ぶるがり屋 2023/05/28 23:28

どうする家康 20話 の感想

どうする家康 20話
「岡崎クーデター」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHK

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 これが『どうする家康』か。
最大の悲劇回と身構えていたら、その入り口でした。

 今時期の鎧は自信と忠臣とともに失われ、駿府の夢は終わり。
巨大な的・甲斐武田との戦芋、天下の戦も大きく変わり始めた時。
分かってはいても、訪れる悲劇。
悪でなく賢者たちのゲームでもなく、弱く愚かな者たちの、「それでも」を追い求める全力の生き様。
挑み、過ち、消えていく、それでも残り継がれる物語。

名将 武田四郎勝頼

 昨今見直されていると評判の勝頼ですが、まさに「信玄はまだ生きている」でした。
信玄はよく子を育て、遺しましたよ。
(史実の諸問題は置いといて)

 ですが、だからこそ家康にとって捲土重来になり得るでしょう。
今度こそ、勝つ!と。

壊れかけの岡崎

 当主は遠く病に倒れ、城主の若様と室は不仲、当主正室とも心通うじず。
特に五徳の「汚らしい」は忠誠心を壊すレベルの暴言ですが、その言葉を広め配下の面前で叱ってしまったのは大失敗でした。
 五徳は聡明ですが戦場は知らず、高潔ですがその魅力の生かし方は知らないのですよね。
怖くて何もできないのに認められず見せられず、傅かれるだけの物を与えず、ただ踏ん反り返る形になってしまう。

 亀姫がまだ何も知らず分からないまま甘やかされてるのも、フラグに思えちゃうなー。
怖い!

裏切り者の名で

 傘連判状、金打の誓い。
不忠な裏切りですが、まず先祖代々の領主でも主君でもないだろーしなー。
ぐらいは思っていましたが、戦乱の世の果ての、切実な願いでした。

 大岡弥四郎。
徳川家の中で最大の不忠の名を受けた者の、最期の本音の言葉。
それは、家康が若き日に願ったものでなかったか。
今もまだ、願わずにはいられない夢でなかったか。
織田信長に付き従うでなければ、得られた未来でなかったか。

 しかし、彼を赦せる者は、この地から遠く……

"赤鬼"井伊直政参陣!

 今回唯一の癒しと笑いは、やっと参陣してくれた井伊直政(万千代)!
美丈夫に華ある勇猛さ、家康という君主を望む忠義と、名家を武器にする利発さ。
中でも何より、「強く怖い君主」より「優しく未熟な君主」の世を望む視点でしょうか。
今はまだ未熟でも、民を縛らず圧さない治世のは、『おんな城主直虎』を見て居たなら納得してしまいます。
弱さは間違いなく致命的ですが、なお民の笑顔を求めてきたのですものね。

 「おいら」がまたギャップで可愛いんだ(笑

 本多忠勝も榊原康政も、可愛いけど小憎らしい、認めたいけど認めにくい、はねっかえりな後輩ですよ。

瀬名の選択

 「死にたくない」「厭離穢土」「弱さをここに置いていく」「わしの家じゃ」
愛する夫・徳川家康の願いと苦しみと過ちをずっと聞いてきた瀬名。
戦国の世の女でも出来ることがあると願われた瀬名。
賢くも、多くの者の涙を拭わずには居られない瀬名。

 ああ、瀬名だったらこう切り込むよね。
瀬名と望月千代女との対話。
ああ、この為に本證寺で出会っていたのか。

 そしてこの知略と覚悟が、悲劇に繋がってしまうのか─

親の顔より見た井戸

 紀行は井伊谷、井戸と龍潭寺。
『おんな城主直虎』を見たなら見覚えのある風景ばかりでした。
懐かしい。

 再放送しないかなー。
板垣季光人さん、美しい!
高橋一生さん、推そうぜ!

どうする家康

 戦国時代を終わらせる、その転機はもうすぐ。
謀反と内通、嫁入りのゴタゴタ。
終わらない悲劇と戦いの中で、彼ら彼女らは。

 次回、『長篠を救え!』
ああ 怖い 怖い。
どうしちゃうの?どうするんだ家康!

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