どうする家康 11話 の感想
見逃し配信 - どうする家康 - NHK
【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK
どうする家康
エモ!外連味!
いやぁ、この大河ドラマは人の心に真っ正面から切り込んできますね。
嫌いじゃないぜ!
幸せが壊れ壊して失くなっていく様が、鮮烈で美しかった……
徳川の血筋
物知らずで、家康が源氏になる為に"家系図にちょっと無茶した"程度は聞いていましたが、松平からの改姓は、なんだか縁起の良い名前にしたぐらいなイメージでした(笑
ちょっと考えれば、天下を取るような一族が適当な氏姓・改姓なんて許される筈もありませんでした。
というか、立派な位を得る為の改姓でしたね。
でも漢字は変えて良いのか。
まだまだ日本の文化は難しいぜ……!
甲斐の虎 武田信玄
圧倒的、暴!
武力知略、格。
何もかも圧倒的な武田信玄でした。
何も言い返せない家康はまだまだ小物なのでしょうが、刀を抜こうという血の気があるのが驚きでした。
最後までずっと睨んで、圧倒されても負ける気はないのですね。
でも信玄から見ると、まだまだ「用心はするが、小物」ぐらいかな。
苦渋の決断をする主君、守り寄り添う家臣たち
愛らしい徳川家臣団。
今回は仲良し過ぎる本多忠勝・榊原康政同年代勢と、主君を甘く厳しく支える酒井忠次・石川数正家老勢が良かった〜。
特に酒井忠次、今回は主役と言っていいほど家康をずっとフォローしていました。
織田勢は織田信長の一挙一投足に慄き従い、武田勢は武田信玄に百戦錬磨の強者どもが傅く。
徳川勢は、家康の未熟を知って、足りないところを補い決断が必要なら説得し、傷ついたらちょっとだけ寄り添い、命がけで守るのですよね。
この理想を捨てず現実に苦しむ若者を、愛してともに生きたいと戦うんだ。
それは死にゆく者の美しさ
何故夫を裏切ってまで今川に尽くしたのか。
何故勝てぬと分かって戦い抜いたのか。
田鶴の方の心中は、思ったよりシンプルで、だからこそ救いがなく、美しい程でした。
田鶴の方当人の悲劇は先週で覚悟していたのですが、もう失くなってしまった幸せな駿府の情景が、田鶴が瀬名が、氏真が元康が、多くの者たちが幸せに笑っている姿が、あまり眩しくて、辛いですよ。
家康は裏切り、氏真は壊れ、駿府はもう燃えたのに。
幼い頃からの幼馴染を戦友を、殺して降してのが家康なのだと、突きつけられた気持ちです。
瀬名だけの、田鶴だけの悲劇ではない。
裏切り裏切られた者たちの悲劇。
どれだけの思い、命が踏みにじられ、届かず、消えていったのか。
田鶴の手紙は届かない。
それでもあの頃の雪はあんなにも白く、椿は紅く美しい。
どうする家康
着実に勢力と版図を伸ばしている家康ですが、守れなかった、奪ってしまった、間違えた、そんな傷の連続なのですね。
あと織田信長と武田信玄という巨大な暴風に振り回されるのもずっと続きますね(笑
これからも傷を背負って、失くしてしまった幸せを再び作ろうと頑張って、嘘も方便も何でも使って、
いつか褒めそやすナレーションも真実となって、太平の世・江戸を作っていくのかな。
この肝小さく迷い苦しむ徳川家康は。
今回何故か描かれなかったのは、次回の主役だったからですか。
どうする家康。
どうする「氏真」。