フリーセンテンス 2022/12/18 00:00

苗床聖女の受胎獄痴 恐怖の洗礼編1

 ・・・・・・明かりの乏しい薄暗い空間の中、ティリエルは、全身の肌を生暖かい風に撫でまわされていることに気づいて意識を取り戻した。
「う、うぅ~ん・・・・・・」
まだ朦朧とする思考を、まどろみの泥濘よりすくいあげる。最初、頭には、霧のようなもやがかかっていたのだが、血の巡りがよくなるにつれて記憶がゆっくりとだが戻ってきた。
「そ、そうだ・・・・・・たしか、あたし、暗黒生物たちの襲撃を受けて、それで、えっと、えーと・・・・・・」
自分の身に起こったことを懸命に思いだそうとしながら身体を起こす。
ぶるん。
「――え?」
胸元で、重い乳房がなんの妨害もなく揺れたことに気づいて、ティリエルは本能的に視線を下へと向けた。そして瞳をカッと大きく見開いた。
「ひっ! な、なんでッ、どうしてあたし、裸なのッ!?」
自分が一糸まとわぬ全裸姿にされていることに気づいてティリエルは驚いた。自分の頭よりも大きな乳房はもちろん、まだ陰毛がほとんど生えていない未成熟なアソコも、熟れた肉付きがよいお尻も、なにもかもが丸出しの状態になっていたのだ。
 しかし、彼女はすぐに、そんなことがどうでもよくなるほどの事態に気づいて言葉を失った。
「え・・・・・・? こ、ここは、どこ、なの・・・・・・? へ? え、え・・・・・・」
自分の周りを見渡して、ティリエルの顔面から音を立てて血の気が失せていく。最初は小さかった心臓の鼓動が、ゆっくりと、しかし確実に大きくなっていくのがわかる。それと同時に、白い全身から汗が噴き出てきた。
ティリエルは、もう一度、同じ言葉を繰り返した。
「ど、どこなのよ、ここは・・・・・・ここは、何処なのッ!?」
発する声の音量が跳ね上がった。驚くのも無理はない。彼女が目覚めたその場所は、上も、下も、右も左も、見渡す限りすべての面が、この世のモノとは思えない想像を絶するほどおぞましい色彩を帯びた脈打つ肉、肉、肉で構成されていたからである。しかも、窓や入り口らしきものもなく、さらに壁や天井からは、同じ肉成分で生体組織が構成されているであろう無数の触手や触腕が生えていて、それが生き物のようにうねうねと気色悪く蠢いていたのだ。その光景の気色悪さといったらなかった。

この後、頑張って加筆修正していきますので、販売の際はよろしくお願いいたします(*´ω`)

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