ぶるがり屋 2016/11/06 15:34

今週の へうげもの 感想 2016年 11月第1週

あらすじ

 謀反の疑いで軟禁される古田織部。
その報に、疑心暗鬼な徳川家康、戦と講和の間に悩む大阪城勢、そして岩佐又兵衛が動く。


へうげもの(23) (モーニング KC)

山田 芳裕
講談社
2016-12-22

感想

 今回はまだ織部捕縛の影響の一端が見られただけですね。
まだ愛弟子たちに届いてませんし、大坂城夏の陣の戦況の変化と一緒に、これからもっと大きくなっていくのだろうなぁ。

 家康はただ平和な時代のためでなく、明智光秀に裏切られたの想いか、心を支えるものを失ってしまった孤独への恐怖か、猜疑心の塊になってしまって。
その同様のままに織部、そしてその奥にある陰謀を勝手に怯えているのですね。
まー朝廷と島津の結びつきを恐れるのは関ヶ原と幕末を考えればある程度正しいですし、仕方ないのですけど(笑
そしてこれが間違いだと気付いても、織部の影響力の大きさにもう殺さずにはいられないのだろうなぁ…

 そんな気持ちをどこまで知ってか、家康の逡巡と自分の死を知ってなお楽しそうに企む織部。
息子を生かし、愛妻おせんと一緒で、これはこれで満足で幸せなのかな。
もっと己の数寄を追求したい気持ちはあるけれど、好きなだけ極め、弟子たちも好きを追求し続けると確信してるからなのかな。
 今回はまだ重嗣がどうなったか判明してないのがちょっと怖いですけど。

 こんな心病んでる主君徳川家康と、心据わって楽しんでる古田織部。
老獪な化け物2人に挟まれた板倉勝重が可哀想でなりません(笑
今回だけで汗ダラダラ胃も痛いでしょうに、これからが本番だよ!

 もう戦のみと笑い合う大阪城の武将たち。
平和の時代にも徳川幕府にも邪魔な問題児たちですが、その、自分たちが時代の徒花と知った上での軽やかな笑顔。
心惹かれます。

 同じようで、岩佐又兵衛の大阪城入りは全く意味合いが違う気がします。
まだ織部と自分の本質を理解出来てないような、愚かさと足場の弱さが。
でも、この自分よがりの感情任せが岩佐又兵衛なのかも?

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