ぶるがり屋 2024/01/08 00:39

光る君へ 1話 の感想

光る君へ 1話
「約束の月」の感想です。


見逃し配信 光る君へ NHKプラス

【キャスト】吉高由里子、柄本佑、黒木華、井浦新、吉田羊、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗、段田安則
【作】大石静(脚本家)
(C)NHK

光る君へ

 紫式部を主人公とした、美しくあでやかな平安絵巻─
ではありませーん!
パンチの効いた第一話でした。
でした……。

むしろ屋根から見る月は

 辛い!
平安時代を貧しい下級貴族の視点で描き、平安貴族の暴性を描くのはちょっとワクワクするぐらい面白い。
知性溢れる夢見る少女と鬱屈した状況でもほほんとしたプリンスのボーイミーツガールも心惹かれました。
いいなぁ。

 でもホントに野蛮な権力と暴力が幼子の幸せを踏みにじるの、
きっついって!

貧乏小貴族と朝庭を操る大貴族

 古代の権力なので、王と近臣≒権力≒宗教・政治・立法・警察権 なんですよね。
証拠も小物一人の証言だけですし、父・藤原為時が訴えてもどうにもならないのは確かなのですが…
せめてこの事件を元に藤原兼家に、黙るので厚遇してくれと願うのは…… 下手すると敵対視されるし、不器用な為時では難しいか。
結局泣き寝入りするしかないか。

 浮気はしても妻を愛する小人の父の苦しみ。
まだその苦しみを理解しきれない英才な少女、まひろ。
あまりに辛く鮮烈なラストでした。

 次回予告での笑顔で、少し頬が緩みました。
辛くても、元気に成長したんだなぁ、よかった……。

光る君へ

 まひろ=紫式部が赤毛のアンみたいで可愛かった〜。
頭が良くて知識欲が強くて夢見がちで弁が立って、他の女の子たちに馴染めなさそうで。
これは奇人好きな王様たちに好かれますね(笑

 三郎=道長が野心薄くていつも笑顔で誰にも優しくて、これは色々な、特に鬱屈した気持ちの女性に好かれまくるのも納得です。
でも誰か一人を愛しきれない何かもあって、好かれるけど憎まれるやつだ!
キャラ造形いいな〜。

 個人的に気になるのは、「源氏物語」執筆にあたって、光源氏の描写が「読者の理想の男性への憧れ」を描いたのか、「自分の道長への恋心」を描くのか、という点です。
私は作家として前者を望んでしまうのですが、この物語では、まひろの恋も含めてどうなってしまうのか、勝手に超!気になっています(笑

ドラマの色

 初回から、平安の美しさと闇、いつの世も変わらない世知辛さ、男女の心、あと「これはフィクションな!」という魅力と特性を見せつけられた気がします。
 アニメオタクとしては、三石琴乃さんの優しく厳しい時姫様がとても魅力的でした。
もっと見たいのですが、次回ではすでに故人っぽいですね。
残念!

 安倍晴明から物語を始めても、あくまで平安統治機構の官僚で、ファンタジーの住人ではない、というのも面白い塩梅ですね。
リアリティあるフィクション。

 他に気になったのは、子供達の繊細な描写ですね。
まひろと三郎はもちろん、幼い太郎、問題児な東宮、権力の道具として育てられても恋に夢見てしまう詮子、愛と承認を求める暴性の道兼。
精一杯の幼さに、胸が締め付けられます。
報われ……ないんだろうなぁ。

勉強中

 「源氏物語」は未読です。
川原泉先生の、確か「大天使物語」で知って、まぁ感性的に読む気はしないのですが(笑
言葉の美しさを差し引いても、恋の物語に心踊る方たちの気持ちは分かる気がします。

 原作はちょっと敷居が高いのですが、当時の文化や時代の流れ、言葉を学んでいけたらなぁ、と思っております。
今回は「下民」「女御」の読み方を正しく覚えました(笑
げみん、にょご だと覚えてましたよー。

 ただ同じ苗字、似たような風体(に見える)が多くて、人物を覚えられる気がしません。
藤原と藤原道○ばっかりじゃん!(笑

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索