ぶるがり屋 2012/10/10 01:10

るるいえばーすでい クトゥルフ神話TRPGリプレイ 感想

クトゥルフ神話TRPGリプレイ るるいえばーすでい (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
著者:内山靖二郎
販売元:エンターブレイン
(2012-09-28)
販売元:Amazon.co.jp
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2012年発行 内山靖二郎作、狐印画
ほぼ日本で唯一のクトゥルフ神話TRPG公式リプレイ第6弾、
そして『るるいえ堂シリーズ』第4巻!

そろそろ安定期に入ったかもしれない萌え×コズミックホラー。
…でも睦っちゃんはちょっと危ないかもしれない。

誕生日をキーワードに繰り広げられる宇宙的恐怖に挑め!

リプレイとしての位置

 今巻は特筆すべき所はあんまり無いですかねー(笑
番外編に『白無垢の仮面』と同じ『クトゥルフと帝国』が使用されている所ぐらいでしょうか。

 あ、地味で冗談まじりながら
「這いよれ!ニャル子さん」世界と地続きっぽい事が
キーパーの口から漏れましたね(笑

あらすじ

 現代日本、東京郊外にある怪しい骨董店『るるいえ堂』。
そこに集う者たちに降り掛かる宇宙的恐怖(コズミックホラー)事件の数々!

学校に、るるいえ堂に、辰巳先生自宅にと、
『すぐそこに有る怪異』が探索者たちを襲う!

感想

 そうそうこーゆーの!
こーゆーの読みたかったんですよ!

 はいすくーるで陰惨過ぎた学園ものリベンジ、
もっとやりたかった筈の『クトゥルフと帝国』時代、
京と辰巳先生のラブストーリーの展開と、
非常にやりたかったであろう・やって欲しかった話ばかりでした。

 その分安定してきて尖った話は少ないのですが、
面白い手法、ギミックが多かったです。
ハンドアウトをシナリオ誘導の目くらましに使うとは!
ハチ公の実話も知らない事ばかりでくすぐられました。

 また内山キーパーらしい歴史を絡めた民俗学っぽいシナリオが楽しめて
個人的には最高でした。
水瀬ゼミまた復活しないかなー。

 いやまー正気度はともかく、
キャラ死亡や消失の機会はいっぱいだったので
尖ってないとは言えないのかな(笑
辰巳先生は番外編なのに左腕が萎びたままになっちゃいましたし。

 クトゥルフは治らないバッドステータスが多くて
怖いゲームですよホント!

 逃げれば大丈夫そうな下級神、クリーチャーが
多かったのが不満ですが、最後が大物でした。
他にも珍妙なカルトなどバラエティーが豊富なのも
今回の売りの一つかもしれません。
悪役、敵役は大事ですからね!

 そして4巻にもなり、今までのキャラ、伏線によって
編み上げられた物語が読み応えを増していました。

 千香とさやかちゃんの友情、
恐怖と結びつく蜘蛛のフィブラや魔道書、
京の一人の人間としての再生、
御津門学園七不思議を全て関係者になりつつある事、
そしてるるいえ堂の災厄を呼び寄せる力(笑

 今までのドラマの上に作られた新しい物語。
また続きが読みたくなります。

イラスト

 千香ちゃんが遂にイラストGET!
最初の千香・睦っちゃん、さやかちゃんの挿絵は萌えライトノベルみたいです(笑
次の挿絵が佐々原の自分が異形になってしまうかも、
なのと相まってこの作品らしさがよく出ていると思います。
 さぁ、次は智美さんだ!
…まず出番が有ると良ーなー。

 昭和初期な表紙はいつもとトーンが、
観世音像もいつもと趣が違って好きです。

 でも今回のるるいえ堂シリーズのヒロインは京ですね!!

 また次巻はいつになるのか分かりませんが、待ってますよ!

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