ぶるがり屋 2021/09/11 03:45

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X 11話の感想

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X 11話
「キースがいなくなってしまった…(後編)」の感想です。


「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」 Blu-ray vol.2

監督 : 井上圭介
発売日 : 2021/10/6
販売元 : キングレコード

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X

 世界は残酷でも、君だけは輝いて。

 嫉妬と恐怖が、貴族意識が、愛のない家庭が。
幼少期からキースを苦しめた闇が、未だ、またもキースを苦しめる様が、辛い。
ああ、やっぱり実母はキースを売ってもおかしくないような関係だったのですね。

 そんなおぞましさと強大な闇の魔力の中、だからこそそんな闇からキースを助けたいと頑張るカタリナに心救われます。
 ああ、こんなカタリナが、ジオルドは大好きで大好きでたまらないのですね。
分かるよ!

 キース兄は完全に自業自得のクズ。
なのですが、他人を見下す貴族思想は彼を包む世界に蔓延する思想であり、加害者と同時に、被害者でもあるというのが…  こっちも辛い。
カタリナにドアをブチ壊されることもなく、家族に友人に愛されないまま、ただただ他者を恨んで孤独に。

 ソラはスカウト/レンジャー、ジオルドは魔法戦士、ラーナは魔法使い/錬金術師、マリアは僧侶/白魔法使いかな。
上位職な強パーティだ!
カタリナは戦闘力ないプレイヤーですね(笑
 結構危険なことに釘を突っ込むカタリナを、絶対守る気だけど色々やらせちゃうジオルドに、何というかカタリナへの、カタリナの愚かなまでの真っ直ぐな優しさへの愛が強過ぎる気がします(笑

 明らかな悪意をもって大事な人を傷つける相手に、カタリナがどう思うのか気になっていましたが、「同じように蛇で縛ってやるー!」とは。
脳内が小学生な野猿なままだよ!(笑
 結局サラにも闇の犬にも怒りが持続せず、本当に、底抜けの優しいおバカだなぁ。

 トラウマに傷つくキースも、そんな闇の中に苦しむキースを助け出すカタリナも、闇から解放されてカタリナへの恋心をさらけ出しちゃうキースも予想通りでしたが、美しく力の入った絵、動き、音楽と声の演技で、惹き込まれました。
 カタリナが美しく凛々しく、最っ高に可愛いぜ!

 そして、救われるだけでなくカタリナへの愛を自覚し表すキースの抱擁も、行為は朦朧としていてもしっかりと愛を伝える言葉も、微笑ましく頼もしく、胸が暖かくなりました。
よかったね、頑張れ、キース!

 あとしっかりカタリナへの愛をキスで上書き重ねるジオルドにもちょっと笑い、微笑ましく頼もしく(笑
やっぱりこれぐらいしないと頭おバカな野猿には通じないよね!

 ジオルドはカタリナの純真な優しさに誰より惹かれていて、何より尊重して。
キースはカタリナと家族と友人たちの優しさと愛に救われて、自分の弱さも卑屈さも捨てて生きようと決めて。
カタリナへの愛を掴むと決めて。

 傷つき虚ろだった心が、わがままに愛に生きる、そんなちょっとだけしぶとく強かな生き方が、人間臭い格好悪さが、いいなぁと思うのです。

 ただ自分も命がけで助けると言ってくれたら、二度も闇の中から引き出してくれたら、一生好きでしかいられないよなぁ…
カタリナは優しくて善良でおバカで、悪い女ですよ(笑


 以下、考察。
戦闘力も魔力も乏しく、ただ心をさいなむ闇の魔力に、明るさと優しさが特攻なだけのカタリナが好きなのです。
 ただ今回。
キースの心に光をもたらしたのも闇の犬を手懐けたのもカタリナの精神性だと思いますが、が、今回闇の魔力・儀式そのものを打ち破ったのは、確か旅行中に出店で買った"格好良い"鏡でしたよね?

 今まで「カタリナは未だ、この世界をゲーム内と認識してしまっているのでは」と考えていましたが、もしかしたら「「この世界はゲーム世界の縛りを受けたままで、プレイヤーのみが世界を変える力・運命を持っている」」のかも、と感じました。
そうなると、カタリナの優しさとおバカな明るさが救ってきたカタリナハーレムの外は、これからも「残酷な身分社会」で救われないままなのかな。
今回の愚かな加害者で被害者なキース兄のように。
 うーん、ちょっと怖い、悲しい。

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