ぶるがり屋 2017/09/10 16:28

今週の へうげもの 感想 20170907

あらすじ

 ついに古田織部、処刑当日。
覚悟を通り越え、処刑そのものを見せると決めた織部の前に。
師を殺し、受け継ぐ連鎖はー


へうげもの(24) (モーニング KC)

山田 芳裕
講談社
2017-06-23

感想

 もう処刑日当日!?
おや、とんがったような裃はこの時代からのものなのですか。
まーいわゆる「日本古来のもの」の多くは江戸時代から、一部の武士の文化ですしね。
さらに模様に手を袴に入れ込み、ロックででも武士らしい装い、織部らしいかもしれません。

 でもやっぱり「無理な命令には抗う」のを美学として死ぬのは、今まで見てきた織部とは違う気がするなー。

 そして、徳川家康の固まりきった心をほぐすのが織部の仕事なのではないか。
今まで作中でずっと続いてきた「師匠を殺し、天下を取る」の連鎖はどうなるのか。
豊臣秀吉が織田信長を殺し、古田織部が千利休を殺してきた連鎖は。
その答え、お見事でした。

 徳川家康を、世の中を、笑い声に満たす。
それがやっぱり、私の大好きな織部です。
織部らしい生き方の末に、織部らしい死に様が見られると、そう確信できました。
そして、我慢ばかりして得たもの全て失い、誰からも顧みられなくなってしまった、
庭仕事も国づくりでも笑えなくなってしまった家康の心を救ってくれると。

 本来の、秀忠が命じた介錯役は小堀遠州。
頑張った、頑張ったよ小堀くん…!
大恩ある主君、天下人に殴られても役を務めようとするなんて。
手向かいなんてよもや、聞かないだけでも主命に背いた形なのでお家断絶も有りえる状態。
それでも織部の介錯役を貫こうとした姿、
悲鳴も見た目も格好悪いけど、男だよ!

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