ぶるがり屋 2014/07/19 12:22

今週の へうげもの 感想 2014年 7月第3週

あらすじ

 豊臣方と徳川方の間が、少しづつ少しづつ軋んで行く中、古田重嗣と織田頼長は徳川反旗の想いを増して行く。
古田織部は小堀遠州の茶室・茶会に招かれ、小堀の思いと決意に笑う。


へうげもの(18) (モーニングKC) (コミック)
山田 芳裕
講談社
2014-04-23

感想

 やっぱり重嗣はお爺ちゃん、古田重定の血を強く引いちゃったんだなぁ。
頼長は才能は父・織田長益なのに、目指したのは伯父・織田信長なのが悲しい。
二人とも若者らしい、ただそれだけなのですが、そんな若い愚かさも歴史は非情に飲み込んで行くんですね。
武士であり、一族の(元)跡継ぎな以上、当然でもあるのですが。

 小堀と織部の別れの茶会。
あーこれもっとじっくりやって欲しかった!
明智光秀とも、千利休とも古田織部とも違う美に到達した小堀遠州の、霞の向こうの『白』
若くして自分の美を見つけた弟子の姿に、ちょっと羨ましくも心の底から嬉しいんだろうなぁ。
 そして、突きつけられる現実、時代、上手く行かない豊徳合体策の現状。
政変の末は、師匠・利休、主・織田信長のように弟子に殺されるかもしれない。
自分が苦しみ泣きどうしようもなく選んだその決断を。
自分の弟子である遠州は、出来るのか。
遠州は、苦しみ考え、精一杯の自分らしい答えを出した。
快笑。

 自分らしい弟子を育て上げられ、自分が殺した師匠と今、同じ立場になろうとしている織部の今。
その中で、なんと澄んだ、心地好い一笑。
素晴らしい茶会でした。
満足! 正確にはもっと見たい!

 上田宗箇との別れや、織部の最期には誰がどのように立ち会うのか、とっても楽しみになってきました。
もう物語の終わりが近い事がしみじみと感じられて、ちょっと寂しいですが。

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