ぶるがり屋 2023/11/25 21:23

どうする家康 37話 の感想

どうする家康 37話
「さらば三河家臣団」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHKプラス

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 終わりゆく戦国
ついに果たされる天下一統。
天下を握った豊臣秀吉は、新しい国を担う徳川家康は。

阿茶の方登場

 瀬名を殺し、於愛が去り、ここにきての家康の新しい妻、阿茶。
戦術戦略の腹心という、こういう形の伴侶ときましたか!
みんなキャラが立ってて、面白いなぁ。

小田原征伐

 史実は知ってますし何度も見てますが、『新九郎、奔る!』を読んでいる今、辛さが増しますね……。
今川家もですが。

 督姫=おふうはお葉の子か!
確かに佇まいが似てますよ。
敵ばかりの家中でも役目を貫くほどの、心胆も。

 北条氏政の見た夢は、北条の天下ではなく戦国の雄ではなく、瀬名が紡いだ人と人がつなぐ戦無き世の夢……。
瀬名を中心に繋がれた今川、北条、武田の見果てぬ夢、途切れた夢。
せなと同じ夢を見たはずの家康が豊穣を滅ぼす側なのが、また辛いというか、救いがないというか。

 北条氏滅亡。

 今川氏真もですが、お糸がここまで大きく描かれるのはこの物語の特徴ですね。
遠く見た夢、変わった世、託された民。
この時点では途切れた夢ですが、家康が再び重く背負って、これから厭離穢土欣求浄土の夢が、江戸になっていくのか。

徳川の国

 人の話を聞かなくなった秀吉だけど、家康だけには無視するごまかすだけでなのですよね。
考えて、選んで、聞いてない。
豊臣の世、だけど無視できる徳川ではない。

 だからこそ、命じる武蔵、江戸への国替え、関東移封。
今まで何度も見てきて、武士が土地に基づいて生きてきたのをよく分かったからこそ、国替えの意味が重いですよ。

 そうですよねぇ、主人の家康も辛いですし、配下に分かってもらのも、難しいし辛いよなぁ。
ただいい遅れた理由の一番が「伝えるのが辛い」っぽくて……
もう!この!白兎が!(笑

同じ星を見ている

 戦勝と国替えをことはぎ、織田信雄の処遇を告げる石田三成。
豊臣秀吉に絶対の忠誠を捧げながらも、戦無き世の願いと、そのために徳川家康が必要だと。
戦無き世、豊臣の世を、ともに支えようと。
同じ星を見ている2人が美しく微笑ましく、この先が悲しいですよ。

三河一の色男

 ボコボコにされると分かって説得する大久保忠世が格好良いし、ボコッて静まって一致団結する三河家臣団が可愛くて笑ってしまって、
でもやっぱり物騒だな!
半日やってるぞこれ(笑

 思い悩む家康の前で、家臣一同皆優しい顔なのが見てきた視聴者として誇らしく思えますし、忠世をボコした結果だと思うと苦笑いしちゃいます(笑

さらば三河家臣団

 国替えと知り、時間をかけ十分に挨拶しきっての、故郷との別れ。
本多正信と大久保忠世の存在が本当に大きいなぁ。
 皆辛い、苦しい。
その苦しみを分かり、皆を慮って頭を下げる家康が大きいですよ。
そして戦国を生き抜いたと頭を下げ返す家臣団の姿がもう、泣きそうでした。

 まだ「主君と認める」の言葉を交わさない忠勝も最高ですし、ボロボロに泣く平岩親吉も、最高でした。
ここまでずっと、長かったものなぁ。

羽鳥半蔵、未だ君主足りえず

 そんな中、一人不満な形になった服部半蔵。
まだまだ位や実績が足りず、国を治める能力は未知数ですし、それ以上に諜報戦力を手放せないですよね。

 大名になった皆も何も助け舟出さないのもヒドい(笑
とは言え最後まで不服そうだし、まだまだ君主として足りませんね。
いやそれでも「何処かやるさ」程度で抑えたのは大きな成長なんだけど!
ちょっと大鼠に叱られてきて!

 家臣がバラバラになってもおかしくない一大事の最後に、まだまだダメなおじさんたちなオチでした(笑

秀吉の家族

 ああ、豊臣秀長と旭姫も亡くなってしまいましたか……
秀吉の欲望と闇を和らげ、徳川とのかすがいになる大きな役割でしたが、苦労してきたのを見てきたのでさもありなんと言うか……
頑張ったよ2人とも!

 残る豊臣の屋台骨はねね一人ですが、茶々が力をつけていくなら、離れていくのかな……

昏い瞳の、孤独な男

 そしてまた、最愛の息子鶴松を喪って。
昏い昏い瞳で笑って、虚空に手を伸ばす秀吉。

 天下一統、それは誰の、何の為か。
幼い頃は何も手に入れられず、何年も何年も屈辱に耐え血を流して死線を超えて、いまや日ノ本一となり欲しいままとなって。
それでもまだ、一番大事なものが手を溢れていく。

 無貌の怪物が人の幸せをつかめずに、伸ばす野望の先は、何処だ。

どうする家康

 前回で徳川家康の戦国に一区切り、今回で徳川家臣団の戦国に一区切りがついたように感じました。

 時代の流れ、次は朝鮮、明攻め。
この報を聴きながら飯をほうばる正信が大物ですよ。
若き将と古き将たち、戦国を求める者たちと厭う者たち。
荒れる秀吉と茶々の「お慕い」。
国二番の権力者になって、選択一つ言葉一つで家も日ノ本も滅びかねない状況に置かれた家康は。

 次回、『唐入り』
どうする家康。

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