ぶるがり屋 2016/04/07 22:53

【ジャンプ感想】僕のヒーローアカデミア No.83

僕のヒーローアカデミア

 悔しさを、力に。


僕のヒーローアカデミア 8 (ジャンプコミックス)

堀越 耕平
集英社
2016-04-04

 敗北、そして夜が明けて。
今までに増してデクが痛々しい…
「人を守りたい」のを目標にしているデクに撮って、自身の無力から目の前で誘拐されてしまう苦しみ。
これだけでも茫然自失になるに十分なのに。
ましてや、幼馴染で憧れでライバルのかっちゃんが、自分の目を見てさらわれていったのだものなぁ。
今までの自分の全てを否定されたような、奪われたような、空虚でしょう。

 そして、お母さんがね。
こんなに短期間、連続して愛息子が傷付いて傷付いて、それでも息子は真っ直ぐ前しか向いてなくて。
辛いだろうなぁ…。

 そんなデクを見舞ったのは、動けるクラスメイトたち。
学園襲撃でデクが傷付いた時、見舞いに来たのは親しい友人や一緒に戦った数名でしたが、今回はほぼクラス全員。
普通なら、デクが今まで築いてきた絆とヒーロー候補生としての実績の証、なのですが。
ここに居ないかっちゃんの、重み。

 自分の無力さ、暴虐を逃れた安堵感。
そして、自体に取り残された空虚。
ここで動いたのは、切島くんでしたか…。
 今までA組でもトップの轟くん、かっちゃん、その二人に肩を並べるデクに飯田くん。
ずっと彼らと並ぼうとして一歩届かず、特に今回の騒動は戦場に立つことすら、仲間の窮地に走ることすら出来なかった、
そしてデクと同じく熱い心のまま「守るヒーロー」な、
切島くんが。
ずっとずっと悔しさを溜め込んできた彼の、それでも自分一人の暴走に落とし込まず皆に相談し、デクの気持ちも分かって言葉をかける、切島くん。
 ああ、子供だなぁ。
幼いなぁ、間違ってるなぁ、
でも、なんて真っ直ぐな少年なのだろう。
ヒーローとしては間違ってるけど、これ以上なく立派なヒーロー候補生です。

 飯田くんや梅雨ちゃんが言う通り、過ちばかりの切島くんたちの行動ですが、どうなるか。
普通に考えれば危険なだけ、犠牲が増えるだけなのですが、八百万ちゃんとの話を聞いてしまったシーン、スパイ疑惑の強い塚内警部が居ないのですよね。
 オールマイトへの罠を壊す、ヴィラン連合の計算外になる可能性も高いのですよね。
ただヴィラン連合とオールマイトの本格戦闘は間違いなく、そうなるとオールマイトやかっちゃんの危機も間違いがなく…
 わくわくと同時に、怖いなぁ。


 他の感想はこちら↓
週刊少年ジャンプ16号 感想(2016)

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