フルーツバスケット 2期12話の感想
フルーツバスケット 2nd season 12話(計37話)
「俺の代わりに君が泣いた」 の感想です。
フルーツバスケット 2nd season Vol.2 BD Blu-ray
井端義秀 (監督), 石見舞菜香 (出演), 島崎信長 (出演), 内田雄馬 (出演)
エイベックス・ピクチャーズ
2020/07/31
フルーツバスケット
はとり&繭子先生回。
楽羅階に続き、この話も切ない恋心に満ち溢れていて、大好きなのですー。
ただ、やや短く、本編に影響ない話なので、他の話とまとめて描かれるとばかり思っていました。
それをこんなに、じっくり丁寧に描いてもらえるとは-
ああ、嬉しい。
ありがとうございます!
はとりと佳菜の悲劇。
自分ばかり責め、宙を抱くように手を伸ばす佳菜の痛々しさが…
はとり回でも十分に辛かったのに、佳菜視点、2人を大好きな繭子視点と、辛さに辛さが重なるばかりです。
…本当に辛い。
繭子は、2人の面影を追ったままで。
はとりは、苦しい世界に沈んだままで。
止まった時間を動かしたのは、紫呉の後押しで。
止まった時間を壊したのは、繭子の大泣きで。
きっともう泣けなくなってしまったはとりを前に。
どうにもならなくても、ならないから。
溢れる感情そのままに、そして他人を想って泣ける繭子は佳い女性ですよ。
はとりを救うには、泣けない彼の心の壁を壊すには、繭子しか居なかったのでしょう。
泣いて笑った2人を包む、夏の空が、川で遊ぶ子供の笑顔が、
抜けるような美しさでした。
2人で幸せになっちゃえー!
はとりと佳菜が幸せだった頃-数年前のシャツにネックレスの紫呉…
チャラ!
胡散臭ぇ!
あまりの軽薄ぶりに笑ってしまいました。
この頃は多分、紫呉はもうあきとに冷たくなってて、綾女は美音と付き合ってない頃かな?
繭子とそんな理由、思いで付き合うようにしたのかつかめませんが、繭子が紫呉のシャツをつかんだ時、「寂しいんだ」と言えたなら、どうなっていたのかな…
はとりと佳菜が本当に幸せそうで、きっとこのまま幸せでい続けるだろうと誰もが疑わなかったから。
多分、この悲劇が大きな転機、要因となって。
紫呉は着物をまとって今のような生き方を決め、綾女は本当の意味で他人の心を考えるように、美音への恋心に気づき、由希を想うようになった、そんな風に思うのです。
(以下ネタバレ注意!)
この話、原作では海の別荘辺と前後して描かれてるのですよね。
そのせいと言うかおかげと言うか、
紫呉が優しくて卑劣で残酷で刹那的で深謀遠慮で、
という滅茶苦茶つかみ難い性格に見えるのですよね。
いや、これは事実なのですが、アニメのように、
優しいけど胡散臭い → 考えが有って隠している → 目的のために他人を利用する → でも時々大人らしく主人公たちに優しく示唆をする → 大事な人には優しい、でも意地悪
と、一つ一つ認識を明示しつつ積み重ねていく描写の方が分かり易いように思えます。
まぁ、このアニメで初視聴な方に聞かないと正味は分かりませんが(笑
(ネタバレ終了)