先週の へうげもの 感想 2016年 8月第1週
あらすじ
大坂夏の陣寸前、和睦のため、決戦のために奮闘する諸将、時代。
ついに、古田重嗣の暗殺計画が露見する…
へうげもの(22) (モーニング KC)
山田芳裕
講談社
2016-06-23
感想
古田織部、豊臣存続最後の策も届かず。
島津家が勤王なのは折々に描かれてきたので、もしかしたら通じるかもしれませんが…
これで豊臣秀頼と徳川家康の会談だけが、唯一残った和平の道、そして豊臣が生き残る道なのでしょう。
豊臣勢では大人のように成長した秀頼が、徳川勢ではねねや秀忠の願いが家康に届き。
今まで織部が積み上げてきた人脈、策がやっと実を結びつつあるのですね。
成るか否か、そのギリギリの時に。
そんな時に、重嗣の徳川家康奇襲計画が徳川勢に届く。
ついに、ついにこの時が来てしまいましたか…
今まで読んできた長い物語としても、華の時代、織部がずっと奔走してきた豊徳合体策の終焉としても、来るところまで来てしまったのですね。
ただ傾奇者頭目の弟ではなく、大阪城からの流出なのは意外でした。
それともこれから「確かな証拠」として確保されるのか。
今までほとんどメインキャラと関わらなかったのに描かれてきた京都所司代板倉勝重と、その性。
細やかで徹底した仕置きと、織部への尊敬の念。
織部への思いはその影響力を恐れただけかもしれませんが、この板倉勝重の性質がどのように、このへうげもの最大の事件を導き出すのか。
次回が怖く、楽しみです。