今週のへうげもの 感想 2012 8月第1週
徳川家康の時代がゆっくりと始まる。
それと共に豊臣の華やかで賑やかな美、そして徳川とは相反する淫らな美が、徳川の目から逃れるように広がり始めていた。
著者:山田 芳裕
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(2012-07-23)
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いまだ名分は豊臣の世ですが、着実に徳川支配が浸透してきている時代。
堅苦しい法、施政がどんどん進んでいるのがよく分かります(笑
同時にまだ徳川の誠実で堅苦しい世に染まりきってないのも、ですね。
これからじわりじわりと締め上げる気満々の家康が怖いです(笑
非情になろうと『努力』している家康ですが、これは見事に秀吉の教えに沿っているのが何とも因縁深いと感じます。
従って来た武将を切り捨てきれず、また親しい者まで犠牲にした事の無い家康ですが(信康は政治の為ではなく生き残りの為だと考えます)、秀吉が利休や秀次を殺したように、家康もいつか決断しなければならない時が来るのでしょうか。
俵屋の御曹司さんは、まさに織部の目指す楽しく面白い美、又兵衛は生の美が好みなのでしょう。
ただ抑え付けられるのが大嫌いな又兵衛は、更に反徳川的、淫靡で反政府主義的な方向に走っているのでしょう。
当時の世相がしっかり描かれたので、ついに次回は織部登場、かな?