時 自若 2022/11/13 07:32

今生のローダンセ 第16話 最後の最後まで笑いながら

キャハハハハハ
瞳孔は開き、笑い声を上げて、魔法をばらまき少女は突っ込んでくる。

もちろん異常事態であった…

彼女はそういった改造をされた魔法使いを相手にしたし。

彼の方も対人戦が予想をされたので戦力として数えられた。
「よろしくお願いします」
埋もれた血錆、読みはそのまま、『うずもれた ちさび』普段は臭わないが、刃物を振るえば人ならば本能的に反射する技を使うものが来ると、聞いてはいたのだが、使い手が明るく、また社交的だったので、このチームの人間は少しばかり驚いていた。
「ずいぶんと厄ネタになったわね」
彼女は離れていた時間、彼が何をしていたのか、驚いて、悲しんだりはしていたことを、ほの驚きで思い出した。
「用心棒です、ではお願いします」
「わかった」
彼は前に飛び出していくと。
(女性、魔法使いか)
考えながらもそのまま切る。
ガッ
盾に当たるが人の目では見えない。
用心棒の身を守る魔法の盾の当たり方、感触で長期戦になるだろうと思った。
それは向こうも同じだろう。
盾は上手くいけば相手の剣を絡みとることが出来るが、そこには技能が必要で、自分の体に刃が届くであろう危険に、晒すことは魔法使いという存在はあまりない。
パッ
照明?
いや魔法である。
ヒュンヒュン
旋回を始めたので、男は足でその場を蹴りあげる。
土が用心棒に舞うが足りないと見て、後ろに下がった。
気配が消える。
代わりに血の臭いが漂った。


こういった捕り物をした後というのは、いつもと違うので、それぞれ休息に入る。
それこそいつもは寝室を共にする者たちでさえも、思い思いの時間を過ごすものであった。
キャハハハハハと笑いながら、魔法を使う、そしてその子は無理やり魔法を使う強○具をつけられていたため、居合わせたということで対処した彼女や警備は、あの笑い声が耳についてしまった。
「最後の最後まで笑いながらか」
拘束しても命を魔法に変えてくるので、皆の心は応援早く、応援早くとなったが、応援が来る頃には、少女は肌の色もくすみ、シミがでた枯れ木のような腕になっていた。
そういうときは薬湯に限るといわんばかりに、浸かったし、また飲んだ。
そして仮眠をしていたときに。
「何か食べるか?」
声をかけてきた彼に寝ぼけて甘えて…
チュ
数秒思考が停止した彼はどうしたかというと。
チュルチュル
お返ししたら、彼女が目が覚めた。
「あああああああああ」
私はなんてことをしてしまったんだの叫びではあるが。
ガチャ
彼は部屋の鍵を中から閉めて、服を脱ぎ出していた。

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