ぶるがり屋 2016/06/17 21:31

『妖精アルクルー』感想

 ヤングアニマル 嵐に掲載、
蕗乃沓先生『妖精アルクルー』の感想とかちょろっと!


嵐(あらし) 2016年 7/1 号 [雑誌]: ヤングアニマル 増刊 [雑誌]
白泉社
2016-06-03

 ヤングアニマル嵐に掲載された、
『妖精アルクルー』をお読みでしょうか?
ファンタジー漫画作家にはかなりの衝撃作だと、私は感じました。
そうでない目で、普通に漫画作品として評価すると

  • 新人としては非常にレベルが高い
  • 全ての面で古典的に古い

程度の作品だと思います。

 絵柄や演出から、おそらく山岸凉子先生のフォロワーでしょうか。
そしてキャラ、設定、話の展開が、昔話や民話そのままのようで、実に古めかしい。
つまり「古き良きファンタジーを愛する作家が同人で描いてきた」
「商業作品では忌避されてきた」作風なのです。

 最近流行の『灰と幻想のグリムガル』『この素晴らしい世界に祝福を!』『オーバーロード』のようなテーブルトク/コンピュータRPGやMMORPG黎明期作品のフォロワー的作品でもなく、
『マギ』『七つの大罪』のようにファンタジー世界での少年漫画でもなく、
今風なアレンジ全く無しの、西洋ファンタジーの源泉100%、濃〜い作品なのです!
演出も展開も今にない古さの為、先の展開を読みにくいのも面白いように思います。
 個人的には、シェイクスピア時代くらいからの民話なイメージです。

 これが、コンビニに普通に売られている商業雑誌に、燦然と載っている。
描いた蕗乃沓先生も、載せた編集部も素晴らしい!

 今までは商業向けでないと言われてきたこんな作品が読める。
これからもファンタジー漫画の世界は広がっていく。
そんな風を感じました。

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