ぶるがり屋 2023/06/18 21:12

どうする家康 21話 の感想

どうする家康 21話
「長篠を救え!」の感想です。


見逃し配信 - どうする家康 - NHK

【作】古沢良太
【音楽】稲本響
【出演】松本潤、岡田准一、有村架純、野村萬斎、イッセー尾形 ほか
【デザイン】GOO CHOKI PAR
(C)NHK

どうする家康

 長篠の戦い、その前夜
つい最近まで、この時点ではもう織田-徳川の天下間近だと思ってましたし、長篠は山に囲まれても広い平野だと思っていました。
なので築山殿や徳川信康の謀反はあり得ない、冤罪なイメージでしたが……

 このドラマが真実や最新研究かはともかく、この時代の岡崎あたりは、多くの人の何処に転ぶか分からない、運命の岐路だったのだなぁ…

女の政

 お万に託された願い。
恐らくは、遥か昔に家康と見た夢、家康がもう見られなくなってしまった夢。
厭離穢土欣求浄土
戦さのない、幸せな国。

 戦いで多くを失ったからここまで来てしまったのが真実なら、望月千代女に毒のように刺さったでしょう。
「またおいでくださいませ」は瀬名の自信か。
女の視点、だけど高位の武家の視点なのが、最後まで刺さらなかった理由な気がします。

 亀ちゃん、その岩は殺す気だよ!
幼い無垢な姫じゃなく、図太い天然な気がして来ました(笑

信長はなぜ怒ったか

 今までで一番織田信長が怒ったのは間違いなく、亀姫の結婚取り止めが最後の後押しになったのも確かですが、では何故か。
自分と敵対すると言ったことか、今の自分に刃向かったことか、それを直接でなく部下を通して伝えたことか。
それとも、糠を通したことで強行的な反応をせざるを得なかったか。

 ただ、どれでも家康が信長と一対一で内心をぶつけられれば、回避出来たように思えます。
同盟破棄を言い渡した後では、信長より家族の問題を優先した後では、もう遅かった……

 「どうする家康」
今回ついにそのままの言葉で問われた家康ですが、この先もまた、問い続けられるのか。

孤独な姫、五徳

 今回、五徳姫が一番可哀想でした。
父を愛しても道具でしかなく、長年暮らしてきた義母・瀬名も夫・信康も亀を大事にして守ってもくれない。
戦さが怖く、権力は誰かのもので、もう、何処にも自分の家も家族もない。
流れる涙の一筋が、美しく切なくて。

忠義の侍

 鳥居強右衛門、奔る!
1話で過去も今もぎゅっと凝縮して、忠義の人物を人品でよく見せるでなく、心の動きと愛嬌で見せるのが、『どうする家康』ですねぇ。
ぽろっと涙が出ました。

 弱くて汚くて間抜けな大男が、自分を信じ抜いてくれた2人の為に、最後まで頑張る、頑張った、怖くて怖くて挫けて、でも最後の最期でもう一つ頑張った。
 ああ、良い唄でした。

長篠にて

 ドラマでの長篠城、伝説の秘境の名城のようで「またエグい誇張だなぁ」と思って調べたら、割と本物そのままでした(笑
 流石に「三段撃ち」は後世の記述と決まりましたが、「長篠の戦いで大量の鉄砲で大きな戦果」はあり得るらしく。
歴史は真実でなく観測ですが、難しいものですよ。

 同じく私のイメージと違い、徳川-織田が盤石でなく、圧倒的でなく。
一部でも欺瞞でも、武田と通じたい、武田と謀略を進めるのも、十分にあり得る状況だったのですね、

 そして、長篠の戦いの先の、
築山殿・信康の悲劇。
今回見て、五徳の密告のせいはなさそうですしあんまりなのでなしであって欲しいですが。(怒った)信長の命令による処刑、はありそうな気がしてきました。
ああ、怖いなぁ、見たいけど苦しいなぁ。

無垢な姫君

 亀姫が今まで徹底的に子供扱いされ純真無垢な理由、今まで不思議でしたが、今回で詰まっていました。
 家族総出で姫扱いする、自分のせいと思って信長に謝る、信長が許しちゃう、助右衛門を信じ切る、死んだ助右衛門の幻影を当たり前に見る。

 今回とこの先の悲劇で、大人になっていくのでしょうか。
戦国の武家の女に。

どうする家康

 日の本の歴史、勢力図の転換点となる、長篠の戦い。
徳川家の一番大きな傷となる事件。
家康が最初に見た夢、夢を一緒に見た妻との日々の終わり。
次回、『設楽が原の戦い』
どうなる、どうする、家康。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索