えるのはイケないと思うの。……分かってくれるかしら?」
 案の定、断られてしまう。もう散々聞いた拒否文句だ。しかし、それも想定内。少年は、前日の内に設定しておいた催○アプリを起動させた。
 いままでレベル一しか試してこなかった少年だが、これ以上は断られたくないと釘を刺して、アプリのレベルを三にまで上げていた。

 アプリが起動する。
 すると、スイッチが入ったように、しずなの様子が変わり始める。一見、いつもと変わらない様子に見えるが、急に周りをキョロキョロと見回したりと挙動不審になり、息も絶え絶えというか艶っぽい吐息を漏らし出している。
 そんな様子に、少年は久々に胸をドキドキさせる。これなら断られないと確信して、エッチを誘おうとした、そのとき――。
「ァっ………!」
 しずなが少年を抱きしめたのだ。スイカ並みに大きい二つの乳房に圧迫されて、健全な少年は一気にデレデレになり、しずなに主導権を渡してしまう。これが漫画なら、少年は鼻血を出すところである。
「ねぇ、今日は、もう少しだけ時間をくれないかしら? いつもはこの辺でお別れしてるけど……なんだか今日はもっと一緒に居たいわ」
 少年が口を開く前に、しずなから誘われるのだった。もちろん、断ったりはしない。少年は、顔を真っ赤に染めながら首を縦に振った。

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ももえもじ 2020/05/21 19:11

【小説】女だらけの異世界に召喚された日-その1

保健室で乱交に馳せていた時のこと、ヤリチン主人公(中田志築)は、いきなり異世界へと転移してしまう。
その世界をユールップと言い、なんと女性しか存在していなかった。
男性が居ない故に、ユールップにおける人類の存続には「生命の泉」を用いているらしい。
湯に浸かり、やがて妊娠を経るとのこと。
性交なんて概念すら無く、志築のペニスを前にすると、ユールップの女は揃って大慌てである。
なにか特別な力が働いているかのように、女達は腰を抜かして瞼に涙を溜めていた。

とりあえず日常-前編

 それは、揚々と渦巻く情欲の爆ぜた瞬間だった。
「ぁっ、ひっ、ひぁぁあ……ご、ご主人様ぁっ! も、もっと叩いて下さいっ、ぁっ、はぁっ、ぁっ、ふぅっ……」
 バチンッ、バチン、バチィンッ!!
「びゃあぁぁあっ、あっ、ぁあっ、ぁっ……さ、最高ぉ……」
「真奈。大切な言葉が抜けているぞ」
「ぁっ、ご、ごめんなさい、ご主人様っ……あ、ありがとうございますっ。も、もっと……もっとお尻を叩いてくださいっ!!」
「ケツを叩かれて興奮するなんて、終わってんな。真奈」
「はいぃ、わ、私は終わってますぅっ……はぁ、はぁ、はぁっ……」
「ご、ご主人、様……わ、私のお尻も、た、叩いて、下さい……」
「叩くかどうかは、俺の気分次第だ。叩いてほしければ……」
「お、お願い、します、ご主人、様……どうか叩いてください……ご、ご主人様に構ってもらえないと……私……し、死んじゃいます……」
「……良いね、必死に尻を揺らす姿……最高にそそられるっ!」
 バチンッ、バチン、バチィンッ!!
「おらっ、おらっ、おらっ! お前も尻を叩かれて喜ぶ淫乱がっ!」
 バチンッ、バチン、バチィンッ!!
「ああぁああああっ、あ、ありがとうっ、ござい、ますぅうっ!!」
「あぁあっ、そ、そんなに強くっ……い、良いなぁ……」
「ねぇ、ご主人様ぁ。アタシのお尻も早く叩いてよぉ~❤」
「全く、どいつもこいつも終わってんな!!」
 バチンッ、ピシィッ、バチン、バチッ、バチィンッ!!
 ビチィン、バチン、バチィンッ、ピチッ、バチィ、バチィンッ!!
「ふあぁあぁあんっ❤」
「あぁああああっ、出ちゃうっ、出ちゃうううぅううっ、お、お尻っ叩かれただけで……あぁああっ、イ、イクゥウウッ!!」
 夕の緞帳が降りた一室から、乾いた音と複数の淫猥な声色が延々と鳴り響いている。軽快な破裂音は剥き出しの臀部を叩かれた音であり、淫らな嬌声は女性陣の鳴き声だった。
 女性は四人おり、全員が性奴○として俺こと中田志築に傅いている。
俺を主人として崇め、保健室のベッドにて四方から臀部を差し向けてスパンキングを懇願していた。
「ご、ご主人様ぁ……ま、またお願いします……」
「真奈。お前はさっきやったばかりだろ」
「で、でも、た、足りない、です……も、もっと叩かれたいん、です。はぁ、はぁ、はぁっ……お、お願い、します……」
 ミディアムな黒髪を靡かせながら、フリフリと可愛らしく尻を振る女の名前を金川真奈という。俺の幼馴染であり、性奴○の古参として最大の忠誠を誓っている。とうに下着は床下へと投げ捨てられており、捲れるミニスカートからは、真っ赤に腫れ上がった肉桃が露わとなっていた。
「全く。ガキの頃は純情で可愛らしかったのに。一体、いつから尻を叩かれて悦ぶ変態になったんだ、お前は。叩かれる度に秘部から汁が溢れてんぞ。おらっ、おらぁっ!」
 バチンッ、ピシィッ、バチン、バチッ、バチィンッ!!
「ひぁぁあああっ、ご、ご主人様が私を開発しておいてっ、あぁあっ、そ、それはあんまりですっ……ぁあっ、はぁっ、んはぁっ❤」
 ビチィン、バチン、バチィンッ、ピチッ、バチィ、バチィンッ!!
「ひっ、ぁああっ、ぁっ、ああっ……ぁっ、はあっ、はぁっ……」
 捲れたスカートは衣服としての機能を果たしておらず、テラテラに輝いた局部も丸見えの状態にあった。
 赤く浮腫む尻肉に一撃を加える都度に、肉壺より溜まった官能汁がピシャッと音を立てて飛沫する。感度が限界まで高まっているらしく、尻を叩かれるだけで真奈はオーガズムまで直走っていた。
「マジでイッてやがる……はぁ、真奈は真性の変態だな。ま、そんなところが気に入ってるんだがな……」
「え、えへへ……気に入ってくれてるんだ……えへへ、う、嬉しくて、し、死にそう❤ ご主人様、だ、大好き、です……」
 掌の跡が山脈にクッキリと刻まれるや、真奈が悲鳴を上げて絶頂を奏でる。いくら感度が高まっているからって、スパンキングでイッてしまうなどエロスの極みだ。俺が呆れたように称賛を送ると、真奈は涎やらの体液で最高の愛を表現してくれた。
「さて、次は……刹那と香々美、同時に行くか?」
「ご、ご主人、様っ……あ、ありがとう、ございます……」
 真奈が余韻に浸る間に、矛先を別の奴○へと移す。目を付けたのは、左右でチラチラと尻を振る二人である。一人は船台刹那と言い、俺の下級生に当たる存在だ。吃音症や健忘症を患い、そのせいか学園ではいつも虐めにも近い揶揄いを受けているらしい。かなり精神を病んでおり、心の拠り所となる俺に依存しきっていた。
「ご、ご主人様ぁ……お待ちしておりましたっ! どうか私のこともお好きにしてくださぁい❤」
 左手には、白衣を着た小柄な少女の、懸命に俺を誘う姿が窺える。
 いや、少女という表現は相応しくないだろう。童顔かつスタイルも小振りだが、此れでも歴とした社会人であり、学園の養護教諭として保健室を任されているのだから。
「先生の癖に、よくそんな痴態を晒せるなぁ?」
「ぁ、あぅぅ、い、言わないでぇっ……はぁっ、はぁっ、ぁっ……」
「マ〇コの濡れ具合なら断トツだな。ケツを叩かれて、オナニーして、よくもまぁ、こんなエロい奴が養護教諭をやってるもんだよ」
「ご、ご主人様のお陰です❤」
 ――荊木香々美
 放課後の保健室をプレイルームに使えるのも、彼女あってのものと言える。奴○は真奈と刹那と、後述する加奈の三人だけだったのだが、婚期を逃した三十路な香々美の、あまりにも侘しい様子がどうしても気になってしまい……気付いた時には、甘い言葉でグループに誘っていたのだ。
 社交性の低さや幼児体型がコンプレックスらしく、これまで真面に恋愛を経験してこなかったという。それがまたコンプレックスとなり、奴○化する前は、よく孤独やら自己嫌悪に苛まれていた。人肌恋しい香々美は、グループを居場所と感じると、驚くほどに呆気なく陣門に降ってくれた。
 彼女が奴○という立場に現実逃避しているのは間違いないだろう。
なんにせよ、三十代には見えぬロリロリな養護教諭の、こうして跪く姿は素晴らしく官能的である。それぞれ違う形で依存してくる二人に俺の情欲が更に燃え上がる。俺は両手を振り上げると掌を思いっきり二人の尻に打ち付けた。
 パチーーーンッ!!
 バチーーーンッ!!
「ふあぁぁぁあっ、あぁぁあっ、ぁああああっ❤」
「ひあぁああぁああああああああああぁあっ!!」
 小気味良い音と共に、二人の甘く黄色い嬌声が保健室に轟く。
 割と全力で引っ叩いたつもりなのに、二人とも痛みを感じた様子は全く見られない。寧ろ、その逆である。快感を最大限に表現しようと二人して背筋を反り上げ、先ほどから燻ぶっていた絶頂という狼煙をスパンキングにて打ち放っていた。
 二つの白い桃が腫れ上がり、局部から貯蔵水をドバドバと溢れ出す。背筋を反り上げたのは一瞬だけで、オーガズムに体力を根こそぎ奪われると、そのまま二人はベッドに突っ伏してしまった。
「はぁ、はぁ、はぁっ、ぁっ……」
「ひぁぁあ……さいこぉ……❤」
「はぁ……事前にオナニーしていたとはいえ、ケツを叩かれただけでイクとか。やっぱ素質あるよ、君ら。ああああ、もうエロ過ぎて俺も収まりが効かねぇ。誰か抜いてくれないか?」
 あまりにも淫乱な三人に、とうに俺の肉棒も限界である。ズボンが限界まで膨らんでおり、下着も我慢汁で濡れきっているのは火を見るより明らかだった。
「はぁ、はぁ、はぁっ……ぁあ、ご主人様の、すっごい大きいっ……ど、どうぞ、私の肉壺……ご自由にお使いくださいぃっ❤」
「ご、ご主人、様。わ、わた、私のも、好きに使って下さ、い❤」
 いますぐ誰かにぶち込みたい。
 そう言うと、三人が再び身体を起こしてケツを差し向けてくれた。けれど、まだ一人だけ手付かずの人物が居る。やる気マンマンな俺に対し、ソイツは呆れたように口を零した。
「ねぇ、それアタシに対する嫌がらせ? アタシまだ全然満足してないんだけどー? なのに、もうセックスとか信じられないし!」
 金川加奈だった。
 真奈の実妹であり、俺の二番目の奴○に当たる。初めての奴○たる真奈を調教している途中にて、たまたま加奈に行為を見つかった時のこと、面白そうという理由だけで無理やりグループへと加わったのだ。
 故に、四人の中で最も忠誠心が低い。髄から俺に服従する三人とは異なり、加奈の態度は実に不遜で奴○らしくなかった。
「早くしてよ」
 おねだりというよりは命令形に近い物言いに俺がムッとする。
「ご主人様って呼んでくれないと叩いてやんない」
「ご主人様ぁ~❤ 叩いて下さいっ。おねーちゃんには叩いておいて、アタシにはなにもしないって辛すぎますぅ~。妬きます~。だからお願いしますぅ~」
「はぁ……」
 相変わらずのナメきった態度に溜め息が漏れる。
 まあ、面白半分の忠誠だとしても、言ったことを素直にやってくれたりはするので、ハーレムを愉しみたい俺にとっては、軽い気持ちも別に問題ではないのだが……いつかは、心から服従するコイツも見てみたいもんだな。と、考えたりもしている。
 とりあえず、お望み通りに加奈の尻を引っ叩いてやる。左手を尻に添えると、俺は右手でパシッ、パシッとリズミカルに掌を打ち付けていった。
「ぁっ、はぁっ、やっ、それっ、良いっ❤ もっと……もっと頂戴! はぁっ、はぁっ、ぁあっ、もっと思いっきり叩いてぇえっ!」
「叩かれたかったら、お礼を言うんだっ!」
「そうだっ、たっ……ぁっ、ひぁっ、あ、ありがとう、ございますっ、ご主人様ぁ~❤ でも、もっと強く叩いてぇっ!!」
「……ああ、お前には特別に、泣くまで叩き続けてやるっ!!」
 バチンッ、ピシィッ、バチン、バチッ、バチィンッ!!
 ビチィン、バチン、バチィンッ、ピチッ、バチィ、バチィンッ!!
 右手を大きく振りかぶり、勢いよく加奈の臀部に一撃を与えていく。ビンタを喰らう度に、四つん這いの加奈がビクンビクンと生き造りの魚のように跳ねている。そんな様子が面白く、俺は暫く夢中になって何度も何度も掌を打ち付けていった。

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ももえもじ 2020/05/21 17:02

【小説】麗羽とスパイ【恋〇無双】

忠臣の思惑

「私の側近を務められるなんて、名誉なことでしてよ~」
「ありがたき幸せです。私は貴女の為に、命をも投げ捨てる覚悟にございます」
「おーっほっほっほ。当然ですわ~~☆」
だだっぴろい書斎には、金髪の縦ロールを靡かせながら不遜に笑う麗羽と、今宵より麗羽の側近を務めることになった男の二人が居た。
袁家の発展に貢献した男を、麗羽の重臣に任命した瞬間である。
しかし、気持ち良いくらい高らかに笑う麗羽とは打って変わって、男の表情は妖しく不敵な笑みだった。男の正体は他国から密に派遣された諜報部隊の一人であり、名門・袁家の重層構造や機密事項を入手する目的で潜り込んでいたのだ。
(長きに渡って袁家に尽力した甲斐があったな。ついに名門の権力を手にすることができた……)
男が心の中で大きな溜息を吐く。簡単な任命式を終えると、男の思惑を露ほども知らない麗羽が本当に嬉しそうな顔をして口を開いた。
「実をいうと、初めて会ったときから貴方には一目を置いていましたのよ。私の重臣になってくれて、本当に嬉しい限りですわ~☆」
(随分と持ち上げてくれるな。まあ、これまで不必要なほど袁家に尽くしてきたから当然か。それにしても、なんて無防備な君主なんだろう)
珍しく褒めちぎってくれる麗羽に、男の内心は溜息が絶えない。俺の裏切りを知ったとき、麗羽はどんな顔をするのだろうかと、そんなことばかり考えていた。
「……光栄です、袁紹様」
「そんな……貴方は寵臣なのだから、そろそろ私のことは真名である『麗羽』と呼んで頂きたいですわ~☆」
「はぁ、恐縮です。麗羽様……」
「ん~、重臣と認めた時といい、いまいちパッとしませんわね~。私の側に居られるという栄誉が、嬉しくないんですの? 真名の交換というのは、貴方が思っている以上に重要なことでしてよ?」
(そんなことはない。この時の為に、いままで時間を費やしてきたのだから。……しかし、なんなんだろう。確かにそれほど達成感が無いというか、むしろ心に靄がかかったというか……)
袁家の内部情報を盗んで祖国へ持ち帰れば、忽ち男の裏切りも発覚して麗羽は大いに悲しむだろう。重臣が内通者とあれば、その者を任命した麗羽は確実に群衆から非難されて没落する。……と、スパイな男は祖国の為に機能する傍らで、麗羽を想いズキリと胸を痛ませた。

麗羽に忍び寄る男

重臣を任命されて暫くが経過した日の夜。男は袁家の情報を一通り網羅し終えて、祖国へ帰還する用意も既に完了していた。
「こことも、もうお別れか。袁家の重臣とは居心地が良いから帰る足も重くなりそうだったが、やはり我が国が一番だからな」
後は帰国するだけ。しかし、男には袁家で成し遂げるべき究極の野望があった。
「ずっと抑え続けていた性欲を解放する時がきた。俺は、最後に麗羽を犯さなければならない。初対面の頃から、ずっとヤりたいと思ってたんだよなぁ……あのふくよかな胸に、むっちりとした足、それに、あの自慢げな頭髪、全てに魅力を感じていた。もう会うこともないし、無理やりにでも思うがままにしてやろう」
魅惑的なスタイルを持つ麗羽の側で仕え続けていた男は、毎日のように滾って止まない情欲を必死に押さえ込んで我慢していた。
「ようやくその時が来た」と、男が下衆な笑みを浮かべて、湯あみに出た麗羽の後を忍び足で追いかける。いつもと同じように、麗羽は一人で露天風呂に浸かっているようだ。男は大きな深呼吸を何度か繰り返して突入した。
ガラララッと音と共に勢いよく妻戸を開けると、麗羽が軽い悲鳴を上げながら心底慌てふためいた様子で男の方へと振り返った。
「きゃぁっ!! い、いまは私が入っているんですのよっっ! ちょ、ちょっと出てってもらえませんこと?」
かなり面食らったようで、麗羽が早口で喋りながらバシャバシャと湯水の音を荒立たせて距離を取る。男も湯に入ると、赤面しながら狼狽える麗羽にグイッと近付いた。
「常々思っていたことがあります。素性の知れない山賊が多い昨今、一人で湯あみをするのは危険極まりありません。これからは、私も共に湯を浴びます」などと提言しながら――。
たゆまぬ饒舌と演技力、そして卓越した知能を備える男に、基本的に能天気かつ物事は全て臣下任せの麗羽がやり込められないハズもない。男の口車に言いくるめられた麗羽は、赤い顔で俯きながら「そ、それもそうですわね……」と返して渋々と承諾した。
肩が触れ合うほどの距離に、麗羽は顔が上げられないほど身を縮みこませている。二言目には「おーっほっほっほ」など、絶えず喧しい普段とは打って変わり、極度の緊張から麗羽は俯いてばかりだった。
男の方も、獣のように襲うつもりで乗り込んだというのに、麗羽の変わりように戸惑ってしまう。得体の知れない甘ったるい空気が辺り一面を包み込んだ。
「耐えられん、もう始めてしまおう。……麗羽様。想像通り、とても豊かな胸乳をお持ちのようですね」
こそばゆい雰囲気が苦手な男は、唐突に目の前に聳える麗羽の肉実に両手を伸ばし始める。掬い上げるように麗羽の乳房を支えると、ずっしりとした重量感が手のひらに伝わった。
「うおっ、やはり生半可なモノではありませんね。初めて会ったときから、ずっと揉んでみたいと思っていました」
突然の出来事を理解するのに時間が掛かったのか、男の行為に麗羽が一歩遅れて我に返る。麗羽は、またも悲鳴を上げて猛スピードで男の側から離れた。
「なっ、なにするんですのっっ!!? い、いくらアナタでも無礼ではなくて!?」
鼓動を激しくしながら顔から火を噴き出して、小動物のように男をジッと見つめて警戒している。
「おや、そこまで取り乱されるとは思いませんでした。不快でしたか?」
「だっ、だだだ、だって……」
「だって……?」
「…………」
男の性的な嫌がらせを受けて本能的に逃げてしまった麗羽だが、なにが問題だったのか言葉には表せないようである。
「だ、だって……く、君主である私の素肌に下の者が、い、いきなり触ろうだなんて、その……へ、変ですわ!」
「そうでしたか。私の出身地では王は常に裸であり、こうした行為は寧ろ王に対する礼儀に相当していましたので。文化の違いでしたね」
「そ、そうだったんですの……?」
特に背徳を感じる様子もない男に、麗羽が少しだけ冷静を取り戻す。一方で、これまでの反応から男は、麗羽が男性との経験がなく、その手の知識にも疎いといった旨を直感的に理解していた。
「ええ。私の居た大陸には真名が存在しない代わりに、こういった性的な行為で忠誠や信頼を証明していたのです」
「性交……実はまだよく分からないのですが、な、なるほどですわ……だから、アナタには真名がないのですね。言われて見れば確かに、信頼の足らぬ者に肌身を晒すことは許されないと父上が仰っていたのを思い出しましたわ。そういうことでしたのね」
「はい。私的には、麗羽に全てを捧げるつもりでしたが、如何でしょうか?」
「…………わ、わかりましたわ。私も、貴方に全幅の信頼を置きたいと思っておりますの。だから……その、貴方の『真名』も、ここで頂きたいですわ」
「……光栄です」
勿論、大陸うんぬんの下りは全てでっち上げである。正体を隠している身であるため、ただ真名を隠していただけなのだが、まさか形で役立つとは思わなんだ。……と、男は裏腹で心躍りしていた。

右も左も分からぬ麗羽に性を教える

「な、なんだかドキドキしますわ」
忠誠を明かす儀式という名目で性交を営むことになった麗羽と男。男が石段に腰をかけると、欲情して屹立した陰茎が麗羽の目の前に聳えた。
「ひっ……!! こ、これが男の、その、い、陰茎ですのね」
麗羽が顔を火照らせながら上目遣いで男を見る。緊張でもしているのか、まだなにも始まっていないというのに麗羽は息を荒くして、まじまじと男の陰茎を見つめていた。
「男性器をお目にかかったことがなかったのですね。全て私にお任せください。まずは――」
初めて会ったときから堪能したいと思っていた麗羽の巨乳に目を移して、谷間に陰茎を挟んで欲しいと男が指示を出す。拙い動きで麗羽が自らの胸乳で陰茎を挟み込んだ。
左右から圧迫されると、陰茎がすっぽりと麗羽の乳房に包み込まれていく。そして訪れた圧倒的な快感に、男が軽い呻き声を漏らした。
「す、素晴らしい心地です。そのまま、上下に擦っては頂けませんか?」
「わ、分かりましたわ」
たぷたぷと揺れ動く巨大な乳房が、おもむろに動き出す。胸乳に魔力でも内包されているのか、一たび巨乳が揺れ動くと陰茎の根元から全身まで快楽が駆け巡ってくる。
「っ……くっ……」
「……? 苦しいんですの?」
「い、いえ。麗羽様の乳房がとても気持ちいいんですよ。さすが麗羽様というべきか、素晴らしいモノをお持ちですね」
「お、おほほほ。当然ですわ☆ 喜んでもらえて、私も嬉しくてよ、ほほほ」
褒められた麗羽が、徐々に調子を取り戻す。気を良くしたのか、乳房を動かす速度も上げて左右からグリグリと刺激を与えてきた。
「それにしても、男性の一物がこれほど大きかったなんて、全く知りませんでしたわ……それに、こんなに熱いなんて驚きですわ!」
物を知らなさすぎる麗羽に男が笑う。名家の者が臣下のペニスに一生懸命に奉仕しているのも滑稽で面白い。男は、これまでない居心地の良さを感じていた。
「おほほほ、本当に気持ちよさそうにするのですわね。見ているだけでコチラも気分がよくなりますわ。自分で言うのもなんですが、私の胸の柔らかさには自信がありましてよ?」
「そのようですね。いま、私の身体には、とてつもない快美感が広がっています。絶頂もそろそろ近いでしょう」
「ぜっちょう……?」
「射精するという意味です。快感が最高潮に達して精液を放出します」
「しゃ、しゃせい? せいえき?」
麗羽が男の言葉を反芻する。どうやら、性の知識は本当に毛ほどもないようだ。話しながらも、しっかり陰茎を扱いていく麗羽に、射精感が限界まで押し寄せてきた。
「その目でお確かめくださいっ、くっ、ぅぁっ……い、イキますっっ!!!! ぅっ、ぅぁぁああっっ!!!!!!」
腰を仰け反らせながら、男のいう忠誠と信頼の証を麗羽へとぶちまけていく。なにが起こるか予想できなかった麗羽は、避ける間もなく精液を顔面で受け止めてしまう。
「きゃぁああっ、な、なんですのっ、これぇっ……ひゃぁあ、ね、ねばねばしていて、へ、変な臭いですわ……」
「はぁっ、はぁっ……めっちゃ気持ち良かった……これが南蛮でいう忠誠の証です。これにより、真の意味で麗羽様に尽くすことを約束したことになります」
「な、なるほどですわ。そ、それでは、これで終わりですの?」
「…………いえ、南蛮では、最低でも二回は射精しなければならないことになっています。麗羽様、あと一回残っていますが、よろしいですか?」
「え、ええ。もちろんですわ。この麗羽に不可能なことなんて、ありませんのよ! さあ、もっと胸で擦っていけばいいんですのね?」
「あー、いや。次は嗜好を凝らして別の方法を採りましょう……」
男は、そういって次の指示を出した。

麗羽の髪コキ

「こ、これで良いんですの?」
続いて男が出した指示は、麗羽の長い髪の毛を陰茎に巻き付けて手で扱くといった行為である。
麗羽の特徴的な髪の毛が男の陰茎に絡みついていく。ふわりと蕩けるような匂いが漂うと同時に、麗羽が手を動かし始めた。
「ああ、麗羽様の髪の毛で扱かれたいと前々から思っていました。念願が叶って幸いです」
「これが念願でしたの? これくらいなら、いつでもやって差し上げますわ」
「え、本当ですか?」
「これくらいお安い御用ですわ。でも、貴方にだけです。なんとなく、他の者にはやりたくないですわ……」
「…………」
赤い顔をしながら、そんなこという麗羽にときめかない者などいないだろう。男も例外ではなく、麗羽の言葉に心が躍った。
「わっ……なんだか、先ほどより大きくなってません? それに、どろどろとしてて、より一層熱くなっている気がしますわ……」
「麗羽様の言葉が嬉しくて感動したのです。こんな私に信頼を寄せてくれて、本当に幸せを感じました」
「私が相手ですもの、当然ですわ~。……ですが、なんででしょう、貴方になら、なんでも許せてしまうような、そんな気がしてしまいます。これも、貴方の魅力故にですわね……いまも、貴方の一物を扱いているだけで、なんだか私の心が満たされいくような感じがしますわ……」
「…………」
(この後のことを考えると、胸が切なくなってくるな。俺は、本当にこれでいいのだろうか)
繊細な髪の毛が我慢汁で汚れようともお構いなしに扱き続ける麗羽。その直向きな姿に、男の胸が大きく痛んでいた。
「それにしても、麗羽様は髪の毛まで完璧なのですね。一本一本がまるで存在感を主張しているかのように刺激を与えてくれます……」
「口がお上手ですわね。私も、貴方が気持ちよさそうに感じている姿を見るのが堪らなく好きになってきましたわ。なんというか、か、可愛いですわ」
じゃりじゃりと髪が擦れる音と共に、痛烈な快楽が幾重にも連なって襲ってくるのだから仕方がないだろう。萎えることを知らない陰茎は、そのまま絶頂を予感するまでに至っていた。
「うくっ……れ、麗羽様っ……」
「あら、また出るんですの? い、良いですわっ……もう一度、私のお顔に精液を塗りたくって下さいませ!」
頼んでもいないのに、麗羽が尿道の方向に顔を寄せる。あまりに献身的な態度に男の快楽中枢は完全に支配され、ドッと押し寄せた精液は亀頭から我先にと爆発するように迸った。
一直線に麗羽の顔面へと向かい、彼女がそれを全て受け止める。精液を受け止めた麗羽が満ち足りた表情を浮かべながら手で精液を掬い上げて、自らの口へと運んだ。
「これって、尿ではないですわよね? なんだか、変な味がしますわ……」
男の精液をこれでもかというほど堪能する麗羽だった。続けて二度も射精したことで男はグッタリしながら麗羽へと凭れ掛かる。
麗羽は、無意識に男の唇へと自分の唇を重ねるのだった。



・・・・・・・・・・・・・・・・・
有終の美を飾ろうと麗羽に手を出した男だったが、あれ以降も祖国へと帰ることはなく、いまでも毎晩のように麗羽と肌を重ね合っていた。
「祖国よ、お許しください」
「あら、なにか言いまして?」
「いえ、なにも言ってませんよ。それでは、今夜は如何致しましょうか?」
「そうですわね……また、貴方のおちんちんが欲しいですわ~☆ おーっほっほっほ♪」
すっかり性行為にハマってしまった麗羽。性欲は底知れずで、いまでは臥所の上でも完全に麗羽が主導権を握っているのだった。

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