先週の へうげもの 感想 2016年 5月第2週
あらすじ
時代のうねりは、もう止まらないのか。
迫る大坂夏の陣に自ら引き寄せる者、抗う者、進んで流される者。
へうげもの(21) (モーニング KC) コミック
山田 芳裕
講談社
2015-12-22
感想
大蔵の局とお初の交渉、終了!
ヒッドいなぁ(笑
これは豊臣滅亡の意志が固いのと同時に、徳川家康が自分の命が長くなく、焦っている証でもあるのですよね。
「悲願の完遂前に、寿命が終わりかけ、焦る」というの気持ちは、他人に分からないものなのかなぁ?
まー今の豊臣方の諸将では、分からないか、分かったらより戦意を燃やしそうな人間ばっかりですが(笑
暗殺されかけたのだから仕方ないのですが、古田織部が見切りつけず家康と会っていれば、家康の追い詰められた気持ちに気付けたのじゃないかな。
その我らが主人公、古田織部の策は。
あーこりゃ最終手段ですわ。
北政所と家康の面会。
過去の思惑やら策やらを北政所に明かすところが織部の良さで上手さですね。
理と利と情を絡める。
ここに及んでも最も成功率の高そうな策ですが…
多分織部も気付いているでしょうけど、かなり危険な手段でもあるのが、怖い。
淀君の事も含めて、家康の「色恋に気持ちを添えて」ではなく「色恋を人質にして」に取られる危険性が高いのじゃないかな…。
それでも、やるしかないのでしょうけど。
織田長頼の苦悩。
前回で父・有楽斎に説かれた通り、いや敵と仲間の兵に囲まれてはいかの仲間が殺された時に。
自分が織田信長に遠く及ばない、傾奇者モドキと気付いていたのでしょう。
その仲間を殺した真田信繁に、憎悪も恐怖も、そして憧れもあるのだろうなぁ。
高山右近から託された西洋武器を託して。
確かに真田信繁なら、西洋かぶれじゃなくてもこの珍妙な武器を戦術に活かせそうですよ(笑
古田重嗣も同じように、織田長頼から男の意地を託された形なのかな。
でも豊臣方の弟はもっとベッタリ豊臣万歳ですね。
織部は息子の育て方というか、一族の意思統一を忘れてるよ!(笑
そして、ここで鈴木左馬介ですか!
ギリギリ自重する責任感を持つ古田重嗣の、その危うい一歩を進めてしまうのでしょう。
若き武士たちは徳川幕府に職を奪われ押さえつけられ、その代表である織田長頼の薫陶の深い男だものなぁ。
「木村宗喜」は織部の運命を握る名前。
ついに、本当に、クライマックスなのだなぁ…。