ぶるがり屋 2015/01/02 23:37

今週の へうげもの 感想 2014年 12月第1週

あらすじ

 大久保長安の死からすぐ、嫡子大久保藤十郎の失脚、そして一族滅亡。
数少なく残る豊臣恩顧の名将、浅野幸長も死が近く、その跡継ぎは徳川派。
着実に、確実に進む徳川の天下に、しかし家康の心は孤独に蝕まれていく…


へうげもの(19) (モーニング KC) [コミック]
山田 芳裕
講談社
2014-11-21

感想

 大久保長安一族の失脚滅亡早かったなぁ…

 そして浅野幸長。
俊英俊英と持ち上げられるばかりで、一回は古田織部の虎の威にもなったのに一度もセリフが無かった浅野弾正さんの息子ですね!
この人も反石田光成勢や豊臣恩顧武将勢の飲み会で一言二言話したぐらいで、やっとまともな出番かと思ったら白装束でもう病死寸前とは、浅野一族になんか恨みでも有るのか(笑

 また一人、豊臣恩顧の武将が消え行く中の古田織部、上田宗箇の茶席。
毎度ながら、この師弟の漫才ええなぁ。
素敵!(笑
素の感情をへうげにくるんで、下らないのに笑わせてしまう。
そんな茶の席だから、身分も立場も忘れ、素の思い、感情で語り会う事が出来る。
 それでも、届かない事、出来ない事ばっかりですが。

 織部は秀忠を取り込んでるのを自慢してますが同じ回後半で家康は息子も信じられないと独白してるんですよねぇ…
今まで権力者に取り入る事で生長らえ、出世してきた織部。
豊臣恩顧の武将が次々居なくなっていく今、権力に抗う形になってきてる事に、まだ織部は気付いてなさそうで不安です。

 長安の野望が、ここまで家康の心を深めるとは予想外でした。
特に描かれてはいませんでしたが、馴染みしかそうそう信用しないあの家康が、度を超して重用してましたからねぇ…
伊達政宗の動き感付いた上で、政宗が担ぎ上げようとしている忠輝への「息子を信じられない」なのかなぁ。
孤独に苦しみ人を信じられなくなった家康と、その変心に惑い苦しむ徳川家家臣。
家康の心がじわじわと蝕まれ病んでいく。
自分で手塩にかけて育てた薬草を、心のままに踏みにじる足取りの痛々しさが…

 孤独など関係無く、独善的に、心のままに、愛し憎んだ織田信長。
野望の為に、最初から最愛を捨て孤独の道を選び取った豊臣秀吉。
愛と信の為に野望を持ち、天下の寸前で孤独を知った徳川家康。
誰も織田信長にはなれないように、自分だけの天下を掴む、のかな。

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