ぶるがり屋 2011/10/24 18:53

今週のへうげもの 感想 2011 10月第3週

漫画

 関ヶ原の決戦に向け、日本全国で進む前哨戦。
古田織部は戦の合間に抜けて窯に寄り、その安全を確保。
試行中の銅の緑柚を見、未完成ながらこれこそ自分の美と見出す。

 関ヶ原も近いのに、相変わらず数寄の為に生きてるなぁ(笑
まぁ引退もしてますし。
また、作らせてる噐は調略用なのかも?

 岐阜城に進む池田・福島勢。
余りの勢いに落城も近く、城主の織田秀信は切腹を覚悟するが織田長益の言葉に開城、名物を織田家ゆかりの者へと渡す。

 いや、長益絶対自分の懐に入れるだろ(笑
三法師が成長してひとかどの大名になっていたのは初めて知りました。
まぁ、この後は放浪の身になってしまうようですが。
織田信長直系の孫の運命と考えると悲しいなぁ…

 決戦に向かう徳川軍。
徳川家康の息子である徳川秀忠と結城秀康が語らう。
今まで不穏な流れがありましたが、秀康の歩み寄りにより心を通じ合わせる二人。

 真直ぐに硬く真面目な秀忠と、柔らかく一歩退ける秀康が跡目争い、兄弟の確執を何とか超えて笑い合える姿は嬉しいです。
へうげものの中ではさらりと表されていますが、歴史上この二人は色々あったでしょうからねぇ。
このすぐ後もちょっとありますし。
秀康は織部と特に関係無いと思うので、こんなにこの兄弟がクローズアップされるのは石田三成兄弟との対の表現なのかな?

初めて結城秀康を知ったのは「花の慶次」だったので、こんなに性格や感性が丸い秀康は新鮮です(笑


アニメ

 なんつって!
今回の名物は特になし。 蓋割れ茶入れかも? 鯉魚石とか掛け軸とかいっぱいありましたが。

 千利休は自らの美を他者に広める欲望の、その限界を知って目が覚める。
豊臣秀吉に筆頭茶道の辞意を頼むが、秀吉は許さない。

 対して古田織部は少しすつ大茶湯の傷が癒え、数寄への欲望を回復。少しづつ次の作品への創意が生まれてゆく。
利休と織部は再び茶会で出会い、お互いの未熟を認め、その未熟こそ愛するものだと知る。
 そんな中お茶々が懐妊、豊臣秀吉の非情さがましていく…

 今回はホントに平易というか、分かり易さに重点を置いた演出でした。
回想シーンや利休が織部の成長を認める瞬間が遅かったりはこれかと。
ちょっと利休の頭が悪そうに思えますが(笑
後味の悪い秀吉のシーンを最後に入れたのも、多分最初の茶々懐妊と結びつける為かな。
個人的に利休が筆頭茶道の辞任を頼むシーンで、秀吉がじっくり考えて辞任を認めないのはちょっと違う気がします。
秀吉が絶ち切り難く利休を頼みにしているのが理由だと思うのですが、アニメの演出だと本当に罪の意識、覇道の苦しみから一人楽になるのを許さないのが目的みたいに感じてしまいます。
…まー確かにそれも有ると思いますが(笑

 今回の茶会でやっと織部と利休の心が打ち解けたのが、大きな転機でしょうか。
茶会で心が通じ合うシーンが、やっぱりこの作品の一番の肝ですね。
特に今回は、ずっと気を張り詰め孤高だった利休の心からの笑顔、そしてそれに応える織部の歪んだ笑顔もまた味わい深い。
行過ぎたもの、欠けたもの、それもまた面白く、素晴らしいのだと。

 ふっ切れた利休の一笑一笑、なんつって。 はヤられました(笑
たしかにこれしか無いけどさー(笑
予想以上に利休の硬さが取れたのが感じられて良かったと思います(笑

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