ぶるがり屋 2015/05/08 01:18

【ジャンプ感想】僕のヒーローアカデミア No.40

僕のヒーローアカデミア

 おせっかいなヒーロー。


僕のヒーローアカデミア 3 (ジャンプコミックス)

堀越 耕平
集英社
2015-04-03

 デク vs.轟、決着。
いえ、勝負としては色々燃焼不足な結末でしょうか。
だからこそまだ高校生一年、有精卵らしい、二人の決着らしい決着なのかもしれません。
デク、敗北。
痛々しく、でも想いを通じた、デクらしい戦いでした。

 もしセメントスの壁が無かったら、デクの勝利だったかもしれませんが、二人とも死んでたのじゃないかなー。
デク轟二人の攻撃力がプロレベル以上なようで、セメントスはやっぱり現代社会だと最強ですね。
今の所、脳無を一人で対処出来るキャラな気がします。

 そしてミッドナイトが肘あたりを破いてるのがショック!
…ぐぬぬ、やっぱりあれは薄いタイツか何かだったのか…!
いやそうだろうとは思っていましたが!
でももしかしたらそうじゃないかもと淡い期待を残していたのに!

 エンデヴァーの猛りと大演説が独り相撲で滑稽なのが、少しだけ胸がすくと共に、空しいですよ。
今更誰も幸せになれませんし、轟くんが生まれるずっと前から壊れていたままの家族でしたからねぇ。

 デクを見舞う4人。
切島も性格的には来そうですが、試合も控えてますし今の所勝者と敗者の関係なので、来なかったのかな?
峰田くんだけちょっと言葉は悪いですが、本気で心配してるからこその見舞いですし、あんな感想なのですよね。
そして梅雨ちゃんのベロツッコミが可愛い。
じゃない痛そうです(笑
デクの本気と優しさの現れが、今のこの4人なのだと思います。

 デクの悔しいという想いは、轟くんへ本気を求めて、自分の負けも肉体の負荷も賭けて挑んだ理由は、飯田くんやお茶子ちゃんたちの「本気」に応えたかったからが一番だったのだと思います。
その想いに自分が応えたくて、そして轟くんがその彼らの想いを無視している事がどうしても我慢出来なくて。
「本気で、全力で一番=トップヒーローを目指す」
それが一番のデクの目標だったのでしょう。
負けたのはもちろん悔しいけれど、仲間達が自分を応援してくれて、怪我を本気で心配してくれて、そして轟くんがトップヒーローを本気で目指す事を選んで。
本当は叱らなければいけないのに、褒めてしまったオールマイトの気持ちも分かります。
そしてこんなに痛々しく、そしてまた同じ事、いえもっと酷い事を自分にしそうな少年を止めようとするリカバリーガールの気持ちも言葉も正しいのですよね…
何かを犠牲にしなければ誰かを助けられないとしたら、ヒーローとは厳しい生き様ですね。

 でも、その痛みも間違いも本気も、暖かく本気で見守って心配してくれる4人の仲間が居ます。
本気で身を案じてくれる2人の大人、先生が居ます。
そして、血の呪いから解き放たれた轟くんの澄んだ瞳が、デクの選択と行動を、決して無駄ではなかったと教えてくれるでしょう。

 粉砕骨折でもう簡単には完治しないようですが、時間がかかるだけかな、と思います。
僅かな後遺症が残るとしたら、これを教訓に負傷に躊躇してくれるように…ならないだろうなぁ。
今回、最後の一撃の為の距離詰めの為だけに足折ってますし…
師匠であるオールマイトも似たような事してきたでしょうし、だからこそオールマイトに選ばれたのだと思うので、
…うう〜ん、難しいですねぇ。

 ところで飯田くん、次の試合じゃないのか(笑
でも飯田くんならデクへの見舞いするだろうなぁ。
イイコですよほんと。

 友の本気の情熱に応えトップを目指したデク。
同じく、その想いに応えてトップを目指すことを思い出した轟くん。
そしてずっとトップを目指し、二人に追いつき追い越そうと、今回も二人を観察し続けたかっちゃん。
今大会一年生トップの三つ巴の少年の戦いの次の戦いが楽しみです。

 今回も、短いながら観客席が面白いかったです。
上でも書いた通り一人ずっと自分の勝利の為に観察、戦略練りを続けているかっちゃん、爆風の中で可愛い耳郎ちゃんと、ちゃんと試合を見続けている八百万ちゃん、そして今回も人を助けてる障子くん。
各々の反応や動きも面白いですよ。

 他の感想はこちら↓
週刊少年ジャンプ22・23合併号 感想(2015)

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