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蓑笠凪の記事 (11)

whisp 2020/12/06 23:12

「まいてつ」ボイスドラマ台本公開 凪&ふかみ『「くま川下りにご招待」「ばい!」』(進行豹

こんばんわです! 進行豹でございます!!

DL版は DLsite.com様から
パッケージ版は付随のダウンロードカードから!

「まいてつ」
「まいてつHシーン大増量パッチ」
「ハチロクボイスドラマ」が追加
「ヒロインボイスドラマ」が追加
ボーカル曲のBGMアレンジ全83曲を収録した『BGM Arrange Cllection』

のコンテンツ追加提供を無償で受けられるようになりました!

『まいてつ Last Run!!』
https://lose.jp/maitetsu/


さらなる無償追加コンテンツとしての追加パッチ作成も確定し、
わたくしもさらにどっぷり! 「まいてつ」世界観にひたってまいることとなります!

しかしながら、追加パッチリリースまではいましばらくお待ちいただいてしまうことになるかと思いますので、
そのあいだのお楽しみとして、上記「ボイスドラマ」に含まれているボイスドラマ台本を、こつこつと紹介していきたく存じます!

無料会員登録だけでどなたにもお楽しみいただけるコンテンツとしてお届けしますので、もしよろしければぜひぜひです!

と、いうことで本日ご紹介いたしますのは、
店舗様専売ではないスマホケースに付随してまいましたボイスドラマ
凪&ふかみの『「くま川下りにご招待」「ばい!」』でございます!!


なお、イラストはわたくしの手元にあるラフ版でのご紹介となります!

製品版画像は駿河屋さんにあったので、そちらご確認くださいましです!
タイムセール中!!

https://www.suruga-ya.jp/product/detail/878505448

フォロワー以上限定無料

「くま川下りにご招待」「ばい!」 収録台本

無料

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whisp 2020/06/21 21:42

『まいてつカメラ』改め『レヱル・ロマネスクCAMERA』大型アップデートのお知らせです!(進行豹

こんばんわです!
進行豹でございます!

iOS/Android用 ARカメラ撮影アプリでありますところの

『まいてつカメラ』
改め
『レヱル・ロマネスクCAMERA』

<Android>
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.clearblue.railromacam&hl=en_US

<iOS>
https://apps.apple.com/jp/app/レヱル-ロマネスクcamera/id1374158681


本日Android版に大型アップデートがかかりましたこと、喜んでご報告申し上げます!!


主たるアップデート内容は以下のとおりです!!


■ 人間キャラクターの追加

・右田日々姫
・雛衣ポーレット
・早瀬ふかみ
・蓑笠凪
・赤井清春
・中村千景
・宗方甚六


が撮影可能キャラとして追加されました!

千景ちゃんと宗方さんはLRからの登場となりますキャラですね!
どうぞLRでの活躍! ご期待のほどいただけますと幸いです!!


■ 『姿変更』機能の実装


成長キャラである
「日々姫」「ふかみ」「凪」には、成長前、成長後と服装とが何パターンかから選択できる「姿変更」ボタンが実装されました!

凪さまもふかみちゃんも、おっぱいの成長もご確認いただけるかと思います!


で! 雛ポさんも制服変更は可能です!!

ぜひぜひ季節や場面にあわせ、「姿変更」していただけましたら!!!


■ 横長ときにはロゴも画面あわせに

以前の版では絶対に縦位置固定だったロゴが、横長撮影時には横位置に回転されるようになりました!


ただし「画面そのもの」は縦長投稿されてしまうので、ちゃんとフォトアプリとかで回転してから再ツイートしないとNGではございます!!


――ますます楽しくなりました『レヱル・ロマネスクCAMERA』!!

iOS版も既に更新申請されておりまして、審査待ちとのことですので、どうぞいましばらくお待ちください!!!


わたくしも、ばりばり撮りたく思います!!

それでは!!!!!

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whisp 2020/05/29 23:02

【収録台本】まいてつ:凪読み聞かせ『清柾公(せいしょこ)さんの虎退治』(進行豹

こんばんわです! 進行豹でございます!!!

あやかし郷愁譚の購入特典で
https://www.dlsite.com/maniax/promo/ayakashinostalgia

『まいてつ読み聞かせボイスドラマ』 全7話

が、18作品コンプリート特典としてついてくることになりました!!!

内訳は以下の通りです!

・日々姫 「長靴をはいたネコ」
・ポーレット 「犬が言葉をなくしたおはなし」
・れいな 「炭鉱の白犬」
・ふかみ 「うさぎのもちつき」
・凪 「清柾公(せいしょこ)さんの虎退治」
・真闇 「ネコ岳の猫」
・稀咲 「きつねのみそしる」



というわけで、本日も台本をご紹介させていただきます!

前回はふかみちゃんによる 『うさぎのもちつき』をご紹介いたしましたので、
今回はもちろん凪様! 『清柾公(せいしょこ)さんの虎退治』をご紹介申し上げます!

このだきまくらカバーの凪さまのおしっぽ。ラフのときには虎縞あったんですよね~!
製品版でなくなった理由はめっちゃわかる(警戒色なんで目が引っ張られちゃって邪魔)のですけれど、そこも含めて凪さまっぽいのになぁ、と、わたくしは惜しく思っておりました!

ということ(?)で、台本です!

ぜひぜひ!!!

///////////////////////////////////

;以下、セリフは全て凪
;タイトルコール

「蓑笠凪、とらランジェリー抱きまくら特典ボイスドラマ
『凪の読み聞かせ「[清柾公'せいしょこ]さんの虎退治』」

;*きよまさこう、とルビあるところ以外は、すべて「せいしょこさん」でお願いします


;本編


「にーさん、もちょっとつめるばい。
凪さまこれじゃあ はみ出しちゃうけん」

「ん――しょ、よいしょ!
ん。こいならばっちり、心地よかとよ」

「にーさんの体、ぽかぽかやけんね。
どぎゃんとお布団よりも、ぬくかばい!」

「ふあーあ、あんまり気持ちよかけん。
このまま、寝ちゃいたい気になってきたばい!」

「えへへへー! 、ウソばい! 冗談ばい!
まだまだ凪さま寝たりせんとよ?
約束の読み聞かせ、ちゃあんと用意してきたけんね!」

「じゃじゃん! こいばい!!
『清柾公さんの[虎退治'とらたいじ]!』」

「年季ば入っておるでしょー!
とーちゃんも読んでもらっとった、ってご本やけん。
古かとよねー。ボロボロばい」

「ばってん、凪さまもこのご本大好きやけん、
じーちゃんに習って、自分でボロかとこ直したとばい!」

「ここんとこ、ね? 補強してあるのわかるとよ?
こいば、凪さま自分でなおしたとこばい」

「そんくらい、何度も何度も読んでる本ばい。
最近も、ときどき――ひと月に一回くらいは読んどるばい!」

「いまはおおきくなったけん、自分で読むばってん……
ちいちゃかころは、
それこそ、読み聞かせしてもらっとったばい」

「とーちゃんもじーちゃん、こんご本読み聞かせてくれよったと。
かーちゃんやばーちゃんは、いろんなお話読み聞かせてくれたばい」

「とーちゃんとじーちゃん、ぜーぜん読み方違って、
そしたら、おはなしのおもしろいとこも変わって聞こえて、
ふしぎで、おもしろかったばい」

「ふっふーん。今日は凪さま、凪さま流で読むけんね!
にーさんがどこば面白がるか、とってもとっても興味あるばい」

「それじゃあ、読むとよー!
『清柾公さんの虎退治!』ばい!!」



;以下の『』で始まる部分は、読み聞かせ
;「」ではじまる部分は、その間の会話です

『[清柾公'せいしょこ]さんは、隈元のお城を建てた殿様です』

『本当の名前は[清柾公'きよまさこう]。
でも、男の人も女の人も、みんなが殿様を、
「せいしょこさん」と呼んで親しんでおりました』

『それがなぜかといいますと、清柾公さんは、
シラかわとツボイがわの流れを良くして、
隈元の洪水をとても少なくしてくれたからです』

『川の流れを変えるのは、大変な難工事でした。
男の人も女の人も、お仕事がないときにはかりだされ、
来る日も来る日も来る日も工事を手伝いました』

『だけれど、工事のお手伝いをいやがる人はいませんでした。
おいしいごはんと、よい手間賃が出たからです』

『そのうえときどき、本当にときどきですけれど、
清柾公さんがみまわりをして、声をかけてくれることまであったのです』

『シラ川とツボイ川の流れがよくなって、
隈元のお城がたって、みんな、安心して、
ゆたかな暮らしができるようになりました』



「にーさん、知っとる?
シラ川とツボイ川って、今の隈元城があるあたりで、
もともとは合流ばしとったんだって」

「けど、清柾公さんが川の流れをかえて、
シラ川を、もっと上流の方からまっすぐな流れにしよったって」

「そしたらシラ川、お城の守りになるでしょお。
川の流れば変えて、洪水ば減らしよるのと一緒に、
お堀ば掘るかわりにもしよったとよ!」

「そんついでに、田んぼの水路もぜぇんぶ整え直したって。
いまでも隈元の田んぼの水路、清柾公さんがつくったの、
もとのまーんまで、たくさんつかわれとるって話ばい!」

「清柾公さん、すごかとよねー! あったま良かとよねー!
やけん、清柾公さんは、隈元だけじゃなく、
[日ノ本'ひのもと]のいろーんなとこで、『土木の神様』っても
呼ばれとるってって、じーちゃん教えてくれたばい!」

「いまもきっと、隈元のあちこち、清柾公さんが見守ってくれとるばい!
凪さまときどき、そういうふうにかんじるばい!」

「でもでも、清柾公さんが神様なんは、
土木の話だけじゃなかとばい!」

「そこんところば、これから読むけん。
寝たらいけんよ? 耳の穴ほじって、よぉ聞くばい!」



『そんな優しい清柾公さんも、戦になるとガラリと話が変わります。
お仕えしていた[太閤'たいこう]様の大いくさに、いくつもいくつもくわわって、
大きな手柄をあげました』

『[題目旗'だいもくばた]は鮮やかな「南無妙法蓮華経」の白抜き文字。
またがる馬は[帝釈栗毛'たいしゃくくりげ]、かぶるは[長烏帽子形'ながえぼしなり]兜』

『手には[十文字'じゅうもんじ]三日月槍をさげ、
まとうは[金小札色々威片肌脱胴具足'きんこざねいろいろおどしかたはだぬぎどうぐそく]』

『金小札色々威片肌脱胴具足は、その名のとおり、
片肌がべろりと脱げている具足――よろいです』

『片肌がべろりと脱げているために、
骨や肉が、まるで丸見えのように作られています』

『大男の清柾公さんが、骨や肉が見えるような具足をまとう姿は恐ろしく、
足軽たちはもちろんのこと、名だたる武将も震え上がってしまったほどです』

『日ノ本にはもう、清柾公さんの敵はいません。
太閤様は清柾公さんに命令をして、よその国へと攻め込ませました』

『よその国では、虎が暴れて人々を困らせておりました。
清柾公さんは、ならば虎退治をしてやろうと考えました』

『清柾公さんが十文字三日月槍を引っ提げて、虎退治に出かけようとすると、
鉄砲名人の[太郎左衛門'たろうざえもん]が止めました』

『「[清柾'きよまさ]公 [御自'おんみずか]らがお出になることはありませぬ。
それがしのこの鉄砲で、虎めを退治してご覧にいれましょう』

『そこで清柾公さんは、太郎左衛門に虎退治するよう命令しました。
山に入って、[一晩、二晩'ひとばんふたばん]。
虎はなかなか出てきません』

『太郎左衛門はかんかんに怒って、
「虎め虎め、この太郎左衛門に臆したか」と、ののしりますが出てきません』

『清柾公さんは、火薬のにおいを虎がいやがっているのかもしれぬと気が付きました。
そこでかおりの強いはっぱで、しけらないよう気を付けて、火薬を全部包ませました』

『するとノッソリ、大きな虎があらわれました。
[十尺'じゅっしゃく]もある大きな虎です。目方も[百貫'ひゃっかん]ありそうです』

『太郎左衛門は[臆'おく]しません。
「おまかせあれ」と一声発し、火薬を詰めてほくちを切って、鉄砲を慎重に構えます』

『じりじり、虎が近づきます。
太郎左衛門はじっと待ちます。
一撃ちで眉間を撃ち抜かねば、こちらの命がありません』

『あと[一間'ひとま]。太郎左衛門は引き金に指をかけます。
そのとき、「ごおおおおおおおお」
虎が大声で吠えました』

『(ぱあん!)
思わず太郎左衛門は、引き金を引いてしまいます。
鉄砲の弾がかすりましたが、虎はものともせずにごうごう走り寄ってきます』

『「南無阿弥陀仏」。太郎左衛門は転んでしまってもう動けません。
虎はぱっくり口を開けます。』

『「虎めが、この[清柾'きよまさ]の槍を恐れぬか!」
清柾公さんが一喝すると、虎はびくりと退きました。
太郎左衛門もびくりとし、体が動くようになりました』

『その機をのがさず、
太郎左衛門は鉄砲を捨て、命からがら逃げ出しました』

『「面目次第もございません」
頭を下げる太郎左衛門を、清柾公さんはほめました』

『「おかげで虎めの戦い方を見て取った。
知らずにもしも戦っていたら、ワシとて危うかったやもしれぬ」』

『太郎左衛門は感激[至極'しごく]。
お尻をうった傷の薬もいただいて、屋敷に帰っていきました』


『太郎左衛門の[敵'かたき]も討たねばなりません。
清柾公さんが、虎退治に出かけようとすると、
刀の達人、[次郎左衛門'じろうざえもん]が止めました』

『「[清柾'きよまさ]公 御自らがお出になることはありませぬ。
それがしのこの名刀で、虎めを退治してご覧にいれましょう」』

『そこで清柾公さんは、
「虎は大声で脅してくるゆえ、気をつけよ」
と伝えたうえで、次郎左衛門に虎を退治するよう、命令しました』

『山に入れば、今度は一晩も探さずぬうちに、虎の方から出てきます。
「虎めが、人を甘く見たか」
次郎左衛門は刀を構え、じりじり虎に近づきます』

『あと一間。
「ごおおおおおおおお」
虎が大声で吠えました』

『けれども次郎座衛門は、清柾公さんの教えを聞いておりました。
ひるまず進んで、刀を一閃。
虎をしとめたかと思った刀は、けれども空を切っています』

『「なんと虎めは、頭を引くのか」
驚く間もなく、虎は次郎左衛門にガブリかみつき、
ぶん、と体を投げ飛ばします』

『「南無阿弥陀仏」。次郎左衛門はもう動けません。
虎はぱっくり口を開けます』

『虎めが、この[清柾'きよまさ]の槍を恐れぬか!」
清柾公さんが一喝すると、虎はぎくりと止まりました。
次郎左衛門もぎくりとし、体が動くようになりました』

『その機をのがさず、
次郎左衛門は名刀を捨て、命からがら逃げ出しました』

『「面目次第もございません」
頭を下げる次郎左衛門を、清柾公さんはほめました』

『「おかげで虎めの戦い方を見て取った。
知らずにもしも戦っていたら、ワシとて危うかったやもしれぬ」』

『次郎左衛門は感激[至極'しごく]。
虎につけられた傷の薬もいただいて、屋敷に帰っていきました』


『太郎左衛門の敵にくわえ、次郎左衛門の敵も討たねばなりません。
清柾公さんが、虎退治に出かけようとすると、
「虎めに勝つるは[清正公'きよまさこう]のみと、
家臣たちは揃って清柾公さんについていき、応援をすることに決めました』

『山に入ろうすればそこには、虎がいます。
「虎めが、人を舐めきったか」』

『清柾公さんは、十文字三日月槍を構えます。
じりじりと、虎をにらんで間合いを詰めます』

『「ごおおおおおおおお」
虎が大声で吠えました』

『けれども清柾公さんは、太郎左衛門の失敗を覚えておりました。
ひるまず前に突き進み、十文字三日月槍をひと薙ぎします』

『薙いだかと思った槍は、けれども空を切っています。
「虎めが頭をひくことも、次郎左衛門に習い知ったぞ!」
清柾公さんは慌てず槍を小回しし、引いた頭にえいやと突きます!!』

『「虎めが、この[清柾'きよまさ]の槍に恐れいったか!」
虎はもう、吠えることも逃げることもできません。
口をぐっさり、十文字三日月槍に貫かれています』

『けれども虎も、さすがは十尺百貫です。
どうせ死ぬならせめて一噛み咬み返そうと、
十文字三日月槍に噛みついて、片刃をバキリと咬み折ります』

『「もがき苦しませるも哀れよ」と、
清柾公さんは腰から刀をずらりと抜いて、虎の[素首'そくび]を掻っ切って、
見事に退治を果たしました』

『息絶えた虎の口から十文字三日月槍を引き抜けば、
咬み折られた片刃は虎に呑まれてしまっています。
十文字から片刃が消えて、[片鎌槍'かたかまやり]となりました』

『清柾公さんは、「この片鎌こそ[武門'ぶもん]の[誉'ほまれ]」と喜んで、
虎の毛皮と一緒に大事に、[日ノ本'ひのもと]の国に持ち帰りました』


『片鎌槍と虎の毛皮を太閤様は大いに喜び、
褒美をたぁんとくれましたとさ』

「『めでたしめでたし』――ばい!」

「にーさん、わかったと? 
清柾公さんは、槍を使こぉて虎退治ばしよったけん、
土木の神様だけじゃなく、槍の神様でもあるとばい!」

「清柾公さんのつかっとった槍ば、
帝都の帝立博物館に飾られてるって話ばい。
とーちゃんば、『見たことある』って、自慢しよるばい!」

「虎の歯のあとかもしれん、
おっきなおっきなえぐられきずが、
片鎌になったとこん根元に、今も残ってるって話ばい」

「やけん、凪さま、帝都にいったら、
絶対に帝立博物館、ふかみちゃんさそっていくって
むかしから決めとるばい!」

「もちろん。にーさんも一緒ばい!
にーさんと凪さま……だって……だって、その……
恋人同士、……やけん。ねぇ?」

「うひゃー!
てれるばい! てれまくるばい! てれくさかとばーい!」

「……こんお話ば、何度も何度も聞かせてもらって、
ちっちゃかころの凪さまは、おっきくなったら、
絶対絶対、槍ば習うって思うとったばい」

「けど、槍ん道場、御一夜にはなかったとばい。
クマの方にもなかったとばい」

「隈元の方も、鹿兒島の方も、
とーちゃんが探してくれたばってんも、
結局は見つからんかったばい」

「やけん、ちっちゃかころの凪さまは、
清柾公さんが十尺百貫の虎ににとどめばさした、
刀の方でだきょーすることに決めたばい!」

「ばってん、清柾公さんがどぎゃん剣術場ならっとったか、
とーちゃんにきーても、じーちゃんに聞いてもわからんかったけん、
そこは、凪さまいっしょうけんめい考えたいばい」

「清柾公さんは、隈元の殿様やけん。
隈元で一番さかんな剣術が、きっと、清柾公さまの剣術ばい!」

「そいで凪さま、バイシャ流剣術習うことにしたとよ。
道場ば、ご近所にあったのも都合よかったけん」

「道場のお師匠さんば、そんときはよぼよぼのおばあちゃんだったばい。
けど、めっちゃくっちゃ強くて、凪さま、一本もとれんかったばい」

「そんばーちゃんが亡くなって、いまのお師匠さんになったばってん、
いまのお師匠さんからも、凪さま、まだ一本もとれとらんばい」

「お師匠さんにも、清柾公さんにも、
なかなかなかなか近づけんとねー」

「近づくどころか、まだまだ凪さま、
ウサギのいっぴきも捕まえられんとよ」

「ウサギ、学園の校庭に紛れ込んできたことがあると。
ふかみちゃんと、体育の授業ば受けとったとき」

「先生すっごくはりきって、『兎をつかまえたら、体育の成績を5にしてやるぞ』
ってゆうたけん、みいんな、めちゃくちゃ走って追っかけまわしよったばい」

「ばってん凪さま、体育だけはずーっと5ばもらっとるけんね。
最初はだまってみとったと」

「ばってん――ふかみちゃんの目がキラキラ凪様のこと見よるけん……
捕まえてあげよーって思ったとばい」

「それに、『もがき苦しませるのも哀れよ』って、
清柾公さんもゆーとったけんねー」

「凪さまが、さくってウサギば捕まえて、
それでお山に離してやって、騒動さっさっとおわらさえたげよーって、
思ったとばい」

「ばってん――ウサギもやっぱり、野の獣なんねぇ。
凪さま、本気でおっかけたけど、しっぽにも触れんかったばい」

「あと一歩、ってところで急に方向かえよるばい!
耳とか、もうちょっとでさわれそうなのに、
ぜったいぜったいさわれんとばい!」

「それが残念でくやしくてまた修行して――
えへへ――
修行のおかげで、にーさんとあえて、こおんなに仲良くなれたけん」

「清柾公さんにも。お師匠さんにも、ウサギにも、
凪さま、大感謝せんといけんとねー」

「……にーさんと会えて毎日が、、とっても、とっても楽しかばい!
楽しかばってん、ときどき、ちょっと苦しくなるばい」

「剣術の試合のときの、胸ばキューっとするのより、
にーさんといるとときどき、ずっと、もっと胸ばキューってして」

「そいば、すっごく苦しかばってん、
甘かとちょこっと混じっとるばい。
甘かとを、凪さま、強ぉにしたかけん――」

「やけん、凪さま――――えいっ!」

「こぎゃんして、にーさんに抱きついて、
顔ば、すりすりってしたりして。
胸、そうしたら、キューって苦しいが弱くなって
ふわふわ甘いのが強ぉなって来よるばい」

「それしたら今度は、甘いのばもっとほしくて、
ものたりないって思っちゃうけん。
やけん――凪さま――凪さま――っ!!!」

:リップ音
(ちゅっ!))

「うひゃああ! なんでも、なんでもなかばい!
凪さまなーんもしとらんばい!
お布団、ばふーってかぶっちゃうばい!!」

「……………………あ」

「お布団のなか、にーさんのにおいでいっぱいばい。
にーさんのからだで、ぽかぽかばい」

「……凪さまちょっと、はりきって、
しゃべりすぎたかもしれんばい。
すこぉし、眠たくなってきたばい」

「思い出したと……
ちっちゃかころにも、こおんな風にねむくなったばい」

「じーちゃんが読んでくれたときにも。
とーちゃんが読んでくれたときにも。
ぽかぽかあったか、しあわせに眠くなったばい」

「……凪さまにもいつか、にーさんとの赤ちゃんばできたら。
凪さまがいつか、にーさんとの赤ちゃんのおかーさんになったら」

「赤ちゃんのこと、こおんなふうにしあわせな、
ぽかぽかあったかねむたい気持ちに――
ちゃあんとしてあげられるように、なりたかと」

「そいも、きっと修行ばいね。
剣術の修行とおんなじくらい――
もしかしたらもっとむつかしい、おんなのこの修行ばい」

「そしたら、ふかみちゃんをお師匠さんに――
あ! だめばい! そいば、よしとくばい!!」

「だって、ふかみちゃんにおしえてもらったら。
そいば……そいば、ふかみちゃんの、おんなのこの気持ちでしょお」

「凪さまだって、おんなのこばい。
ちゃあんと自分のおんなのこの気持ち、もっとるけんね」

「ばってん、そいば……
まだまだ凪さま、どぎゃんかたちかよぅわからんけん。
ようわからんけん、あつかいようも、しれんけん」

「やけん――
にーさんに、にーさんだけに、見てもらえたら、うれしかと」

「凪さまのおんなのこの気持ちば、
どぎゃん形か、どぎゃんと色か、
にーさんが見て、教えてくれたら」

「そしたら凪さま、いまよりきっと。
――もう少しだけ、おんなのこらしくなれるけん」

「凪さまの恋のお師匠さんは……
やけん、たったひとりでよかとよ」

「じーちゃんもとーちゃんも、
最初のお師匠さんも今のお師匠さんも、
ふかみちゃんだって、こればっかりはごめんばい」

「恋の修行ばつけてもらうの、にーさんの他はいやばってん。
凪さまの恋の修行の相手なら、
にーさんの他には、おらんけん」

「やけん、ずっと、ずっと、ずうっと。
にーさんと一緒に修行して、くたくたになって一緒にねむって。
そぎゃんして、いまより大人に、なっていきたいって――思うばい」

「ふぁ――あ――ああああ。
わわわ、おーっきかあくびがでちゃったばい」

「しゃべりすぎで、はしゃぎすぎばい。
凪さま、ちょこーっとつかれてしまって……眠たかと」

「……やけん――ねるけん――
ねるまえに、もう一本だけ――
おんなのこの修行、がんばるばい」

「あんね?  にーさん。凪さま……ウチ、ね?」

「にーさんのこと。
前よりずっと、昨日よりもっと、好いとーよ?」

「やけん、明日は、ねむっておきたら、
今日よりもっと絶対に、にーさんのこと、好きになるけん!」

「うわわ、こいば、照れくさかとねー!
照れくさいのが、しあわせばい!」

「しあわせいっぱいで眠るばい!
えへへ、おふとん、さっきよりももーっとあったかばい!」

「……あんね? にーさん」

「にーさんが、眠って起きて、むかえた明日に。
にーさんも、今日よりもっと、隣でねてる凪さまのこと――
あの、えっと……す、好き……好いて……ふわわ!」

「なんでもなかばい! ねごとばい!
これ以上おきとったらなにゆっちゃうかわからんけん。
ほんとに、ほんとに、ほんとにねるばい!」

「それじゃあにーさん、凪さま、ねるけん。
にーさんのとなりで、眠るけん」

「やけん……ね?」

「明日のあさも、そのつぎのあさも、
きっと、いっしょにおはよう――しよーと?」


「おしまい。
やけん!
『それじゃあまたねで、おやすみばーい!!』」



;終


///////////////////////////////////

「それじゃあまたねでばいばいばーい!」という凪さまのお別れの挨拶、わたくし大好きでございますのですが、
ここではお休みばーい、ですね! 安眠誘導!!!


と、いうわけで次回は真闇姉をご紹介できればと思います!

ご期待ください!!!

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whisp 2019/10/09 22:16

記念日動画台本 「10/8 体育の日 (凪)」(進行豹

こんばんわです! 進行豹でございます!!

10/8は、年によっては体育の日!!!(*1)

ということで、凪さまが自分が主役になれる日の一つ!
体育の日のことを元気いっぱいに聞かせてくれる記念日動画!


https://twitter.com/maitetsu_ps/status/1181490138422992896?s=20

のシナリオを執筆いたしました!!!

御一夜商店会運動会名物競技のオリエンテーリング借り物競争(*2)!
凪ふかコンビを倒したのははたしてどのコンビだったのでしょうか!?

ぜひぜひ動画でお確かめください!
(既に結果ご存知の方ももちろんいらっしゃいましょうが!)

台本も以下においときますので、特に外国語話者の方などの
ご翻訳の助けとご活用いただけましたらうれしいです!

よろしくお願いいたします!!

/////////////////

;10/8
【凪】
「十月八日は体育の日! 御一夜の商店会でも、大運動会ばやる日ばい!!  凪さま、毎年大活躍!!」

【凪】
「御一夜の大運動会の花は、やっぱりオリエンテーリング借り物競走!
去年はにーさんと日々ねーちゃんのコンビに
凪さまとふかみちゃん負けちゃったけん、
今年は必ずリベンジばい!」




(1)「体育の日」: Sports Day Holiday /2nd Monday of October
(
2)「オリエンテーリング借り物競争」 : Mixed competition orienteering and scavenger hunt.  

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whisp 2019/08/23 00:00

記念日動画「8/22 チンチン電車の日(凪)」台本 (進行豹

こんばんわです! 進行豹でございます!

8/22は、チンチン電車の日!

チンチン電車のチンチン鳴る鈴ついて語らせるならこの人しか!
な一択ヒロイン! 凪様が!

チンチン電車についてめっちゃ語ってくれる記念日動画のシナリオを執筆いたしました!


https://twitter.com/maitetsu_ps/status/1164494733864919043?s=20

台本の方、以下にご用意いたしまたので幸いです。

外国語圏のプレイヤーさんにおかれましても、
文字情報をもとに機械翻訳等をご利用いただき、お役立てお楽しみいただけましたらうれしいです。


////////////////
;8/22
【凪】
「八月二十二日はチンチン電車の日! チンチン!!
えへへー! チンチンって鈴を鳴らしながら昔ははしっとったけん、
チンチン電車はチンチン電車ゆーそーばい!」

【凪】
「で、今日は帝都で初めてのチンチン電車がはしった日やけん、
チンチン電車の日になった、ってゆーことばい!」


///

「ちんちん電車」 Good/正 Tram / 路面电车 : Bad/誤 Penis Train / 鸡巴电车

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