弓兵と魔術師
角魔女王京は、自分にとってまず「とにかく完成させる」ことを第一目標としたので、導入するか判断に迷う要素だったものは、結構バッサリ切り捨ててしまっています。
そのひとつが、魔術師というクラスです。
シナリオでも正直、魔術の設定はあまり生かさなかったなぁという思いもあるのですが、ゲームシステム的にはかなり初期に、魔術師は入れない方向に決めていました。
単純に理由を言うと、2マス先に攻撃できるユニットとして弓兵と魔術師との差別化を出せるのかが、いまひとつ自分で見えてこなかったためです。
使用ツールであるSRPG Studio的には、物理防御力と魔法防御力の違いで差別化を出すのがデフォルト設定としての考えかたに見えるのですが、自分はもともと防御力という能力値自体を入れたくなかったので、余計に差別化が難しくなったのはあります。
とくに同人シミュレーションRPGの規模で、トータルプレイ時間が何十時間もはかからないのをむしろ長所としたい気持ちもあり、そういう条件のなかで考えると、むやみにユニット相性のルールを入れてしまうと
「ルールを覚えようとしているうちに、ゲームが終わってしまう」
ことになりかねないかなぁと思うので、できれば2系統の防御数値というのは採用したくない、という判断をしました。
さほど迷うこともなく、ばっさりと切ってしまっています。
弓兵と魔術師の差別化以外にも、バッドステータスの付与をあまり入れたくなかったのもあります。麻痺とか毒とかですね。
これはもう単純に、強すぎるか弱すぎるかの極端な傾向になりがちで、ゲームバランスが難しい=テストプレイが手間、というのを感じてしまったという理由です。
角魔女王京は全体的にユニットのHPが低めの設定なので、付与する意味のあるバッドステータスは強力になりすぎるかなぁという心配がありました。
ゲームの制作に、まずツールの使いかたを覚えるところからはじまっているので、挙動のテストが必要で手間がかかりそうだと、もう完成させられなくなってしまうよなぁという不安がありました。
とはいえ、ひとまずゲームが完成して、あらためて振り返ると、ちょっとバッサリ切り捨てすぎてしまったかなぁという思いも、あったりします。
角魔女王京はゲームマップのなかに、HPの高いユニットが橋に陣取って、敵ユニットに渋滞を起こさせてそのなかに弓を撃ち込んでいく、という意図のマップがいくつかあります。そういうところで眠りや麻痺のようなバッドステータスを敵に付与できるようにするのは、ありかなぁと今だと思ったりします。
正直、制作にひと区切りついたんで、違うルールの挙動を試す心理的余裕ができたというか。
もともとゲームの部分は雰囲気を楽しんでもらうためにサクサク進められるくらいのほうがいいかな、と思ってて、あんまりうんうん悩みながらリトライさせまくるような内容は、自分がプレイヤーの立場だったら嫌だなぁと思うし、バッドステータス付与がちょっと強いくらいのほうがいいのかな、という思いも今はあります。ただまぁ、どんな敵でもなんでかんでも麻痺のようなものが通ってしまうのはさすがにゲームが単純になりぎるので、何かしらの制限は必要かなぁとも思いますが。
ゲームの内容があまりに単純すぎると、プレイが作業めいた気分になってしまうので、そこはちょっと気をつけたいなぁと思うところです。
角魔女王京では、敵ユニットAを倒すのに味方Aと味方Bの二人がかりでならいけるかな、という判断を繰り返していく、簡単な足し算ゲームになるように意識しています。
そのあたりのゲームプレイの感覚は、自分ではわりと気に入っているのですが、どうでしょうか。
次回作もシミュレーションRPGをやろうかなぁと、なんとなく漠然と考えています。
ただまぁ今は、ときどきぼんやり考えながら絵を描いているという状態で、具体的な構想みたいなものはあまり無いです。どうもこう、制作が終わって開放されたから遊びたい、みたいな感情があんまり出てこなくて、ひとまず絵を描いているという感じです。
ちょっとこう、ぼぉっとしてると余計なことを考えがちなので、絵を描いてるほうが目の前のことに集中できて良いのかなぁ、と思ったりしています。
※まだ塗ってない箇所もある未完成状態です。