昭和寝小便女子物語

昭和の田舎の農村での話。
昭和の時代、女はモンペを穿き髪を二つに結って学校へ通っていて、その服装から、私はモンペ姉と呼ばれていました。
村の中の子供たちの中で一番年上の私は、女学院に通いつつ、パートで仕事をする毎日を忙しく過ごしていました。
ある日のこと、私が女学院から下校していると、後ろから「おい」と呼び止められ振り返るとそこには、当時工場で働いていた太郎がいました。
私達は家が隣同士で家族ぐるみの付き合いをしていましたが、私が高校を卒業し大きくなると付き合いは疎遠になりました。
太郎はいやらしい笑いを浮かべて私に話しかけてきます。
「お前さぁ、今朝また寝小便こいただろ?」
そう言われた瞬間、私は頭の中が真っ白になって何も言い返せませんでした。
身体から汗が滲み出て、体温がヒューと下がった気がします。
すると太郎は更に笑みを深めて私の肩に手をかけてきました。
そして、「なあ、どんな感じだ?おしめして眠る気分はよぉ」と聞いてきたのです。
私は羞恥心で一杯になり涙目になりながら俯くことしかできません。
すると太郎は調子に乗って「なぁ教えてくれよ。なんなら見せてくれてもええんだぞ。どうせ誰も見とらんから」
といって私のモンペを下げようとしてきました。

「やめてっ!」バシッと太郎の手を叩き落としました。
しかし、それで引き下がるはずもなく、
「なんだよケチ!ちょっとぐらいいいじゃんかよぉ!」
と叫びました。

私は怖くて声も出せずただ走って自宅へ駆け込みました。
庭には垣根があるとはいえ、簡単に外から覗くことが出来ます。
そこには私の年期の入った布団が干されていました。
その布団は黄色く変色し、所々茶色に近いシミが多数ありました。
「ごめんなさい……お母さん……」
そう呟いて私は泣き崩れてしまいます。
布団の横には大量の手拭いが干されており、よく見るとその手拭いにも染みの後が大量にありました。
紙オムツなど無い時代、私のような寝小便女は、布製のおしめを使っていたのです。
しばらく泣くことしかできなかったけど、なんとか気を取り直した私は、自分の汚した洗濯物を取り込もうと庭へ下ります。
「うぅ……一番の年長がこんなじゃ情けないよ」
汚れた布を手で掴んでたたみ、軽く臭いを嗅いでは顔をしかめて途方に暮れるのでした。
……その時、私の背後から視線を感じました。振り向くとそこには……太郎がいたのです。
いつの間にか玄関から入ってきたのか家の縁側に立っていた太郎と目が合いました。
見られた恥ずかしさと怒りで頭が沸騰してしまいそうです。
そんな時でも太郎はまだにやけた顔つきのままこちらを見ていました。
(こいつは絶対に許さないんだから)
私は決意を固めつつ無視を決め込んで自分の汚した布をたたんでいきます。
たたんでいる途中もずっと太郎に見られている気がしましたが私はあえて気にしない事にしました。
やがて洗濯物は綺麗に折り畳まれました。
これでもう誰にも見られないでしょう。一安心してふと前を見ると太郎がまたすぐ目の前まで来ていました。
まだ何か用なのかと苛立つ気持ちを抑えつけて「何さ?」とききました。すると意外な言葉が出てきました。
「俺の家の風呂入れよ」と言い出したのです。私は耳を疑いました。
「何でよ?」
と聞き返すと、
「お前の家、風呂壊れててもうずっと入ってねえだろ?随分小便の臭いがするからよ」と言ってきたのです。
一瞬何を言われているのか理解できませんでした。
しかしすぐに意味を理解して反論しようと口を開きましたが、太郎はそれを待たずにスタスタと家へ向かっていきれました。
(小便臭いって、、、)私は自分の腕をスンスンと鼻で匂いました。
確かに尿特有のツンとした臭気が微かに感じられました。

そういえばここ数日、水で濡らした手拭いで身体を拭いたくらいで、髪の毛を洗ってすらいなかったなと今更ながら思い出します。
私は諦めて太郎のあとについて行きました。
脱衣所へ案内されると、太郎は
「早くしろよ」と私を急かしてきました。

「あんたの前で服を脱ぐなんて嫌だよ」
と言うと、
「なに言ってんだよ。俺たち家族みたいなもんだろう?裸だって見慣れてるさ」
と悪びれも無く言いました。
それでも躊躇っていると太郎は痺れを切らせて私の着ていたモンペに手をかけてきました。
「これくらいいいだろ?減るもんじゃねえし」
とグイッと引っ張ります。
「ふざけないで!出てけー!!」
私は力一杯抵抗して何とかモンペを押さえ込みました。

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