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2018年 12月の記事 (13)

尾上屋台 2018/12/31 13:04

「ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士」

・アニメ公式


もうちょい歴史モノっぽい感じを期待してたんですけど、これはこれでいいかなと。
一話目から、「ちょっと時代考証間違えてない?」とか思う描写もあったりしたんですけど、よく考えたら錬金術とかが魔法として出てくる作品なんで、細かいとこ突っ込むのも野暮な話だろうと(笑)。

これ、ここで何度か書いてますけど、たまに見たくなるライトな作品って意味では、結構好きな作品でした。
こういうのも必要なんです。

一応、ある程度は史実に則ってたりするんですけど、まあおっぱいおっぱいですよ。
キャラデザもいいですよね。
すごくこう、健康的にほどほどエロい、みたいな絵柄で。
好きですね。

これ、原作だと神話的なものの話があるんでしたっけ?
毎話のエンディングでその辺描いてたみたいなんですけど、「おお、毎回歌の歌詞とか違うんだ!」みたい方に気を取られちゃってたもので、内容まではちゃんと把握してなくて。
なのでラストの方で魔王みたいのが出てきた時に、なんかえらく唐突な感じがしたというか。
百年戦争じゃなかったん?みたいな。
でもこれちゃんと原作読んでたり、エンディングの歌の内容を把握してたら、そんな唐突な感じはしなかったのかもですね。

でもこう、史実に沿う必要はないとはいえ、登場人物の並びから見ても、もうちょい「歴史のif」みたいな感じでもよかったんじゃないかって気がします。
女体化とかはいいんです。
ラノベってのと、レーベルの客層が求めてるニーズとの兼ね合いもあるでしょうし。
ただ、百年戦争自体、結構ドラマティックだったりするんですよ。
登場人物名とかが同じなら、史実の面白さとか、そういうのをもうちょい出してくれてもよかったかなーと。
そうじゃないなら、もう思い切ってあちこち改変してくれてもいいかなって思いますし。
この辺の兼ね合いに関しては、このアニメ版に関しては、ちょっとバランス悪いかなと感じました。

つってもですね、この作品はこれでいいんだと思います。
このジャンルとしては、すごく真っ当な作り方してると思いますし。
変な話、女の子がかわいいってだけの作品でもいいんですよ。
下手に話を前面に押し出すことで、何を見せたいのか曖昧になってしまうよりかは、どっちかに振り切った方がいいと。

その点、この作品は女の子かわいかったんで、これはひとつの正解だと思いました。

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尾上屋台 2018/12/31 12:40

「色づく世界の明日から」

・アニメ公式


「凪のあすから」のスタッフがやるってことで、これは結構期待値の高い作品でした。
で、その期待を裏切らないでくれたなあと。

自分の殻を破れるかどうか、ってのはやっぱ大きなテーマとしてあったと思いますね。
これを学生時代、青春と絡めたってのは、林檎とシナモンくらい相性がいい、実に真っ当な描き方だったと思います。
文科系の部活でやったってのも、いいですね。
これがスポーツ系だと勝ち負けみたいのが絡んでくるんで、自分の殻がどうこうみたいのは、スパイス程度にしかならないというか。
ちょっと鬱屈した思いってのは、文科系の方が描くのに適してたかなと。

これは凪あすの時にも思ったんですけど、特に大きな事件が起きるわけでもなく(最初と最後は別として)、それでいて見る側を飽きさせないってのは、すごく高度な構成だと思うんですよ。
特に僕なんかは根が戦闘モノ好きですから、こういう見せ方ってのは、ホントすごいなと。
まあ、僕の場合まったく戦闘なんてない、おまけに恋愛モノのシナリオで仕事してたこともあるんで、あんまこういうこと言っちゃうのもアレなんですけど(笑)。
いや、でもホント、そういうのはすごく苦労しましたもん。
自分でシナリオ書いててもちゃんと話になってるのかって確信なくて、編集の人にオッケーもらうまで、ちゃんと仕事できたって感覚、なかなか持ちづらかったですしねえ。
で、時折こういう作品見て、勉強してるってわけで。
複雑ですよね。
こういう作品で「良い作品」って思わせる構成って、すごく複雑だと思います。

で、話戻すと、自分の殻を破れるかどうか、みたいのが主題のひとつだと思うんですけど、これはやっぱ、学生の、それもハイティーンで多くの人が直面するテーマなんだろうなと。
ここでひとつ殻を脱ぎ捨てられるかみたいのは、その後の人生で大きいですもんね。
ある時期に閉じこもってしまうことを選択してしまうと、えらくこじらせた大人になってしまうでしょう?
殻に閉じこもるって表現じゃなくても、新しい自分に出会うような、世界が広がるような感覚って、ひょっとしたらこの時期特有のものかもしれないですし。
自分を突き詰めてしまうのって、もっとずっと歳くってからでいいんですよね。
ある程度の年齢からそれをやれば、それがその人の立ち位置になったり、強みになったりする。

でもそういう、広げていくのって、やっぱ自分一人の力じゃできないわけですよ。
助け合うのか競い合うのかは問わないにしても、周りの人間あってのことで。
この作品は、それぞれがそれぞれにそうした作用が起こることを、よく表現してたと思います。
無駄なキャラが一人もいない。
で、メインのキャラの閉じた感覚、そこからの解放を、色彩と絡めたってところが良かったと思います。
多少メタファーとしてはわかりやす過ぎる感じもしますけど、そこはアニメだからこそできたって感じもしますし、やっぱいい取り合わせだったんだろうなと。

凪あすは2クールだったんで、あっち程の大作感はないんですけど、それでも1クールできちっとまとめあげてくれて、良作です。
できれば2クールで見たいと思ったんですけど、テーマがばらけちゃうかもで、やっぱこのくらいの尺が良かったんでしょうね。

大作ではなかったかもですが、極めてよく出来た佳作といって良いのではないでしょうか。
今期一番の作品でした。

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尾上屋台 2018/12/31 12:14

「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」

・アニメ公式


ジョジョ第五部、アニメ化ということで。
僕はジョジョの中では、この五部目が一番好きなんですよ。

イタリアが舞台になってるってことや、ギャングものだったりするとこがまず好きなんですけど、この五部ってのは、一部や二部にあったような、緊迫感がある。
斬った張ったの世界観に戻って来たというか。

三部もそうですけど、四部目は特に、街に暮らす学生が主人公ってことで、戦闘の描写がかなりソフトになってるんですよね。
具体的に言うと、ほとんど殺しがない。
特に主人公が誰かを殺すってことに関して、やっぱ相当気を遣って作ってるんですよ。
なので全体をミステリー調にしたり、スタンドバトルをよりトリック性のあるものにしたりと、まあそんな感じになってったわけで。

まあ、それはそれで面白いんですけど、僕は戦闘シーンのあるものって、どっかで死の危険がちらつくものの方が好きなんですよ。
格闘技の経験がある人はそんなにいないかもですけど、大体の人は取っ組み合いの喧嘩とか、子供の時にしたことあるでしょ?
暴力って、やっぱ危ないんですよ(笑)。
死んでしまう危険が、常にある。
もちろん、殺してしまうことも。
で、そういう非日常的なことをしょっちゅう体験できる人はそうそういないわけで、ゆえにこそ、こうした作品でそれを味わえるというか。
なので、あまり死の危険がちらつかない戦闘シーンって、まあ好みになってしまいますけど、僕的にはあんま好きじゃない。
殴り、殴られる怖さみたいなものが伝わらない戦闘シーンって、なにかちょっと間違えてる気がしますしね。

で、この五部目ってのは、上記した通り、ジョジョにその戦闘の緊迫感が戻ってくるんですよ。
多少、四部目からの反動もあったのかなって思いますけど。

あと細かいとこでは、ファッションもいいですよね。
これ、人に言われてはっとしたんですけど、当時の最先端のファッション(パリコレやミラノコレのオートクチュールとか)をデザインに取り入れてるにも関わらず、今見ても全然古くないんですよ。
ここで何度か触れた通り、ジョジョのキャラデザって、色を変えてもそのキャラだってわかる普遍性に満ちてるんですけど、新しい/古いの感覚も、そういうのを感じさせない普遍性があるんですよね。
ジョジョですごいとこってのはたくさんありますけど、図抜けてすごいとこってのは、やっぱこのキャラクターデザインにあると思います。
今期見て、あらためて、ホント。

話の方も、どんな作品でも週刊連載でやってたものってどこかバランスが悪かったりするんですけど、この五部がジョジョの中では一番いい構成してるなってのがあります。
まあ、その辺はまだ話も序盤ですし、追々ということで。

ともあれ、最初ジョジョがアニメ化するって聞いた時は、この五部までやってくれるかなってのが最大の関心事でした。
やってくれて、素直にうれしいですね!

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尾上屋台 2018/12/31 09:48

「からくりサーカス」

・アニメ公式


名前だけは以前から聞いていたので、見てみようかなと。
「うしおととら」の作者の作品ですよね。
つってもうしお〜の途中くらいでサンデー買うのやめてたんで、時代的には僕の学生の頃の作品でかつ名前も知ってる作品なのに、まったくの初見って感じで。

でもこう、所々にいい意味で、時代を感じますよね。
意外とテーマやらなんやらをキャラに喋らせてみたり、わかりやすさみたいのから外れないようにしてたり。

あとこれ、最近では「バナナフィッシュ」だったり、当時の作品全体に言えることなんですけど、話の構成がすごくしっかりしてるんですよ。
なんつうのかな、ちゃんと「物語」になってる。
週刊連載だったってことの、微妙な行き当たりばったり感もあるにはあるんですけど、きちんと話になってるんですよね。
話とか物語の定義みたいのってかなり幅広いですしここで書くようなことではないんですけど、そういった物語の基本みたいなとこから、まったく外れてない。
この作品は設定がやや変化球なんですけど、その分王道の、きっちりとした物語に仕上げてるってとこが、やっぱいい意味での昔の作品だなと。
ちょっとこれ、話になってないよなあみたいな作品が昨今では珍しくないので、そんなところに懐かしさを感じるというか。

ただ、勝たちと鳴海たちを分けたってのは、結構思い切った構成だなと。
これ、昔作者のインタビューをどっかで見たんですけど、鳴海が勝たちといると、勝が成長できないみたいな、そんな話だったと思います。
その記事読んだ時はこの作品知らなかったんで、もうちょい深いこと言ってたような気がするんですけど、あんまり頭に入ってこなくて(汗)。

鳴海ってのは、当時の少年漫画のキャラにしては、完成され過ぎてるんですよね。
ああいうキャラが勝みたいなキャラの近くにいると、葛藤とか成長とか、そういうものは描きづらいだろうなと。
ある程度完成された人間同士のやりとりだと、それぞれがなんかしらの「答」を持ってると味のあるやりとりになるんですけど、片方が明らかに子供だと、なかなか展開させづらいものなのかもしれませんね。

これはそのまま2クール目に移行すると思うんで、続き、楽しみにしてます!

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尾上屋台 2018/12/31 09:25

「INGRESS THE ANIMATION」

・アニメ公式


イングレスって、海外だと割合ポピュラーな、ARのゲームですよね。
まあ、それを下敷きにしたアニメって感じで。

作品としては、販促みたいのを兼ねた作品としては、まずまずよくまとまってるかなあと。
ロードムービーにしては、もうちょい場面転換をビジュアル的にわかりやすくしてほしかったかなあみたいのもあるんですけどね。
ほら、中盤以降は「人里離れた」みたいなイメージで固定化されちゃってたでしょ?
でもまあこの辺は細かいことかな、とか。

ARを前提にしてた、みたいなオリジナリティを除くと、洋画みたいな展開で、まず無難な展開だったと思います。
うわ、すっごく面白い!みたいな作品ではなかったんですけど、見てる時は充分楽しめたというか。
話そのものにあまり無理がなく、かつ着地点も比較的見えやすい作品だったってのもあって、キャストの芝居やビジュアルなんかにも目を配れました。

見る作品全てが、名作である必要はないんですよ。
僕はアニメにしろ小説にしろ、それなりに数見る方だったりするんで、時折こうした、ライトな作品ってのも欲しくなってくるんですよね。
これは洋画って感じの構成でしたけど、時折ラノベ感の強い作品が見たくなるってのも、こうした心理で。

ほどほどのミステリー、3Dならではのスピード感あるアクションシーン、そしてテンポの良い展開と、この作品は、すごく感動するとかそういう作品とは違うかもですけど、見ていて楽しめる作品でしたね。
いい息抜きになるというか。

で、こうやってすごくきっちり作品をまとめあげるのって、ものすごくプロっぽい感じがして好きです。
おお、いい仕事してるなあって。

で、そういうことできるってやっぱ、仕事が丁寧なんです。

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