10円彼女(路線バスで生ハメセックス)④

シュン
「……ねぇ、いくら?」

ビスチェ
「えっ――」

シュン
「年収がいくらの男となら、結婚する?」

ビスチェ
「…………。私は、こうして……シュンさんに。セックスしてもらえるなら……お金なんて、要りませんし。結婚も……シュンさん以外となんて……」

シュン
「ああ、うん。それはそうなんだけど……さっき、僕と出逢うまでは。自分の価値を、いくらに定めてたの? っていう、質問」

ビスチェ
「……。相手の年収で答えた方が、いいんですか……? 援助交際で、自分に値打ちをつけるんじゃなく」

シュン
「そうだね。援交は、相場があるし……そんな、テンプレアンサーなんかよりも。ビスチェのオリジナリティを、問いたいんだ」

ビスチェ
「……分かり、ました……」

シュン
「…………」

ビスチェ
「その……――0円で」

シュン
「ほおお。ゼロ」

ビスチェ
「はい。その代わり……毎日、必ず一回は、セックスしてくれる。そんな、旦那さんなら……シュンさんが、私以外の女の子と、結婚したとしても……慰めてもらえるかもしれませんし」

シュン
「なるほどね。でもさ、一回って……何分? 挿れてすぐ出すような、早漏でもいいの?」

ビスチェ
「あ……せめて、挿れてから10分は、気持ちよくして欲しいです」

シュン
「健気っ!! 奥ゆかしすぎるよ、きみ!! ぼくなら一日、十発は出せるから……ビスチェのことも、い~っぱい、愉しませてあげられるし」

ビスチェ
「!?」

シュン
「起きてるあいだ、ず~っと。オマ○コ、ズボズボして! 喘がせてあげられるよ☆ 量も、一回分で……紙コップの半分は、出るし」

ビスチェ
「すごい……////」

シュン
「そのぐらいは、当然の権利として……求めていいんじゃないかなぁ。きみなら」

ビスチェ
「そんなっ! 畏れ多いですっ!」

両の手のひらを、左右に――

ぶんぶんと振るしぐさが、謙虚かわいい。

この、明らかに、“素で話している”と分かる。

素直な嘘のなさも、極めてチャーミングだ。

シュン
「ぼくは、きみになら……年間契約で、5億は、払うけどね」

ビスチェ
「ご――!?」

シュン
「見た目がいいだけなら、割といる。でも、性格もいいコは……ほぼいない」

ビスチェ
「……」

シュン
「JKに価値があるのは、ビスチェみたく……男に求める希望年収が、顔に、書いてないからなんだよね。社会人の女は、いかに上昇婚で、不労所得を得るか――しか、考えてないから」

ビスチェ
「……へぇ~」

シュン
「まぁ、きみほどの美人なら……社会に出ても、いくらでも言い寄られるだろうから、相手も選びたい放題で。希望年収なんて、定めないだろうけど。“本物の美人は、がっつかない”」

ビスチェ
「そんな、男の人に縁のない人の話なんて……どうでもよくないですか?」

満面の笑み――

中身のないトークに、飽きてきたな?

スキモノめ★

シュン
「……まあね。実のところ、ビスチェのオマ○コタイプを、探ってた」

ビスチェ
「タイプ……ですか?」

シュン
「うん。なんもしないでも、奥へ奥へ、引き込んでくる……これは名器だ。すがりつきマ○コ☆」

ビスチェ
「! ……えへへッ♪」

シュン
「塾長さんも、同じことを言ったんじゃない?」

ビスチェ
「ええ、まぁ……似たような感じですね」

シュン
「知らない者同士が、示し合わせずして、意見を同じくする……これこそが、真実の証明だよね」

ビスチェ
「あの……動いてくれないなら――私、塾に戻りますね」

シュン
「っ」

真剣なまなざし。

ビスチェ
「…………」

シュン
「ぶふっ! ぼく以外の男とで、満足できるの?」

ビスチェ
「いいえ。でもこれ以上は、本当に……欲しくて欲しくて欲しくて……待てませんッ」

シュン
「それが聞きたかった」

ぼくの《十円慰安婦》は、女の子の人格を、据え置きで惚れさせる――それゆえに。

ここまで言わせなければ、あるいは、“魔性の手玉に取られて終わり”まであった。

危ない、あぶない……。

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