ぶるがり屋 2020/05/11 23:48

麒麟がくる 17話の感想

麒麟がくる 17話「長良川の対決」の感想ですよー。


NHK大河ドラマ「麒麟がくる」オリジナル・サウンドトラック Vol.1
ジョン・グラム
2020/1/29

麒麟がくる

 斎藤道三、最後の舞台。
格好良かった…
黒と赤、川を渡る雄大な行軍姿、兵士と刃と旗が立ち並ぶ戦場に一人きらめく立ち姿。
走り、唸り叫び、槍を振るい、切り結び、死に、倒れた姿まで。

 命を賭してかけた罠は"邪魔"程度ではあるのですが、道三の誇りと生き様を否定した高政への、「お前の偽物の誇りを砕いてやる」という、同等の敵と認め命をかけた、意趣返しなのやも。
高政もあんなに呆然として泣いたのに、すぐ立ち直って道三の策を説明できるあたり、
本当に親子だよ君たち…!(涙

 「誰も高政を抱きしめなかった」と以前感想を書きましたが、父として、道三が高政を抱きしめました。
憎しみと、怒りと、呪いを込めて。
あの眼差しは、子への愛も間違いなくあったと思うのですが…確信はなく。

 「この蝮の子」と、高政の涙は、瞳に貯めても流せなかった涙は。
真正面から子と認められた喜びは、無いのだろうなぁ。
愛していて、愛して欲しくて、憎くて。
結局父を自分の手で殺さなかった、殺せなかった高政の一生は。
ここから始まったのか、終わったのか。

 道三側につくと、高政には従わないと、明智の里を捨てると、決めた明智光秀。
どの選択も誇りと痛みに溢れていて。

 「後から行く」という光安おじ様を泣いて抱きしめる光秀。
死ぬつもりだと、あの場にいる3人全員分かっているからの、涙なのでしょう。
憎らしくも、大きな誇りと背中を見せた斎藤道三。
頼りなくも、小さな幸せと約束を守ろうと全てを背負ってくれた光安おじ。
 ああ、光秀は
父親代わりをこの日のうちに2人も失うのか。

 未来が見えない、痛みばかりの選択の連続でしたが、愛と感謝ばかりの明智の里と、「強い武家の女の鑑」を初めて下ろせた牧ママの涙、その苦しみをそっと包み込んだ伝吾の笑顔、どれもが私の心を打ちました。

 でも、こんなに暖かな感動で満ち溢れているのに。
どれも光秀最期の悲劇に重なって…
史実が怖い!

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