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羞恥の記事 (7)

ももえもじ 2023/09/08 00:01

シェア彼氏!! 離島で男子は一人だけ

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一 放課後女子会


「ねえ、亜香里。リア」
「男が欲しいという話なら、もう聞き飽きてるわよ?」
「うッ……なんでよ!?」
「アオイ、毎日うるさい。同じこと」
「葵は早く受け入れるべきだわ。男子が戻ってこないという事実をね」
「なんで二人とも、そんなに冷静なん!?」
「いや、もう二年くらい経つもの」
「わ、私は元々、男子は、そんな……」
「なにその達観した風な……ホントは、むっつりスケベの癖に!!」
「はあ……私達に当たらないでよ、本当に」

 葵と呼ばれる女学生が檄を飛ばす。
 口を開けば「男、男!!」と、そればかりである。
 一言で表せば、単なる欲求不満だった。
 舞台となる孤島は、世界的な流行病により、もう二年も閉鎖した状態にある。
 最盛期には十万を超える人々が衣食住を彩っていた本島も、押し寄せる衰退の一途には抗えず、いまでは当時の賑わいなど見る影も無い。ほんの数十年の間に酷く閑散としてしまい、現在は人口が一万人を下回っている。
 その上で渡航が強く制限されている為に、島にヒトが行き来することもなく、この二年は、波風が立たない凪のような毎日が流れていた。

「女子校の人達も、みんな同じ気持ちなのかな?」
「欲求不満?」
「うん。だってオトコが居ないんだよ!? 女子校の学生って、全員常にオトコに飢えてるんかなッ!! アタシ達みたいにさッ!!」
「そんな訳ないでしょう。男子が居ないからと、一々騒いでいるのは貴女くらいだわ。それと、私とリアは取り立てて飢えてないから」
「いや、みんなも言ってるでしょ!! そりゃ最初はオトコが島から居なくなって快適だなってアタシも思ったけど、もう二年だよ。こんな長く伝染病が続くって誰も思ってなかったし、もういい加減に我慢も限界!! カレシにも会えないし!!  ってか、もう居ない訳だし!! みんなも、ストレス溜まってるって!!」
「わ、分かってるから、そんなに怒鳴らないでよ」
「女子校とは違う。此処は」
「そうね。本来の此処は共学だもの。ただ、目の前から急に男子が消えただけ。確かに、そんな例って他にあまり聞かないわよねぇ」

 そして本島には、同年代の異性が全く存在していなかった。
 女学生にストレスを齎す最大の原因である。
 別に死別している訳では無い。ただ、島に居ないというだけだ。
 昭和初期の、本島における男性の労働先は、大多数が海洋産業だった。
 時代を経るに連れて就職も多岐へと渡るようになるも、いまでも本島の男性は伝統という名の許に、若い内に本土で海洋学を強いられている。一年に二回と、島の若い男子を一挙に集めては、巨大船で大移動を行うのだ。

 その年も、通例に違わず本州での研修が進められていた。
 そこからのパンデミックにより、若人が本島と隔離された次第である。厳しい制限によって帰島する道が閉ざされてしまい、路頭に迷った男子は国が運営する臨時学園へと編入されていた。
 古臭い本島だから起こり得る事態であるも、それを中々受け入れられない葵が女の欲望を剥き出しに、幼馴染の亜香里、友人のリーアへと八つ当たりする。

「リーアはともかく、亜香里はなんでそんなに冷静なの?」
「私はともかく、って……」
「だってリーアはオトコとか興味ないでしょ?」
「興味が無い、こともない、けど……よく分かんない」

 伝染病が流行る直前に、オーストリアから滑り込んだリーアが首をかしげる。
オーストリアでの交際は皆無な上に、日本に来てすぐに島の男子が消えた為に、恋愛をよく知らなかった。

「ま、カレシが居た人達には、より辛いわよね」
「辛いってかムカつくんだよ!! 二年も離れていれば、そりゃ別れるのは仕方がないけど、向こうは本土で沢山の相手がいるのに、こっちには対象となる相手が一人も居ないっていうね!!」

 葵は本件で彼氏と断裂しており、それが一層と飢えに拍車を掛けていた。
 これは葵に限った話ではない。島といった閉鎖的な環境下では、都会と比べて男女の交際率が高いと言われており、葵の他にも本件でボーイフレンドを失った女子は多かった。
 また、本土で新たな出会いを模索する男子に対して、隔離された島ではそれも叶わない点が蟠りとなっている。

 実際に、リモートで遠距離恋愛を紡ぐ関係は、パンデミックが長期間に渡ると理解した男子側による一方的な別れ話で幕を閉じていた。
 怒りと欲求が膨らむ葵の気持ちは、亜香里も分からないでは無かった。

「亜香里は冷静よね?」
「そ、そうかしら?」
 的確な指摘だった。
 クールな亜香里も、そのひんがら目に一瞬だけ唾を飲む。
「だって、この学園で亜香里だけオトコの話が出て来ないんだもん」
「…………」

 亜香里が黙る。指で頬を掻きながら、虚空に目を泳がせている。
 それは、明らかに含みのある沈黙だった。

「なにかアタシらに隠してない?」
「さあ、どうかしらね」
「なにそのクソみたいな反応」
「こんな小さな島で……私がなにを隠してると思うの?」
「分かんないから聞いてるんでしょっ!?」
「そうよね。え、っと……」

 亜香里が空を見上げている。珍しく言葉に詰まっているようだ。
 慎重に言葉を選んでいるように見える。
 そんな意外な姿に、葵とリーアが顔を見合わせる。
 暫くが経つも、結局は亜香里から続く言葉が出ずに、放課後の女子会はお開きとなった。
 いつも通り、女子らしい話題で学園からの帰路を彩り、やがて分岐点を辿ると「また明日」と言って別れていく。

 時折り後ろを振り返りながら、ゆっくりと亜香里が歩を進めている。
 二人の姿が完全に見えなくなると、踵を返して通った道を逆戻りし始めた。
 自分の家路とは違う道である。
 辺りを警戒しながら、慌てるようにそそくさと歩く。
 薄暗い林道を通り、私有地を抜けて目的地まで急いでいる。
 小さな島では、殆んどの島民が顔見知りだ。

 こんな様子を誰かに見られたら、すぐに島全体へと噂が広まってしまう。
「やっぱり、いつまでも隠し通せる話では無いわね」
 溜息を吐いて次第には小走りを見せる亜香里。着いた先は、なんてことのない小さな一軒家である。ただ、そこは亜香里の家では無かった。

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ももえもじ 2023/02/18 20:25

女1人と、638人の夫(旧:一妻多夫の村) プロローグ~第一話

あらすじ

 静谷 雪絵は、整った容姿以外は、特に取り柄の一つもない一般的な女の子である。至って平凡な生活を送り……代り映えのしない穏やかな日々を謳歌する少女だった。

 しかし、突然の不幸により、人生が一変してしまう。

 母を失い、葬儀場で出会った生き別れの父を切っ掛けに、彼の暮らす僻地へと引っ越す羽目になったのだ。





プロローグ



 僻地に聳える大きな屋敷から、淫らな声が延々と響いていた。

 一人の少女を村人が祀る『宴』である。

 とある資産家の私邸にて、一日と欠かさず繰り広げられる催しだった。



「はっ、はっ、はっ、うッ……ど、どうですか、雪絵さんッ!!」



「いっ、ああぁあああっ、はぁんっ、あぁっ、き、気持ちいぃ……ですっ……湊さんのおちん〇んっ、すっごく硬くてっ、ふぁああっ、イ、イクの、イクの止まらないですぅッ!! ふあっ、はあぁあんんんんッ!!」



「嬉しい限りです。なら、もっともっと、気持ちよくしてあげますッ!!」



「ふあっ、あああああぁあああっ、イクッ、イッちゃうのぉ、み、視られるの、恥ずかしい、ですっ……み、みんな、視ないでえええぇえッ!!」



「あああ、雪絵ちゃんの感じてる表情、めっちゃ良い……可愛い。可愛すぎて 俺も手が止まらないっ、ああっ、早く……雪絵ちゃんにぶっかけたいっ!!」



「今日も美しい……雪絵様。顔を真っ赤にして……あぁああッ!!」



「雪絵様っ、好きです。好きですっ!! 大勢の精液でぐちゃぐちゃに染まった雪絵様ッ、可愛すぎて……視てるだけでオーガズムにっ!! はあぁっ、はあっ、わっ、私の精液もお受け取りくださいっ!!」



 四十畳は在りそうな大広間にて、全裸の男達が汗を掻きながら輪を描く形でぎゅうぎゅうに犇めき合っている。円の中心には、雪絵と呼ばれた少女がいた。

 大汗で光る肌色がごちゃごちゃ……その中に窺える、たった一つの細い身体。

雪絵という一人の少女を大勢の男が取り囲み、順繰りと肉交に励んでいるのだ。

 かつて村を毒した女性蔑視は無い。

 寧ろ、そこに在るのは、崇拝に等しい敬愛である。

 雪絵への心酔を、己の魂を賭して一人ずつ表現していた。



「ああぁああっ、雪絵さんッ、貴女と巡り合えたこと、一番の幸せですッ!!」



「も、もおっ、い、いつも、そんなっ、あッ……お、大袈裟なッ……んんッ」



 渦中にて四つん這いの雪絵を、湊という筋肉質の青年が後背位で善がらせている。雪絵は億万人に一人という名器の持ち主であり、挿入したばかりの湊も、その頼り甲斐のある肉体とは裏腹に、早速と快楽の煩悶に屈していた。



「感じてる雪絵ちゃん、可愛い。ああ、出るッ、出るッ!!」



「湊に合わせて我々も雪絵様に注ぐぞ。ありったけの……雪絵様にッ!!」



 場は既に佳境にあり、雪絵と湊を包囲する男達も一様に興奮を抑えられない。堂々と自涜に耽り、その最期を愛する者へと捧げんと必死だった。



「ふあぁあ、出ちゃうっ、また……出ちゃうぅうっ!!」



「イ、イキますッ、雪絵さんっ!! な、中に出します!! うっ、ぐああぁっ!! 雪絵さんっ、好き……です、好きっ、好き好きっ、あああああああッ……!!」



「ふぁあああああああああぁッ!! 熱いのがっ、中に入ってきますっ……はぁ、はぁ、はぁっ、湊さんの、熱いの……お腹、あ、熱いッ……!!」



 湊が雪絵に中出しを決める。無我夢中に腰を振るい、仕舞いには獣のような咆哮を上げながら、ありったけの精液を放出した。

 湊が臀部を引き攣らせて苦しそうに身悶えする。雪絵も、胎内で感じる熱に心身を蕩けさせる。だが、落ち着ける暇もなく、今度は雪絵を取り囲んでいた男達による白濁が縦横から降り注ぐ。



「あぁああああッ、雪絵、様ッ……あぁああっ……」



「ああ、雪絵様を精液で穢す背徳感……な、何回でもイケますっ……!!」



「うああああっ、お、お受け取り下さいッ、雪絵様あぁあッ!!」



 幾重にも連なる肉壁の最前面が群れを成して射精する。数発の精液が一斉に舞って雪絵を汚す。被弾する度に、雪絵の身体が弾けるように跳ぶ。一発二発、三発……ビクンビクンと跳ねる。



「あッ、あッ、あぁあっ……皆さんの……熱いの……❤」



 被弾は、まだまだ終わらない。最前面の男達が役目を終えると、その後ろで待ち構えていた男達と入れ替わり、再び波食の時間を堪能する。

 それが二回、三回、四回、五回…………と、延々に続く。

 雪絵は、一つ一つの精液を上手に噛み締めるのだった。

 それこそ、雪絵の義務だから……



「はぁ、はぁ、はぁ。最高の体験でした、雪絵さん」



「ひぁあああ……わ、私も気持ちよかったです……」



「愛しています。雪絵さん❤」



「あッ……」



 湊はペニスも抜かず、そのままの状態で恍惚と余韻に浸っていた。

 雪絵への愛が無尽蔵に湧き出す湊。

 精液塗れの顔も構わず、雪絵へとキスをして恍惚に浸る。

 ――このまま一生、雪絵と繋がっていたい――

 心から願うも、そういう訳にはいかない。

 何故なら、雪絵は村人全員の姫だからだ。



「ねえ、射精したんなら早く抜いて退いてよっ。次は僕の番だろ!!」



「ぐっ……わ、分かってる……」



 雪絵を包囲する男性陣の一人が苛立ち、夢心地を味わっていた湊を力づくで押し退ける。間髪入れずに、今度は色白の中性的な好青年が雪絵へとペニスを差し向けていた。



「雪絵様っ!! 次は僕の相手をお願いしますっ!!」



「珠樹君……う、うんっ!!」



「やっとです……待ってる間、何回も出しちゃって。でも、まだまだ平気!!」



「ふあ……珠樹君……優しくて温かいから、大好きっ」



「う、あ……危なっ、そ、その言葉だけでイキそうになっちゃったよ……」



 照れながら返事をする雪絵に、珠樹がドキッと心を打つ。

 愛くるしい様子に情欲が火を噴き、逸物が天を仰いで隆起する。石のように硬くなったそれを、珠樹が一気に肉壺へと突き込んだ。



「ひああっ、あっ!! あっ、珠樹君の、硬いっ、ひあぁあああっ!!」



「うわあっ、雪絵様の膣内っ、愛液ヤバッ、ごめ……優しく出来ないかも……マジで気ぃ抜いたらソッコーでイクッ、あぁああッ、あ、熱いっ!!」



 陰茎が根元まで挿入すると同時に、雪絵が悲鳴を上げて背筋を反り上げる。宴が始まり彼これ十時間が経過している。雪絵の感度は既に最高潮へと達しており、それは肉棒が触れるだけで女潮を噴き出してしまう程だった。



「あっ、あぁぁああっ、あっ……出ちゃう、出ちゃう……」



 潮が勢いよく噴き出して珠樹の全身を濡らす。雪絵の潮に、つい達しそうになる所を堪える。達すれば終わりだ。出来るだけ長く繋がっていたい男性陣は、極力耐えようと努力する。

 しかし、雪絵は天性の男殺しなのだ。



「くっ、ああああっ、雪絵様の潮をッ、これっ……あっ、うああああぁあっ、あ、愛液が溢れてて……マズいっ、う、嘘でしょ。出番が来るまで……五回は抜いたのに……このままじゃ……も、もうっ!!」



 男根を締め付けられ、陰茎に搦む愛液に珠樹が逸る。

 逃げ場のない快感に襲われ、珠樹は動く間もなく果ててしまった。



「ああぁああああっ、ああぁああっ!!」



 珠樹が射精する。

 挿入して僅か十秒程度の出来事だった。



「ひゃぁあっ、た、珠樹君の精液、いっぱい……はぁ、はぁっ……!!」



「ご、ごめんなさい、雪絵様……満足させられなくて……」



 珠樹は、謝りながら泣いていた。

 威勢よく登場したのに、一瞬で終わってしまった自身への無力故に。

 そんな珠樹が可愛らしく、雪絵が内心で微笑む。



「はぁ、はぁっ、はぁっ……い、いえいえ。珠樹君の凄く硬かったし、精液も沢山で……気持ちよかったですよっ!!」



「はぅ。同情はいいです……次こそ、次こそ……うううっ」



「雪絵ちゃん、同情なんていらないよ。おら、ソウロウは早く退けよ」



 休む間を与えられず、すぐさま別の男が珠樹と交代する。

 大柄である湊よりも更に一回り恰幅の良い男であり、堂々と見せつけてくるペニスもまた、巨根と呼ぶ以外にない迫力だった。



「ああもう、やっと俺の出番か。今日は十時間くらい待ったぞ」



「と、敏明さん……よろしくお願いします」



「へへ、よろしく、雪絵ちゃん❤ 珠樹じゃ全然満足しなかっただろ。俺が、味わわせてやるからよ!!」



 そう言い、巨漢がゆっくり亀頭を割れ目へと宛がう。いまにも破裂しそうな亀頭が局部に触れただけで、雪絵は電撃を浴びたように腰を跳ねらせた。

 敏明は、村で最大のペニスを持っている。技術も高く、耐久性も高い。

 それを承知の雪絵は、覚悟を決めるとばかりに唾を飲み込んだ。



「くううっ!! まるで吸い込まれているみたいだっ!! 確かに、こら少しでも油断してたら、あっという間に果てちまうな……ッ!!」



 意を決し、敏明が勢いよく腰を突き上げた。

 腕のように太く長い逸物が、一瞬で雪絵の胎内に埋まった。



「んっ、ひゃあぁああぁっ!! ああああああああぁっ……ぁぁぁっ!!」



 膣内を隅々まで凌○される。あまりの快感から、目元に涙を浮かべてしまう。

子宮口を抉じ開けんとする敏明の一撃だった。

「はああぁぁぁぁっ!! やっぱり雪絵ちゃんの膣内、すっげぇな。動かすのも惜しいくらいだぜ」

 全身を痙攣させる雪絵に対して、敏明はペニスを根元まですっぽり埋めると、魂が抜けたように高揚していた。





「あっ、ひぃっ、はっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ!!」



「雪絵ちゃん、まだ動いてもないのに善がりすぎだろ。そんなに俺のペニスが良いんなら、もっと味わわせてやるっ!!」



 敏明が温もりを噛みしめながら、ゆっくりと腰を動かし始める。



「ふぁあぁっ、キツっ、キツいよぉおお……あ、熱いっ、お○んちん熱いっ!! ふぁあああぁあ、き、気持ちいいよぉっ!! 気持ち良すぎてっ、なにも考えられないっ、ふあっ、あっ、あっ!!」



「何も考えなくて良いさ。お互い、気持ち良くなろうぜ。うっ、くううっ……つうか、相変わらずスゲェ名器だなっ!!」



「んっ、ひぎぃっ!! あっ、あぁあああっ、あ、あぁああ……!!」



 悦を噛み締める余裕もなく、只々顔を真っ赤にして喘ぐ。

 巨根だらけの村にて、特に存在感を際立たせる敏明の逸物である。

 Gスポットを抉られ、ポルチオをズンズンと叩かれる極楽に、雪絵は失神と覚醒を何度も繰り返した。



「あっ、あああっ……ぁっ……!!」



 延々と法楽に溺れ、雪絵の頭の中が真っ白になる。

 ただ本能のままに快感を受け止めていた。



「おらっ、おらっ、おらっ!! もっと善がりやがれっ!!」



「あああああぁああああああああああああぁああああああああッ!!」



 敏明の猛追に、雪絵の抑制のタガが剥がれていく。気づけば目を反転させて口からは涎を、鼻からは鼻水を垂らす痴態を晒していた。大勢の男から注目を集めている状況だが、最早それを気に掛ける余裕はない。

 そんな溺れた様子に、敏明が陰茎の輸送を加速させる。行為を目の当たりにしている男達も、誘発されたように自慰を捲し立てていた。



「はぁはぁ、雪絵ちゃんの、あの表情、堪らないな!!」



「ああ、なんて可愛らしい。鼻水まで出して……ああ、マジ可愛い」



「早く俺もヤりてぇ。俺も雪絵を快楽地獄に落としてやりてえよ」



「雪絵ちゃんっ、雪絵ちゃんっ!!」



「あの、無垢な顔にぶっかけたいっ!!」



「おい、みんなで雪絵さんに掛けるぞっ!!」



 宴の熱気は臨界点を突破して、とにかくお祭り騒ぎである。

 射精を予感した男達が、改めて雪絵に見舞おうと次々に照準を合わせる。

 夥しい数のペニスを向けられて、雪絵は漸く我に返った。



「あっ、ぁううっ、わ、私、また気絶っ、は、鼻水っ!!」



 そして、自分の痴態に振り返り、慌てて手で顔を隠そうとする。



「別に、鼻水くらい今更だよ、雪絵ちゃん」



「拭わなくても、僕の精液で洗い流してあげるから❤」



「あ、あぁあっ、や、やだ。みんな、視ないでっ、恥ずかしい。おちん〇んも沢山で、恥ずかしいよぉ……んんんっ❤」



「照れてる雪絵ちゃん、めっちゃ可愛い。今さら、なにを照れてるんだか」



「そーそー、俺ら全員、もう雪絵ちゃんの全てを見てきたってのにさ」



「ほら、そのまま。僕らの精液、受け止めて!!」



「はうっ、あっ、ああぁあっ、ま、待っ……んんんんっ!!」



「恥ずかしいんなら、また気絶しちまえよ!!」



「アッッ!! んんんんんっ、ま、また奥までえええっ!!」



 敏明が容赦なくピストンを繰り返す。

 感度の高まった陰茎が更に硬度を増し、雪絵が再び悶絶に陥る。

 その悦び様は他と一線を画しており、誰が見ても明らかだ。

 敏明に傾倒している雪絵に、男達が嫉妬心を露わにする。



「雪絵様。やっぱり敏明が一番なんでしょうか?」



「それはぜえぇったいダメですからね、雪絵さん!! ちゃんと、我々のことは平等に愛してくださいよ!?」



 二人の男が耳元で囁く。

 雪絵が悶えながらブンブンと首を縦に振る。

 雪絵は耳が弱い。

 囁かれただけで感じてしまうのだ。

 温かい吐息を吹きかけられただけで絶頂に達したこともある。



「んんんっ、わ、わかりましたからっ、み、耳元で囁かないで下さいよぉ……はぅん、んっ、んぁあぁっ!!」



「わっ、雪絵様、お顔が真っ赤です」



「お願いですから、男をイチモツだけで判断しないでくださいね? 敏明のは、どうみても規格外のサイズなんですから……そんな、生まれつきのモノだけで判断されたらオトコだって辛いんです」



「し、してませんってばっ」



「本当ですかぁ~?」



「でも、雪絵様、敏明の時だけ反応が違うよね……」



「ぁああぁ、そ、そんなこと……ひぁぁああ……あっ!!」



「口ではそう言っても、身体は正直なんですよ。敏明の巨根で、こんなに潮を噴いてるんですから。もうこれは、雪絵さんが許しを請うまで犯し続けるしかありません」

「ゆ、許しもなにも……あっ、い、息っ、吹きかけないでっ!!」



「雪絵様、息を吹きかけられるだけで感じてるんですよね。こんなのが気持ちいいんですか? ふぅ~っ、はぁ~~っ……」



「んっ、んあっ、ふぁああっ、ああああぁっ!!」



「はぁ~っ、はぁ~っ」



「ふぅ~っ、雪絵さん、耳も赤くなってて、可愛いです」



「はぁ~っ、ふぅ~っ、雪絵様の耳、小さくて柔らかそうで、食べちゃいたいです。はむっ」



「ひあぁああぁっ、み、耳っ、噛まないでっ、ぁっ、あぁあぁ……」



 バックで敏明に犯されながら、耳元で二人の男に責められる。

 雪絵は片耳に息を吹きかけられるだけで絶頂する程だ。

 なのに、両耳から同時に息を吹きかけられて……

 その上で凶悪な陽物に突かれては理性が保たない。悲鳴を上げて上げて……上げ続けて……耳たぶを齧られると、またもや雪絵は潮を噴きだした。

 耳元での言葉責めや甘噛みで楽しんでいた二人は、もっと雪絵の感じる様が見たいと、行為に拍車を掛ける。続いては、舌を伸ばして耳の中を舐め始めた。

 両耳を舐められる……雪絵の、一番の弱点だった。



「んっ、あぁあああっッ!! ぁああっ、舐ッ、舐めるのはダメぇえっ、弱いのにぃ……耳の穴っ、頭の中ッ、ああぁああああああっ!!」



「雪絵様は相変わらず耳の穴が弱いですねえぇ。反応が可愛くて、こっちまで興奮してきます。ちゅっ、にちゅっ……」



「すごい。またイッちゃったんですね。イク度に背筋をピクピクさせてるから、丸分かりですよ……ちゅっ、むちゅっ」



「ちゅくっ、ちゅっ、ぬちゅっ、くちゅっ……」



「だってっ、ぁあっ、こんなに責められたら、気持ちよくなってっ!! んんっ、んんっ!! やだぁ、敏明さんに挿入れられて、両耳もっ、んんんんっ、これっ、ゼッタイ頭おかしくなっちゃいまううっ!!」



「半日近く僕らに犯されまくって、もう何百回って達しちゃってるのに、まだこんなに愛液が溢れてくるなんてスゴいです♪」



「ホント、雪絵ちゃんってば、淫乱」



「い、言わないでくださいよぉ。ひゃぁぁっ!! あぁっ、ぁっ……はぁ、はぁ、んぁぁあああっ!!」



 敏明の巨根と両耳責めにより、雪絵が倦まず潮を噴き出す。一瞬だけ意識を刈り取られて膝をガクッと落とす。身体を崩し掛け、男達に支えてもらう。

 宴の終盤戦には、よく見られる光景である。

 夜通しで幾百という人たちを相手にしていれば、心身共に限界を迎えるのも当然の話だろう。



「はぁ、はぁあっ、あっ、んっ、くううっ……」



「雪絵さん、頑張って。あと少しで終わるから」



「半日近く、こうして皆の相手をしてるんだもんなぁ……」



「それでも順番待ちの残り、まだ二、三十人くらい居るけどね」



「雪絵ちゃんっ、はぁっ、はぁっ、はあ、もうイクぞっ!! 俺の精液の全てっ、雪絵ちゃんの子宮に注いでやるっ、受け取れえっ!!」



「は、はいっ、と、敏明さんの……はぁ、はぁ、んっ、くださいっ」



 それから、敏明が射精を宣してラストスパートに移る。

 普段は雪絵に献身的な男達だが、絶頂間際に限り、内なる獣を露わにする。敏明の動きこそ猛獣そのものであり、ラストスパートは、まるで雪絵の内部を破壊せんとする暴力的なピストンで肉棒を突き上げていた。



「ひぁっ、あっ、あぁああああっ、あああああああっ!!」



「雪絵ちゃんっ、雪絵ちゃんっ、雪絵ちゃんっ!!」



 膝を痙攣させる雪絵と、雪絵の名を叫ぶ敏明。沸騰する場に、周りで自慰に馳せていた男達も、淫蕩を叫ぶ雪絵に魅入られて、自然と手を伸ばし始めた。



「ひゃあぅん!! み、皆の手が……はぅっ、あっ、ああああっ!!」



 精液でベトベトになった背中から、乳首、顔、腹部、陰核に至るまでを手で埋め尽くされる。

 乳首を思いっきり摘ままれ、クリトリスに指が這い、開いた口には何本もの指が侵入してくる。腹部や手足にも男の指が蠢き、耳は犯されて肉壺は巨根に覆われる。感度が高まりすぎて全身が性感帯と化した雪絵にとって、この責め苦は快楽を通り越した煩悶の地獄だった。



「んっ、ひぃいいいっ、あぁああああっ、ああぁあっ!!」



「雪絵ちゃんのオマ〇コ、ヤバイ、これヤバイ。締め付けが半端なくて、愛液もっ!! イクっ、イクぞっ、うああああああああぁああっ!!」



 絶叫と共に、敏明も燃え尽きた。

 日本人離れした巨根から放たれる精液もまた豪快であり……煮え滾る灼熱の精魂は、雪絵の子宮を存分に満たしていった。



「はぁ、はぁ、はぁ……こんなに出たの初めてかもしんねぇ」



「あ、あぁ……だ、だめっ、意識っ、また……ぁぁぁぁぁっ……」



 ジョロ、チョロロッ、シャァアアッ!!

 精液が腹部に常流する快感に、雪絵が飽きもせず気絶する。

 と、それに伴い、全身の脱力から失禁してしまった。

 すぐに目を覚ますも、時すでに遅しである。

 床に大きな黄色い水溜まりが作られ、周りから大きな歓声が巻き起こった。



「雪絵ちゃん、まぁ~たお漏らししてる」



「雪絵さんのおしっこ!! 雪絵さんのモノとなると、おしっこもまた神聖味のある輝きを感じますね」



「ああ。臭いのに、雪絵さんのだと、なんか興奮するんだよな」



「あぁっ、あぁぁぁっ、あぁっ、ぁっ。み、見ないでぇっ!!」



 シャアアアッ、チョロロッ……シャァアアアッ……

「やだぁ、おしっこ、まだ止まらないよぉ。ひっく、んんっ、ぐすん。早く、止まってよぉ、ひっ、うっ、ううっ……」



 押し寄せる羞恥心に、火が出るほど顔を真っ赤にする。

 堪らず涙を流して肩を震わし嗚咽も漏らす。

 ただ、枯れた喉で懇願する様子も輩には逆効果のようで、男達は満足そうにニヤニヤしながら鑑賞していた。



「もぉ~。雪絵ちゃんの失禁なんて毎日見てるんだし、もぉ泣かなくてもいいじゃないですか」



「そうです。今日だけで、もう四回はお漏らししてるのに」



「雪絵さんは此れで良いんだよ!! 恥じらってる姿や泣き虫なところ、どれをとっても一級品なんだから!!」



「ちゅっ。雪絵さんの涙、しょっぱくて美味しいです❤」



「や、やだあ、私のおしっこなんかっ、な、舐めないでえっ……」



「雪絵さんから排泄されたモノなら、なんでも愛おしいんですよ」



「失禁ってめちゃくちゃ興奮するよな。雪絵ちゃんっ、前も中出しされた時にお漏らししてた気が? 雪絵ちゃんは中出しが一番好きなのかな?」



「ううっ……も、もう良いでしょ、忘れてよぉ……」



 雪絵は答えない。

 お漏らしを大勢の異性に視られる羞恥心から泣いていた。

 体質的に漏らし易く、これまで何度も何度も衆人環視の中で失禁をしてきた雪絵だが、この羞恥には、いつまで経っても慣れないようだった。

 雪絵が顔を真っ赤に染めて、涙をポロポロと流している。

 そんな弱々しい姿に、一同が胸を打つ。

 ここは慰めるべき所だろうと考える者はいない。

 寧ろ、その泣き顔をオカズに、一同は中断していた自慰を再開させていた。



「雪絵様の泣き顔……不謹慎だけど、やっぱり興奮してしまいます」



「ああ、この可愛さ、マジヤバいって……はぁ、はぁっ、はぁっ」



「雪絵さんっ、受け取ってください!!」



「俺、顔面に掛けたい!!」



「お前、昨日も顔面にぶっかけただろ。今日は俺が顔面だ!!」



「それじゃ、僕はお尻に!!」



「何処でも良いから、とにかく雪絵ちゃんを汚したい!!」



 シクシクと泣く雪絵に慈悲も無い。

 男達が一斉に亀頭を向けて、またもや身勝手にオナニーに直走る。

 場が沸騰している時は、いつもこうである。

 男達は、雪絵を崇拝しつつも、とにかく穢す行為が好きだった。



「よしっ、イクぞっ、イクッ、雪絵さん、受け取って!!」



「雪絵ちゃんの白い肌、存分に穢してやるっ!!」



「俺の臭いで一杯にしてやろう」



 やがて、四方八方のペニスからは精液が津波の如く迸る。

 射精はほぼ同時であり、全身が一瞬にして白濁に包まれた。



「あっ、ひゃぁあっ、ま、またっ……んっあぁぁ、ぁァアああ!!」



 決して口にはしないが……

 雪絵もまた、男達の精液を浴びることに強い劣情を抱いていた。

 精液の熱や臭い、粘度……そして、味。

 否応なしに、自身の情欲を極限まで引き上げられてしまう。

 雪絵は、大きな悲鳴をあげながら背筋を大きく仰け反らせ、意識が途切れる瞬間まで潮を噴き出していった。



「あっ、ぁぁ、ぁぁぁ……」



「はぁっ、はぁっ、はぁっ……雪絵さん、気分はどうですか?」



「うえっ、流石にこの人数で一斉に射精すると臭いも酷いもんだな。ああでも、こんなくっさい精液に塗れてる雪絵ちゃん見ると、またペニスが……」



「雪絵様のおしっこや愛液の匂いだけで僕もイッてしまいました❤」



「あれ、マジで気絶したっぽいな。起きないや」



 精液塗れの雪絵から、すやすやと穏やかな寝息が聞こえる。

 男が指で頬を叩くが、雪絵に反応はない。

 どうやら、熟睡してしまったらしい。

 疼くペニスを待機させていた男達が遺憾の声を漏らしていた。



「まぁじかよ!! 俺まだ今日、挿入してもらってないぞ!!」



「う~ん、あと残り二十人くらいだったのに、残念だな」



「ま、今日はもうお開きか……くそう」



「起こしちゃいけない決まりになってるからな」



「ん~、ここ最近ずっと犯されてたし、疲れが溜まってたんだろな」



「添い寝は良いだろ?」



「精液塗れやで」



「……別に、いい。雪絵ちゃんと一緒に寝られるなら」



「あ、じゃあ俺も」



「雪絵ちゃん、おやすみ。といっても、もう朝だけどね」



「雪絵さま。今夜は僕の相手もしてくださいね」



 心残りを煩う者が雪絵に寄り添うも、とにかく宴はお開きとなった。

 一同が労いの言葉と共に、雪絵に軽くキスをする。

 日暮れに始まった宴は、翌日の朝に終わりを迎えるのだった。







静谷 雪絵(しずや ゆきえ)

 身長 140cm

 体重 42kg

 胸囲 AAカップ

 髪型 黒髪のおかっぱ

 特徴 童顔 非力



 天元草本村に暮らす、唯一の女性である。元々は母子で都会に住む一般人だったが、母の死去が切っ掛けで、実父の天元大政に引き取られた。

 天元の名が含まれていることから分かるように、大政を始めとした天元家の先祖が代々と村を統治していた。資本にモノを言わせた初代が村を創り上げ、長い月日と絶対的なカリスマを糧に、いまの天元村がある。

 雪絵は、自分がそんな家柄の一人娘だった事実に戸惑うも、困窮を理由に家督の継承を決心をする。ところが、そうしてやってきた天元村は、昔ながらの仕来りが未だ多く存在している前時代的な集落だった。

 まず村の最大の特徴として、女性が全くいない点が挙げられる。

 現在、天元村には六百三十八人という村人が暮らしているが、その全てが男性で成り立っている。

 その背景には、天元村に敷かれた古くからのアパルトヘイトがあった。その風習には苛烈な男尊女卑があり、女性への扱いが時代錯誤も甚だしい程に酷かったという。

 絶えず性奴○のような扱いを受けてきた女性だが、時代の流れと共に反発も大きくなり、遂には女性の全員が村を撤退するに至った。

 雪絵の登場は、それから十年後になる。

 十年間も男性だけの社会で通じていた山間僻地の絶島に、清楚で愛くるしい少女が突然と放り込まれたらどうなるか、想像には難しくない。

 ただ、彼らは学んでいる。女性を蔑ろにする罪を……

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ももえもじ 2022/04/18 13:07

人間牧場(ノベル版)

いわゆる、遺言書だ。
 使用人である和子を頼り、私の死後にお前へと届くよう手配しておいた。
 何故に、お前か?
 各地に散りばめられた子の中では、お前が最も私に近いと感じたからだ。
 お前なら、きっと私の跡を継げるだろう。
 財団の話ではない。
 そんなものは、優秀な他の兄弟が勝手にやっていれば良い。
 お前には、もっと面白いものをくれてやると言っているのだ。
 和子から鍵を受け取れ。
 牧場の鍵だ。
 財団が経営する牧場ではない。
 とにかく行けば分かる。
 和子を始めとした、ごく少数の使用人だけには話が伝わっている。
 彼女たちに教えてもらえ。歴史ある財団の、真実の姿を。
 学べ。そして……愉しめ。
 ルールさえ守ってくれるなら、好きなだけ愉しんで構わない。
 …………
 ああ、年上が好きなら、和子にも手を出して構わないぞ。
 お前が睨んでいた通り、私は多くの使用人を手塩に掛けていたからな。
 そういう訳だ。私亡き歴史を頼んだぞ。
 よい人生を。
 財閥王より~~


 という、親父の遺言書が届いてから数日が経過した。
 目的地へと向かう道すがら、俺は使用人の和子さんにおおよその粗筋を聞かされた。
 政治家だった親父の、真の素顔について……あまりに突拍子もない内容なのに、すんなり受け入れてしまう自分がいる。
 まるで最初から知っていたように、「なるほど」と、小さく一言だけ和子さんに返した。
「冷静ですね。普通なら、もっと取り乱すものですよ?」
「これでも困惑してるよ」
「……やはり、似ているのかもしれませんね」
 隣で運転する和子さんが笑う。
 少し厚めの化粧に、シンプルだけど高級そうなメガネに、隙の無いスーツ姿と、和子さんは正にデキるけど堅物なOLと言った女性である。
「俺と親父か? はは、数いる兄妹で一番の親不孝者だぞ、俺は」
 言いながらも、心では和子さんに同調していた。
 俺の父親……表向きは、甚も堅苦しい政治家だった。
 私生活でも笑顔は見せず、そもそも感情の有無が疑わしいような人間である。
 対して俺は、優秀な兄妹を差し置いて、いつまでもふらふらと遊びまわるような奴だった。
 金に、女に、遊びに。家の財産を貪る寄生虫と誹られ続けた。
『どうして、あの父親から、あんな子供が……』
周りからは、正反対の親子と言われ続けていた。
 だが、通ずる部分は確実に存在していたのだ。
 親父も、分かっていた訳だ。
 優秀な兄妹を差し置いて、俺へと招待状を渡した理由……
「着きました」
 東京から車で2時間あまり、着いた先は馴染みの薄い栃木県某所だった。
 見渡しの良い田畑の脇に車が止まる。
 目の前には、ひと気のないビルが一つ在る。
 ビルといっても、三階建て程度だろうか?
 商業ビルではない。会社という訳でも無い。
 外観からは中身の想像が付かない建物だ。
 都会っ子の俺からすれば、穴場の箱ヘルにも見えた。
「ここが?」
 俺は、車から出た。
 都会の喧騒がない田んぼだらけの拓けた地は、季春だというのに風が強くて肌寒さを感じる。
 高層ビルの一つも見えない。芯まで都会っ子の俺とは肌が合わないような場所だった。
「こんな場所に……?」
「ご主人様の祖父は有名な地主であり、ここ一帯を管理していました」
「先祖が田舎の金持ちだって話は聞いたことあるな。ここがそうか」
「お金持ち……ええ、大変な資産家でした」
 それからも和子さんは、なにやら懐かしむような遠い目で語ってくれた。
 それは、まるで自分について話しているような口ぶりである。
 俺より一回り二回り年上とはいえ、まだ40代なのに……
 親父の祖父について、なんで詳しいのか?
 聞こうとしたとき、和子さんが先制して口を挟む。
「一先ず、入りましょう」
 和子さんが鍵を取り出して開錠する。
 ……開けると、そのまま俺に鍵を渡してきた。
 一つの輪に、重厚な鍵が三つ連なっている。
 一つは、この建物の鍵。あと二つは……?
「これからは、坊ちゃんがお持ちください。いつでも、好きな時に此処へと訪ねてくれて構いません」
「遠いんだよ。頻繁に此処に来るメリット、ちゃんとあるんだろうな」
「…………」
 俺の言葉を無視して和子さんが中に入る。
 灰色のカーペット、ビジネス用の椅子やデスク、景観を崩さない造花があちこちと、まさにオフィスと言った内装だった。
 デスクの上には、まるで先程まで人が居たように、無造作にノートや書類が置かれている。
 ただ、違和感が拭えない。
 このオフィスからは、生気を感じなかった。
 親不孝者な俺の勘が騒ぐ。
「隠れ蓑か」
「ご名答です。理解が早くて助かります」
 薬の取引や違法な性風俗など、金や立場を悪用して裏社会にどっぷり浸かっていた俺である。驚きは無かった。
 また、和子さんも、さも当然のような口調だ。
「実際には、旦那様が訪れる週末は此処もオフィスとして使われていましたけれど」
「そして隠し階段か。マジで犯罪の臭いがしてきたな」
 淡々とオフィスを抜けていく。突き当りの壁に来ると、和子さんはカーペットを捲り、隠れていた取っ手を慣れた手つきで引っ張り上げる。
 すると、そこにはまるで映画のような隠し階段が現れたのだった。
 流石の俺も息を飲む。
 だが、衝撃は更なる怒涛で俺に畳みかけてきた。
「このビルには地下があります。正確には防空壕だったようですが、旦那様が手ずから整えていきました。地下には、現在四人の女性が住んでいます」
「四人の……なんだって?」
「世界から遮断された、言葉も、自分の名前すら分からない四人の女性……もとい娘が、生まれた時から此処で暮らしているのです。暮らすという表現は適切では無いでしょう。『監禁』に言い直します」
「……そうか」
 寿司は旨い。なんて当たり前みたいなテンションで和子さんは話すもんだから、俺もバカみたいな反応しか出来なかった。
「実際に見るまでは信じがたいな。見せてくれ」
「はい、此処です」
 螺旋状の階段を降りた先には、厳重に施された重々しい鉄塊の扉が聳え立っていた。
 和子さんが目配りする。鍵を使えということか。
 三本のうちの一本を差し込むと、なんなく扉は開錠した。

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ももえもじ 2020/08/22 17:07

女学園まるごと催○-聡美編

これの続きです。
https://ci-en.dlsite.com/creator/6423/article/339040

 理事室での祭りから一日が経過する。本日が就任であり、流石の祭祀も女子学園の担当に心が落ち着かない。職員室にて祭祀が一人、呼吸を繰り返していると、背後から見慣れた女性が忍び込んだ。
「祭祀せんせ❤」
「おわっ、千恵……いえ、副学長っ!?」
「あん、千恵美とお呼び下さい。私達の仲ではありませんか♪」
「ここは職員室ですよ。他の目も有るので出来ません」
「残念です。ところで、就任式は如何でしたか?」
「視界には女子ばかり。緊張の連続でしたよ」
「え~、そうは見えませんでしたが」
「そ、それより、近いですよ……」
 ホームルームの直前で緊張する祭祀に、千恵美が纏わり付く。あれから千恵美は祭祀に夢中であり、他の女性教員の目も気にせずスキンシップに酔っていた。
 二人の甘い雰囲気に、若い教員は興味津々と窺うも、年配の表情は実に訝しい。面倒事は御免と言い、祭祀が千恵美を振り払う。
「それでは、ホームルームの時間なので行ってきます」
「担当は一年七組でしたか?」
「はい」
「ふふ、様子を見に後で伺いますね♪」
「来ないで下さい……」
 祭祀にゾッコンの千恵美であるも、これは別に催○に依るものではない。もしもアプリに依る乱痴気が見つかれば大事になるのは必至だ。アプリで千恵美を完全な支配下に置けば良い話だが、なんとなく祭祀は現在の儘で放置している。祭祀は職員室を後にすると、担当する教室へと向かった。
「今宵祭祀と言います。今日から七組の担任です」
「「よろしくお願いしまーす!!」」
 そして担当クラスと顔合わせである。黒百合女学園は徹底して一貫教育制度にあり、とにかく男を寄せ付けない敷居として有名だ。祭祀のような若くて整った男性が担任なのは極めて珍しいのだろう。まるで穴を開ける勢いで全員が祭祀を射抜いていた。
「きゃ~っ、今宵先生、めっちゃ格好良くない!? ヤバいんだけど!!」
「黒百合って男禁制じゃなかったの!? こんなの聞いてないわあっ!!」
「ううー、緊張するっ!! 家族以外で男性と話したことないのに……」
「ねえ、休み時間になったら、話し掛けに行こっ!?」
「ええーっ、ちゃんと話せるかなぁ……」
「こらこら、静かに」
「あっ、ごめんなさい、先生っ」
「きゃーっ、先生に注意されちゃった♪」
 一クラス40人。80もの眼が一人の男性教員を見つめていた。
 声を潜めて女子がボソボソと祭祀を値踏みする。女子の声は直に届いているも、祭祀は祭祀で胸中が穏やかでなく、学生の話し声など右から左だ。
既にスーツの下は汗に塗れて、顔もポツポツと火照ってしまう。なんとか表情を締めるだけで精一杯だった。
 女子の反応は多種多様であり、様々な印象がチクチクと全身を蝕む。
(全校集会の時もそうだが、なんで女の視線ってこんなにエロいんだろう。みんなが俺を視ている。極め付けは教室の匂い。女の匂い。匂いと視線でそれだけでイキそうになるな)
 チラッと見る限りでも、教室に居る女子のレベルの高さが窺えた。
 誰か一人を適当に選んでも、恐らく祭祀の眼鏡に適うことだろう。
 由緒正しい黒百合女学園は授業料も莫大であり、まず入学の叶う家庭が限られている。裕福か権力者、その優秀な遺伝子の組み込まれた女子達のレベルが高いのも必然だった。
 視界一杯に映る40もの女子の顔を眺めてみる。テレビや雑誌に出てくるアイドルとは、また違った可愛さを感じる。化粧は控え目であり、物事を知らない無垢な面持ちがそそられる。祭祀には、国民的美少女と謳われる完成された存在より、こうした青臭くも素の儘で可愛い女子の方が遥かに好みだった。
 そして、そんな女子を丸ごと篭絡する力を、祭祀は持っている――
 その気になれば、今すぐにでも催○アプリを起動させては、ここに居る全ての女子を脱がしたり、一人ひとりの女性器の味を確かめることだって出来る。そう考えるだけで胸が一杯になった。
 否応なく漂う雌の匂いに、甘く蕩けた無数の視線が絡み、祭祀が教卓に膨らみを隠す。もう一度だけ深呼吸すると、祭祀はクラスに担任としての挨拶を交わすのだった。

 二

「ハンドマッサージ技能講習だって!?」
「うん、黒百合では療法学が必修なんだよっ。変わってるよねえ~」
「それでマッサージとはな。どういうマッサージなんだ?」
「それはもう~、こう? ん~、私もまだ一年だから分かんない」
「そうか……それにしても、理事長は何を考えているんだか……」
 ホームルームが終わるや、クラスの女子が祭祀に集まる。やはり、男の存在が珍しく映るのだろう、慣れない異性に緊張しながらも積極的に声を掛けてくる。声を掛けられない女子も、遠目から祭祀をチラチラと窺って関心は尽きないようだった。
 学級委員長の桧皮聡美と話す内に、祭祀は漸くとマッサージ技能講習の科目を知る。正美の権力に与かって不正に就任した為に、黒百合女学園の情報を殆ど知らないのだ。聡美に依れば、黒百合女学園には特殊な授業がいくつかあり、療法学を名乗るマッサージも、その一つだった。
「他にも華道やら……なんだ、この『庭仕事』ってのは?」
 よく見ると、黒百合女学園には療法学に留まらず、他にも一般には無い珍しい科目が盛り込まれており、これには祭祀も驚きを隠せない。興味を示すと、すぐさま理事長の元へと駆け込んだ。
「ああ、遂に知ってしまったのですね」
「こんなのが有るなんて驚きですよ。理事長の案ですか!?」
「いえ、創立から何十年と存在する伝統の講習のようですよ」
「華道や弦楽器なら頷けるけど、マッサージは突き抜け過ぎでしょ」
「そうなのですか? なにぶん、私も黒百合で育ったものですので……」
「とやかく言うのは後にして、この度は理事長様にお願いがあります」
「マッサージの講師を務めたいと仰るのでしょうか?」
「是非に」
「はぁ……」
 子供のように燥ぐ祭祀に、正美が呆れて頭に手をやる。溜息まで吐いて見せるも、祭祀が詰めかけて来ることを、正美は想定していたようだ。
 既に、正美は祭祀の為にと、講師を交代する手筈を整えていた。
「しかし、解せませんね」
「ん、なにがですか?」
「祭祀様の持つアプリなら、どんなことも可能にする力がありますよね? 別に、わざわざマッサージ講師にならずとも、もっと直接的に、それこそ好きなように女学生と興じられるのではありませんか?」
「自分で舞台を用意するより、こう偶然に起こる方が興奮し易いんです」
「私に頼む時点で偶然もなにも。いえ、では講師の変更をしておきます」
「嬉しいです。なんとお礼を言ったら良いでしょうか」
「感謝しているなら、いますぐ私とエッチして下さい……」
「いや、一時限目から授業があるので。今度に必ず埋め合わせします」
「約束ですよ?」
「はい」
 正美に軽くキスをして部屋を出ようとする。と、ドアノブに触れた所で祭祀が正美へと振り返る。正美の不安を解消する為だった。
「女子を食い荒らしたいだけなら、わざわざ教師になんてなりませんよ」
「えっ!?」
「このアプリは本当に万能です。好きなように精神操作が出来るのだから。俺がその気なら、一々正美を取り込んだりはしません。邪魔者は排除して、ただ只管に女学生を好いようにコントロールしていました」
「…………」
「暫くは、貴女の懸念するようなことには成らないと思います」
「あ、ありがとうございますっ!!」
 正美の不安とは、祭祀による女学園の混沌化だ。
 催○アプリの効力を唯一知る正美は、いつ祭祀が性欲を暴走させるのか、気が気では無かったらしい。身も心も祭祀に授けた正美であるも、やはり理事長の立場としては、女学園の平穏を望んでいた。
 そんな気遣いに感動した正美が、改めて祭祀へと抱き着いてくる。
「ああ、大好きです。夫よりも、誰よりも……」
「ちょっと、授業が始まりますってば……」
「だって嬉しいんですもの。やはり、私の主人は貴方だけです」
「暫くは、って言ったでしょ。いつかは、女学園を支配する予定ですよ」
「でも、貴方になら構いません。一生貴方に付いて行きます……」
「……お人好しめ」
 真の主人が誰かを再認識すると、正美がボロボロと涙を零して止まない。股は濡れて全身が火照っている。授業だからと言うも、そんな様子に胸が躍ってしまい、祭祀は溜息交じりに正美を抱き寄せるのだった。

 三

「今日は此処までにしておこう。みんな、お疲れさま」
「ありがとうございましたーっ」
「……ふう」
 チャイムと同時に、無事に一時間目が終了した。
 祭祀の担当は数学である。初めての教鞭にしては上出来だと自分で誇り、実際に女学生達も、祭祀の授業に不満な様子は一切も無かった。
(俺には教師の才能も有るようだな)
 催○アプリを使い、女学生を我が物とする目的で現れた祭祀だが、ただ食い散らかすだけでは面白味に欠けると言い、学を活かした教鞭も、至極真っ当な内容だった。
 祭祀にとって快感は身体だけではない。心も重要だと説く。相手の心を無下にして野獣の如く喰い続けては、すぐに食傷を起こすだろうと冷静に判断している。叶うなら、一人ひとりと時間を掛けて交流を深めたい……祭祀の神髄は、そんなロマンチストだった。
 だから、正美もゾッコンになるのだろう。口では冷たいものの、熟れた理事長に陶酔されるのも存外に心地よく、暫くは催○による無茶も控えてやろう……と、祭祀は考え始めていた。
(それに、まだ女学生の初々しい視線を堪能したいからな)
 教鞭を振るう授業中は、終始女子の視線を浴び続けていた。
 異性という珍しい存在に関心を寄せる女子、祭祀という端整な男に早速心を奪われて恋に馳せる女子や、自慰のネタにしたいと恍惚する女子など、様々な視線が堪らなかった。
 催○アプリを使えば、この心地を恐らくは味わえなくなってしまう……時間はたっぷりあると言い、暫くは女学園でたった一人の男という立場を素の儘で堪能したい一心だった。
「センセ❤」
「おっと、桧皮……どうした?」
 授業が終わると同時に、祭祀の担当する学級の委員長こと、桧皮聡美が話し掛けてくる。異性に慣れない女ばかりの学園でも、唯一と言って良い物怖じしないタイプである。好奇心は群を抜いており、寧ろ授業の間では祭祀に色目を送る程だった。
「あははっ、センセとお話しがしたくって♪」
「…………」
「センセのこと、色々聞きたいなぁ。ね、コッチ来てみんなと話そ?」
「悪いけど、忙しいから無理だ。次の授業の準備があるからな」
「え~、じゃあ、せめて一緒に職員室まで行こっ」
「まあ、それなら」
「やったー、センセは優しいね♪」
「…………」
「センセって凄いモテるんだね。私の友達の中でも評判最高だよ?」
「ほほお、それは素直に嬉しいな」
「みんなスカートは膝丈だったのに……センセが来た初日から10㎝は折るようになっちゃってさっ。まあ、私もちょっと折ったけどね。あははっ」
「ゴクッ……異性を気にする年頃ならな」
 聡美が無遠慮に祭祀へと寄り添う。ふわりと漂う少女の匂いが鼻を擽る。今時のミディアムヘアーに、パッと咲いたような満面の笑み、成長途中の胸の膨らみ、太腿を覗く絶対領域など、溢れる扇情が祭祀を大いに煽っている。祭祀が思わず喉を鳴らす程の逸材だった。
「ウチの母も、ず~っとセンセの話ばかりだなぁ」
「そうなのか」
「お母さんもスカート短くして、化粧もピシッとするようになったの!!」
「お、おい、声がデカいぞ」
 そして何より、桧皮聡美は理事長・正美の子女だった。
 職員室までの道すがら、遠巻きに祭祀を覗く女子とは対照的に、堂々とくっ付いてくる聡美である。正美とは異なり、異性に苦手意識もなく……それどころか、祭祀が気圧されるくらいグイグイと詰め寄っていた。
「ねえ、センセってお母さんに何かしたの?」
「なんもないよ」
「嘘だよね? ねえ、センセ。気になるなぁ~。良かったら、二人きりで話さない?」
「……分かったよ。じゃあ、ちょっと付いてきてくれ」
 ずばり核心を突く聡美に、祭祀が僅かに動揺する。正美の変わりようは、明らかに不自然である。実際に、何人もの教師が祭祀と正美の仲を疑っている。恐らくは私生活でも、気の緩んだ様子を見せていることだろう……そう思えば、聡美に確信があるのも必然だった。

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ももえもじ 2020/07/01 17:38

女学園まるごと催○-三人の熟女

【概要】
ある日に、催○アプリがインストールされる。
アプリは、あらゆる者の情動や精神の操作を可能とした。

以前に販売した【女学園まるごと催○】の一話目です。

「理事長!! 男性教員を雇うとは、どういうことですかっ!?」
「しかも、選りによって女子寮に配属とは、私は絶対に認めませんっ!!」
「これは決定事項です。確かに我が黒百合女学園は、百年以上も男禁制を貫いてきました。教職員はおろか、警備員すら全員が女性という現状です。しかし、昨今に頻発するトラブルを考えると、やはり男性のお力も必要だと考えます」
「ううっ、わ、私は認めませんよ。こ、このような、こんなっ!!」
「どうも、今宵祭祀と申します」
「ふんっ!!」
「今宵さんと言いましたか。絶対に追い出してやりますから」
 代表理事に猛反発を繰り返すは、女学園の学長と副長だった。
 黒百合女学園が男子禁制という仕来りは、もはや伝統と呼ぶに相応しい。だからこそ、過保護な親御も安心して娘を預けるのだ。祭祀という男性が忽然と現れれば、お偉い方が敵意を剥き出すのも仕方なかった。
「申し訳ありません、祭祀様。まさか、あの二人が此処まで頑固とは」
「構いませんよ。これくらいは想定済みです」
「祭祀様がお望みならば、あの二人に免職を言い渡しますわ」
「それは流石に可哀想でしょう。まあ、わざわざ貴女が気を配ることではありません。同僚なのですから、腰を落ち着かせて穏便に話し合いたいと思っています」
「ふふっ、そう言って二人も虜にさせるのでしょう。私にしたように❤」
「はは……」
 二人きりになり、早速と代表理事が祭祀に絡み付いてくる。先程までの毅然とした様子は欠片も無い。祭祀を主と崇め、恍惚と女を露呈しながら股間に頬擦りする。既に硬直した股間をズボン越しに感じると、理事長は淫靡な顔で官能の吐息を見せた。
 理事室にて、いまにも祭祀の衣服を剥ごうとする勢いである。
「ああ、祭祀様。ご命令ください。私は何時でも準備万端です」
「……申し訳ないけど、もう理事長とエッチする気は無いですよ」
「え、ええええっ!?」
 しかし祭祀は、既に理事長を眼中として居なかった。
「貴女とエッチする為に、女学園の教師になったとお思いで?」
「そ、そんなっ!?」
「貴女を意の一番に堕としたのは、男子禁制の敷居を跨ぐ為に過ぎないんですよ」
「う、うう。そうでしょうけど、め、面と向かって言わなくても……」
 黒百合女学園への潜入を目的に理事を籠絡したのだ。懐に忍ぶスマホで「催○アプリ」を用いれば、どんな女性も意の儘に操ることが可能となる。学園の教師として働く上に、女子寮の管理を任された身ならば、わざわざとうの立った女性を相手にする必要はない。
「悪いとは思っています」
「なんでもしますから、私を傍に置かせてください!!」
「理事長は身体が最高だから、確かにもっと色んなプレイを試してみたい気持ちはありますけどね。でも、これからは何人という学生を相手にする予定なので……興味はあっても、もう理事長を相手に出来る程の許容量は無いと思います」
 今日までの日を、催○で好き放題に調教した祭祀である。用済みを言い渡された理事長が落胆の涙を流す。夫婦間でセックスレスが長引いていた理事長にとって、真の主人たる祭祀は正に女としての希望だった。
「うううっ、祭祀様!! お願い、します。捨てられたくありません……」
「くっ、ひ、引っ付かないで下さいよ」
「お願いします。祭祀様に見捨てられたら、私は死んでしまいます」
「ヒトは、そう簡単に死にませんよ」
「死んでしまいます!! 私には、貴方しか居ないのですからっ!!」
「理事長は人妻でしょ。旦那さんが居るじゃないですか」
「祭祀様が一番です!!」
「くうっ、理事長のおっぱいが当たるっ。そ、そこも撫でないでくれっ」
「お慕いしております。誰よりも……」
 空は夕暮れにあり、放課後の時間帯だ。教師としての着任は明日なので、下調べを兼ねて学園の見回りを考えていた祭祀である。しかし、理事室を出ようと背を向けた祭祀に、理事長が泣いて縋り付いてくる。四十代とは思えない哀れな依存だった。
 背後からの抱擁と、そこから伸びる触手が祭祀の膨らみを捉える。
「はぁ、仕方ないな。とりあえず、一度ヤれば気が済みますね?」
「ああ、祭祀様っ❤」
「望み通り、超変態的なプレイで後悔させてやるっ!!」

 二

「ああ、祭祀様っ」
「理事長、何歳だっけ?」
「……47です」
「間もなく五十路になろう女の癖に、こんなにエロくて良いんですか?」
「恐縮です」
「褒めてないからな? 一回り二回りも年下の男に、ここまで縋るなんて、理事長として恥ずかしくないのか? 顔は真っ赤で涙まで浮かんでいるぞ。そんなに俺との行為が待ち遠しかったのか?」
「は、はい、勿論です。誰よりも、何よりも愛しております!!」
「従順な雌じゃないか。後は、我儘が減れば完璧なんだがな」
 理事室に相応しい長大の文机へと理事長を押し倒す。五十歳に迫る女の、なんと淫猥な様子に、祭祀の股間も反応を止まない。人妻らしい肉付きと、主を崇める敬譲の表情が祭祀を擽り、室内は瞬く間に凛とした雰囲気から官能色へと上塗りされていった。
「自分で脱ぐんだ」
「わ、分かりました。でも、視られていると恥ずかしいです」
「じゃあ、視ないようにしよう」
「ダ、ダメですっ!! み、視ていて欲しいですっ!!」
「なんなんだよ……」
 プレイ中は敬語を使わない。主従関係を明らかにする為だ。
 脱衣を指示された理事長が静かにスーツへと手を掛ける。ジャケットを脱いでワイシャツのボタンを外していく。その様子を間近で眺める祭祀に、理事長は塩を舐めるような顰めっ面を浮かべていた。
 羞恥に耐えているのだ。想い人に脱ぐ瞬間を注視されれば、恥ずかしく感じるのも当然である。だが理事長にとっては、そんな羞恥も快感となり、衣服が床に一枚一枚と落ちる毎に全身を火照らせていた。
「真っ赤だな。顔だけじゃなく耳や乳房も、脚まで……」
「脱ぐ所を視られるだけ幸せなのです。し、幸せ過ぎて泣きそうです」
「とんだ変態だな。年増の癖にエロい下着も穿きやがって」
「勝負下着なんて二十年振りです。どうでしょうか?」
「エロくて綺麗だよ、理事長」
 生地の少ない、明らかに相手を惑わす下着である。祭祀も例外ではなく、四十代後半の完熟した魅惑に滾ってしまう。理事長もまた、失われていた叙情の再訪に全身を燃やす。全裸まで待つことも叶わず、祭祀と理事長は同時に互いの身体を取り合った。
「エロい女だよ、本当に」
「ああ、光栄です。祭祀様っ!!」
「理事長っ」
「正美と呼んで頂けないでしょうか……」
「分かったよ、正美」
「あぁああっ、名前を呼ばれただけでっ!!」
「イッたのか? 相変わらずの感度だな」
「キスして下さいっ!!」
「主人に命令するなっ!!」
「んっ、ちゅうっ、んっ、はぁ、んっ、んんんんっ!!」
「ちゅっ、んっ、いや、本当に五十歳とは思えない柔らかさだっ。それに、正美の唾液も美味いっ。んくっ、俺の唾もくれてやる、全部飲むんだ!!」
「ま、まだ四十代ですっ……んっ、祭祀様の唾液っ、あぁああああっ!!」
 そして、接吻に馳せる。若者の控え目なキスとは違い、正美の口付けは外国人のように激しい。情熱的な抱擁を交わしながら、露骨な音と唾液が辺りに飛散する。祭祀は、貪るという表しが適切な、このような口付けが嫌いではなかった。
「正美。そろそろ始めよう」
「かしこまりました。ああ、祭祀様の、私に下さいっ!!」
 やがて祭祀が感極まり、隆々たる股間を突き出す。正美が受け、下着を脱いで赤裸々を披露する。正美は四児の母でもあり、相応の巨乳を誇っている。いまにも破裂しそうな実りに、祭祀の喉がゴクリと鳴った。
「なんつう爆乳だよ。Hカップくらいか?」
「Iカップです」
「堪らねえな。おい、俺の服も脱がしてくれ」
「はい。祭祀様のも、見せて下さいっ!!」
 正美が不慣れながらに祭祀の衣服を脱がす。スーツを剥いで下着も取り、そうして現れたのは天井を仰向く男根である。さぞ立派に見えるのだろう、同じく正美の喉も鳴った。
 血管の浮いたソレに、正美が腰を砕いて目を爛とする。
「あ、あぁあああっ、祭祀様のっ、あぁあっ、素晴らしいですわ❤」
「残念ながら、俺のは正美のように名器じゃないけどな」
「そんなことありません!! 祭祀様の逸物は、誰のよりも立派です!!」
「……まあ、そういうことにしておこう」
「私は、どうすれば良いでしょう?」
「とりあえず鎮めたい。机に手を付き、ケツを俺に向けるんだ」
「わ、分かりました。うう、は、恥ずかしいですけど……」
 前戯は不要と言い、正美に立ち後背位を伝える。恥ずかしいと言いつつ、正美が嬉々として羞恥に甘んじる。締まりのない緩んだ面持ちは、とても代表理事の柄ではない。蕩けた秘境が床を濡らし、肉びらはペニスを誘うようにヒクヒクと舞っていた。
 祭祀が真後ろに立ち、その大きな桃尻に何度と掌を打つ。
「胸だけじゃなく、ケツもデカい女だな」
「やっ、あぁあっ、も、申し訳ありません……」
「正美は、男を悦ばせる逸材だ。これまで、かなりモテてきただろ?」
「あ、ありがとうございます。お尻も胸も大きい所為か、いままで多くの男性に言い寄られてきました。あまり思い出したくない過去です」
「そうなのか?」
「だって、いまは祭祀様だけのモノですから……」
「立場も歳も下な俺に、そこまで諂ってストレス溜まらないか?」
「寧ろ、とても心地良いです。こんな幸せは、いままでに有りません」
「年上の性奴○が居るのも面白いな。そろそろ挿入れるぞ」
「お、お願い、します❤」
 支配欲・服従感――
 それぞれの味わいに、二人して酔い痴れる。祭祀が亀頭で秘境の入口をコツコツと叩いて肉ビラの具合を確かめる。正美の感度は既に最高潮へと達しており、亀頭の感触だけで艶やかな反応を見せていた。
「あっ、あぁああ……し、幸せ……」
「まだ入ってないぞ」
「あ、足が地に付きません。天にも昇りそうな気持ちです」
「じゃあ、もっと幸せを味わわせてやるっ!!」
「ああぁあああああああぁあああっ!!」
 肉棒を呑み込もうとするように、肉ビラが「くぱぁ」と大きく開口する。
カリが入り、そのままズルズルと奥底まで肉棒が沈んでいった。
「ぐう、なんて圧力っ!!」
「はぁああんっ、あぁああっ、ふあぁああああっ!!」
「ぐあっ、ヒダが絡み付いてくるっ、相変わらずの名器だなっ」
「んんんっ、ま、待って。まだ動かないでっ、い、いま動かれたら……」
「どうなるんだ?」
「はわぁあああああああああああっ!?」
 根元まで埋まるや正美が硬直して微動だにしない。まるで筋肉が攣って身動きが取れなく見える。催○の効果も相まり、実際には気の狂う快感に陥っているだけである。この状態から少しでも刺激が加重されれば、どうなることかと喜悦の恐怖に怯えていた。
 これ以上の快感は危険だと正美が直感するも祭祀に慈悲は無い。下衆な表情を浮かべる祭祀は、ゆっくりとペニスを引き抜くと、今度は力任せに奥底へと突き上げてやった。
 悲鳴のような絶叫で背を弓なりに、床には正美の潮が満ちる。
「あぁああっ、ああぁああああああああああああっ!!」
「初っ端から全開だな。もう少し軽めの刺激から始めれば良かったか?」「あぁあ……い、いえぇええ、こ、これ、最高っ、ですっ……!!」
「まあ、本当に辛くなったら言うと良い」
「わ、分かり、ましたっ、あぁあっ、はぁあああああぁあっ!!」
 バックの最中に、祭祀がスマホを取り出す。画面には催○アプリが表示されている。正美を従順な雌に仕立てた道具であり、アプリでは対象者の感度までも調節が可能だった。
 常態を一倍として、現在の正美は感度を五倍に設定されている。少しのスキンシップでもオーガズムに達するレベルだ。挿入だけで潮を噴き出し、一たび動けば失禁も避けられない。そんな状態の中にて正美を壊すが如く、祭祀は何度も手荒なピストンを繰り返していた。
「あがああぁあああああっ、あぁああああああああぁあああっ!!」
「おしっこ漏らしたな。なにか臭うぞ?」
「いぎぃいいいいっ、ひゃぁああああああぁああっ、ああぁあああっ!!」
「ダメだ……言葉も無い。快楽を貪るだけの獣になっちまった。いきなり五倍はやり過ぎたな。前回は三倍でも気絶したんだもんなぁ」
 正美の瞳から光彩が抜け落ち、意識も既に蚊帳の外である。この快感の為なら人殺しだってするだろう。理性の禿げた正美は、学園の敷地内でもお構いなしに幸福を叫ぶばかりだ。
 貰い快感か、相手の善がる姿に祭祀も情炎を燃やす。両手で尻を支えて、漠然と突くばかりな体勢から、徐々に密着を高めようと祭祀が前屈みへと移り行く。背中と腹部が重なり、祭祀の食指も正美の乳房へと這い始めた。 汗ばむ乳輪をコリコリと啄み、時には強く抓り上げる。痛みすら悦楽に感じる正美は、なおも悲痛の幸せを謳う。幸福感は身体を通して祭祀にも伝わり、それがオーガズムという形を成して競り上がってきた。
 肉の実を鷲掴み、腰で臀部を叩き付けて怒鳴る。
「くっ、イクぞっ……そろそろ、出すっ!!」
「あぁああ、出してぇっ、祭祀様の……精液っ、私にぃいっ!!」
「中に出して良いんだよな?」
「ええ、勿論ですっ!! い、言うまでもありませんわっ!!」
「旦那が居るのに良いのか?」
「構いませんからぁっ!! お願い、します……あぁああああぁあっ!!」
「正美は、やって後悔するタイプだな。まあ、この催○アプリの快感には誰も逆らえないだろうけどな。じゃあ、イクぞっ、受け取れっ、全部!!」
「んんんんんんっ、あぁあああぁあああああっ!!」
「くおっ、おおぉおぉおおおおおぉおおおっ!!」
 その叫びにペニスが爆ぜた。
 夫の居る身でありながら、一滴残らず中出しを受け入れる。トクトクと注がれる精液に悦び、祭祀と歩む未来を妄想する。心身で感じる最高潮のオーガズムにより、正美は再び潮噴き&失禁に堕ちるのだった。
「はぁ、はあ、はぁっ……」
「あ、も、もうダメッ、祭祀、様っ……」
「また気絶するのか?」
「も、申し訳っ……ありませんっ」
「言っとくけど、俺の一物は一度じゃ満足しないからな? 好きなようにして良いんだろ? 俺が満足するまで正美には叫んでもらうぞ」
「あ、あうう。わ、分かり、ました」
 圧倒的な快感と疲労が正美を襲うも、祭祀がそれを許さない。スマホを取り出し、アプリで正美の操作を行う。まだまだ快楽責めは終わらないと言うと、正美は幸福の混じる苦笑いを浮かべるのだった。

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