フルすす 2021/07/30 10:51

ゲームマップについて

 角魔女王京のゲームマップは、やや変わったつくりをしています。

・無意味に広い
・マップの外枠に謎の黒エリアがある

 これは自分が意図してそうしたこともあり、そうでない要素もありますので、そのあたりを語りたいかなと思います。


・無意味に広い

 これは結構、わざとそうしました。
 シミュレーションRPGの1ターン目というのは、マップをひととおり眺めて、だいたいの計画を立てるのが基本的な行為かと思います。
 そのぶん、露骨にマップをギミック的にぐるりと全部回る必要がある構成だと、どこか息苦しいような印象があるかなとも思います。
 オープンワールドのRPGで「必要かどうかでいえばそんなに必要でもない、広い平野」なんかは、実際にそれがなかったら息苦しいだろうな、というのを連想してだけるといいかなと思います。

 角魔女王京は、プリンが街道と家屋しか移動できないので、実のところ街道沿いだけをぐるりと見れば攻略としての要は足りるのですが、橋が壊れていたり、行く必要の無い道をマップから引いて、プレイヤーが分析を立てるというのを、ゲームという行為に組み込めないかなと思いました。

 1面は、山で囲まれているので自然にそう考えられるかな、という意図をこめました。
 2面なんかは結構無駄なエリアが多いマップです。

 1面も2面も実際の行動エリアは、東西に長細いマップでも十分な内容ですが、やはり「必要なエリアしか存在しない」というのはちょっと露骨にゲーム板すぎるように思えるし、例えば2面のボスの、南のあたりにも移動はできるけど、行く必要は無いな、というのは「強○ではなくプレイヤーがそう判断してほしい」という気持ちがあります。

 その一方、ゲームとしては「一見何も無さそうな、無駄に見えるエリアに隠しアイテムがある」ということもよくあるのですが、角魔女王京はそういうアイテムやギミックをあえて入れてません。
 そういうギミックを入れるのは、もうそこにユニットを進めるのが義務の意味になりかねないと思います。
 もっとも、他のゲームではよくあることなので、とりあえずユニットを(何もなさそうなエリアに)進めてみようか、と思うプレイヤーもいるかもしれません。
 実際に行ってみると何もなくて、がっかりするとは思うんですが、その行為が極端なデメリットにならないように、ターン制限のようなルールは設けないことにしました。

 実のところ、キツキツのターン制限にして、敵は弱いものの味方ユニットを急いで進行させないとダメだ、みたいなマップもゲームとしてはいいかなと思ったりしますが、詰め将棋的な難しさになるのは避けたかったのと、あとは上記の理由などもあり、今回はそういうマップ構成は採用しませんでした。
 とはいえ、別の機会にやりたいかなぁという気持ちも、なくはないのですが。


・マップ外枠の黒エリア

 これは目的としては、マップの端のほうでもユニットを、画面の真ん中あたりに置いて見れるようにしたい…という気持ちで、ああなっています。

 実際にユニットが攻撃するとき、キャラの立ち絵を並べることは、わりと初期の頃からそうしたいと思っていました。
 やっぱエロゲやってんだし、おねぇちゃんの絵を見ていたいじゃん、という理由なんですが、ユニットとしてのキャラが暴れながらもそういう立ち絵のビジュアルを出しつつ、シナリオに登場するとまた違う面が見えてくる…というのは、ゲームというメディアの強力な特徴ではないかと思っています。

 ところで、立ち絵を戦闘前に出すと、その立ち絵が邪魔になる、ということにもなりがちです。
 特にマップの端のほうではカーソル移動が限定されがちなので、味方立ち絵と敵の立ち絵のスキマにユニットを置いて見えるようにする、ということを行いづらくなります。
 そういうことがあり、マップ外枠に黒エリアを配置して、カーソルの移動の自由度を高めておいたほうがいいかな、と思いました。
 つまり操作性の話ということになります。

 ただまぁ、テストプレイを重ねていくうちに、また思ったりしたのですが、

 プラグインをちゃんと設定すると(させていただく立場ですが)敵をターゲットとして合わせてないときは、立ち絵は表示されない。

 ターゲットをあわせた後に立ち絵に邪魔されるのは、結構なんとかなる(あとは決定としてのクリックをするか否かだけなので)。

 おまけに、立ち絵とユニットが重なったときに、立ち絵を透過させてユニットをその上に表示する、という仕様になってくると、もう外枠の黒エリアはそんなにいらないんじゃないかなぁ、という気持ちにもなりました。
 こうなると、カーソル移動が早い設定でプレイしているときに、マップがスクロールしすぎてしまう(余計なエリアが多く、注目したいエリアを通り過ぎてしまう)という事態がよく起こるように感じました。
 ただ、最初の頃の不安(カーソルが移動できるエリアが狭くて操作性、情報視認性が悪い)が根本的な解決はしていません。
 そのうえで、ツールの設定的に気楽に黒枠を外すのが結構手間(ユニット登場などをX、Y座標で指定しているのでそういう設定が丸ごとずれてしまう)でもあり、周りの黒枠を今から実験的に取ってみるか、という試みも、なまじゲームマップが完成したあとではやりにくくなってしまった、というのがあります。
 このあたりは、ちょっと後悔もあり、結局はどういう仕様が良かったのかなぁ、ということには今でも自分のなかで、ちゃんと結論が出ていなかったりします。

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