ぶるがり屋 2020/03/24 05:38

映像研には手を出すな! 12話の感想

映像研には手を出すな! 12話 最終回の感想です。


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伊藤沙莉
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
2020-06-24

映像研には手を出すな!

 この障害がある意味、教頭と書記が指摘していた「学校では責任を負えない」問題なのでしょう。
実際、金森氏の事務・人脈的手腕と浅草氏の構成力、水崎氏と百目鬼氏の作業能力が、そして何より今回の「テーマとストーリーがあやふやだった」から上手く行った訳ですし。
いや制作が遅れたり、多分浅草氏の時間がなかったのもあやふやだったせいな気もしますが(笑

 だからこそ、こんな大障害を乗り越えられる4人が素晴らしい。
アイデアもつまづきも、全てより良い作品に消化できる、浅草氏のバイタリティと、発想を実行し作品にまで仕上げられる4人が。

 映像研くんが歩き、4人が躍動して命を吹き込み、今作品が生まれる。
まだ見る前から「創作って素晴らしい!」って叫び出しそうなひと時でした。

 今更ですが、コメットAの元ネタはコミティアなのかな?
東京ビッグサイトのツイン逆三角形タワー、展示棟のブース…
実家のような安心感(笑
雰囲気的には西館かな?

 サークルと購入者の語り、雰囲気、地に足がつかない浅草氏の顔も何度見たことか、自分がやったことか(笑
そんな中でも金森氏だけエグいというか、売り出しが購入意欲を熟知してて怖い(笑

 そして、ついに映像視聴…!
見てるうちに、ついに観客や作品を見た心の象形が足されることの無い、純粋な映像研の作品を見れるのかとワクワクしてしまいました。

 今回もまた、「ああ、あの見せたかったシーンか」「あのポーズで作ろうとしてたシーンか」と見て取れて、それだけでもすっと心に入ってきてドキドキして。
 そして引き込まれて。
2人のパイロットの気づき、頑張り、もっと頑張り、悔しさ、そして、諦めない勇気と未来をつかもうとする希望を感じて。

 その物語の結末は。
見てみれば、前回で敵対する側の視点も考えたとはいえ、浅草氏が導く答えとしては、理想的過ぎる結末でした。
人を信じたり理想を投影したりする浅草氏ではないですよね(笑
 また結局は、前回までの金問題も、反対者を搦め手から手を封じただけであり、生徒会長や教頭を納得させたり、対話ができた訳ではなくて。

 作話的には最後まで見えない結末が。
そして現実と同じく、これからも戦って、対話して、生きたいように、やりたいように、より良い落し所を、一番良い結末を模索し続ける。
お見事と膝を打たずには居られない、爽快なアニメ、物語、そして結末でした。

 作中で、お互いの過去や音の交流に気づく描写は、「今までの流れを知らない視聴者にはわからないんじゃ?」と思いましたが、よく考えたら声も入ってないし、今回の映像中には余分に足した分は無いけど、我々という視聴者にとって余分な分はカットしてるのでしょう。

 浅草氏の心の中の想像の世界が、設定画だけで止まることなく、動き、色がつき、音が乗り、作品となり。
少しづつ人の目に触れ言の葉に乗り、もっと色々な人が見て。
多くの人の心の世界を広げていく。
もっともっと続いていく、物語。

 毎週毎週、素敵な日曜の夜でした。
原作者、スタッフの皆様、ありがとうございました!

 穴が空いたように海に沈んだ日本列島だけちょっと切ないですが。
創作だけでなく、個人個人の中にある情熱を、全力で肯定する叫び!
 また個人的には浅草氏が体も動きも小動物みたいで、脳みそには夢とガラクタが詰まっていて、最高に可愛らしいキャラ、
そんな衝動の生き物と、理詰めの化け物金森氏とで、最高のコンビなのもニマニマしてし舞うくらい魅力いっぱいでした。
大好き!

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