チェンソーマン 10話 の感想
チェンソーマン 10話
「もっとボロボロ」の感想です。
一番下はネタバレ感想です!
チェンソーマン Vol.1 Blu-ray
【原作】藤本タツキ(集英社「少年ジャンプ+」連載)
【監督】中山 竜
【脚本】瀬古浩司
【悪魔デザイン】押山清高
【出演】戸谷菊之介、井澤詩織、楠木ともり、坂田将吾、ファイルーズあい ほか
【制作】MAPPA
【発売日】2023/1/26
チェンソーマン
特訓回!
少年漫画らしい、強敵に一度敗北してからの特訓!
の筈なのに、悪魔でなくて死んじゃうアキくんだけは「悪魔との契約」なのがキッツいぜ……。
知らない天井
苦しみと悲しみの涙、食べられない林檎、仲間への重い想い、過去。
デンジと全部違うんだなぁ。
全部自分で背負っちゃうアキくんと、忘れて捨てていくデンジとの差でもあるように思います。
仲間を皆失い、マキマさんは来ず、見舞いは誰も慰めず、地獄のような現実を突きつける。
妹さんは、姫野先輩ととても似ていたのかな…
手紙にアキくんへの愛と心配に満ちていて、もっともっと痛くて辛くて、アキくんをさらに苦しめて。
でも妹さんの気持ちなら、せめてアキくんにだけ伝えたいのも分かるのです。
不器用でダメ女で、家族を心配ばかりして、そして何よりアキくんを大好きだった、アキくんを守るために死んだ、姉の気持ちだけは知って欲しくて。
でも、そんな優しく傷ついてくれるアキくんだから、姫野先輩は好きになり、守り、死んだのですよね。
アキくんの傷になって、泣いてくれたんだ。
岸辺隊長登場!
実はこれまでもちょこちょこ出番が有った岸辺隊長、ついに本格出番。
もっと柔らかく"熟練の戦士"の強さのイメージでしたが、プラス圧倒的なフィジカルな強さで魅せてくれました。
まー最終回まで考えると1対1の肉弾戦なら最強と思われるので、これぐらいは当然な気がします(笑
佇まい、重々しくもイカれた言動、緩急激しい動き、圧倒的反射神経&筋力、
渋〜い津田健次郎ボイス!
最高!
メガネパワーちゃんカワイイ!
頭使うと決めたデンジとパワーの、アホアホな言動→メガネスーツ、鮮やかな戦術but修繕費かかりそうなバトル、やっぱりちょっと頭足りない敗北。
どれも見所いっぱいだったのですが…
ちょっとメガネスーツパワーちゃんが可愛過ぎましたね!
メガネパワーちゃんだけで1話やって欲しい。
ED1曲分でも良いよ!
復讐へ、悪魔との契約
家族を、姫野先輩を奪われたアキくんの選択は、強く、また重い代償の悪魔との契約。
今回、いつもの丁寧な描画の中で、特に歩く動きが目に入りました。
負けて帰るデンジのヤカラのような歩き、棒が移動するような抑揚のない岸辺隊長の歩み、そして地下悪魔牢獄を歩く、ぐわんぐわん触れながら歩くアキの背中。
憎しみで、苦しみで、自分への不甲斐なさで、ボロボロの心中を見るようでした。
そして、未来の悪魔との出会い─
と、ここで終わりなのー!?
人気シーンなのにー!!
今回のED『DOGLAND』
https://youtu.be/Uy-_5Cnehns
おお〜 デンジの青く瑞々しい心があふれるような楽曲!
いいな〜 気持ち良いな、好き!
不満があるとすると、もっともっと先のデンジに相応しいぐらいですね。
ラストバトルの前くらいにピッタリだと思います。
本編最終回を見た後で(ネタバレ)
愛弟子だろう姫野先輩を失った岸辺隊長。
この時点ではもう、マキマさんを殺すのは決定してますよね。
そうなるとデンジとパワーの値踏みは、対マキマも考えてのものなのだと思えるのですが、それでもやはり100点の答えだったと思えます。
本当に安全に豊かな生き方したいと思うなら、マキマさんは敵ですよね(笑
未来の悪魔の登場シーンが見られなかったのは、好きなのでちょっと残念ですが、まぁ正解ですよねー。
今回の凄惨なアキくんの苦しみと覚悟を見せて、アレだと視聴者も混乱しちゃいますよ(笑
ただ外連味の乏しいアニメ版、あの勢いをしっかり見せてくれるか、心配です。
ハジケてね!
今見ると、アキくんが痛みを背負うように、デンジは閉じ込めて捨てて忘れて、そうやって生きているのですよね。
未熟だから心無いからではなく、そうやって生きるしかなかった、それだけ。
切り替え早くて前しか見ないでどんどん突き進んでいくデンジは少年漫画で、
奪われ、失い、凄惨な覚悟をしていくアキくんは青年漫画の主人公だなぁ、と感じました。
そして多分、今回姫野先輩を失ったから、大事な人を失って心壊れて、それでも他人ばっかり心配する優しさを失わないで。
また、大事な人を失って、どんどん心傷ついて。
だから、銃の悪魔と戦う前、復讐を捨ててでも、デンジとパワーの為に戦えなくて。
復讐を捨ててでも、もう大事な人を失えないという選択をしたのだと、感じます。
最後まで、心弱く優しい人間のままで在り続けたのだと。