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プリンセスブライトの記事 (28)

尾上屋台 2021/01/24 04:32

アニータ

 ウォーロード、キャラメイキング四人目。
 えーと、ここまでは最初にやるって決めてたもんね。
 随分間が空いちゃったけど。
 ていうかひょっとして、ここで書く記事はこれが今年最初で、あけましておめでとうございますなんです?

 ともあれ最新話、第一部完まで読み終わった人にはご存知の通り、新生霹靂団の副官となった、アニータです。

・サイトのキャラ紹介
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-chara/anita.html


・モデル?

 まあ相変わらず、メインキャラに関してはないっちゃないんで、もうこの項目書くのやめようと思った矢先、モデルとは違うんだけど、これの影響あったかもって思い出すことがあって。
 ドラゴンランス戦記の双子、キャラモンとレイストリンですよ。
 いや、どこがって話なんだけど、双子の片割れが、いいとこ全部持ってったみたいな。
 ドラゴランスの双子はそんな単純なもんじゃないんですけど。

 若い読者は知らない人多いと思うんで、一応補足しとくと、キャラモンが戦士、レイストリンが魔法使い、レイストリンは身体が弱く、身体が強い上にハンサムなキャラモンに、生まれた時からいい部分を全部持ってかれてるみたいな。

 この、「生まれた時から双子の片割れに良いとこ全部持っていかれてる」みたいの、ドラゴンランスの影響あるかもですね。
 まあ、作ってる時はそんなこと全然考えてないんですけど(笑)、こうやってキャラがある程度自分の足で動き始めて、振り返ってみると、どうしてそういうキャラが生まれたのかに気づく時もあって。

 アニータは、姉のルチアナに、才能という才能を全部持っていかれたような形の人生ですからね。

 ドラゴンランスの双子を意識してなくても、あれ読んでなかったらこういうキャラのアイデアはなかったような気がするなって、思ったわけです。


・劣等感

 そんなわけで、アニータの根本にあるのは、姉に対する強烈な劣等感なわけで。
 けど、何事にも優れた姉を、自分の片割れとして誇りに思ってる部分もあるんですよ。
 かつ、才能はあっても周囲と上手く行かないルチアナを、逆にそういう部分で如才ない自分がサポートしてきたって自負もあり。
 ただそれは、姉を隠れ蓑にしたり、利用してきたって話でもあるんだよね。
 アニータ本人が、それを自覚してもいる。

 と、一言で劣等感というには、いささか複雑な心情が、アニータの心理的な部分。
 結果、ルチアナとは袂を分かつわけで、まあその辺りは本編でって感じで。


・肝が太い? 変わってる?

 あと、誰に対してもそうそう臆さないってのも、アニータの特徴ですかね。
 けどこれは、元々肝が太いってよりも、セシリア・ファミリー出身、その後は大陸最強の傭兵団に入ったりと、常に環境が一流どころなんで、自分よりすごいどころか、世間的に見てもすごい人間みたいのに、慣れちゃってるんだよね(笑)。
 本人が三流でも、一流の人間や環境ってものに、すっかり慣れちゃってる。

 この辺のギャップが、アニータを「ちょっと変わった娘」みたいにしてるのかなあと。
 いや実際、アニータってちょっと変わってるじゃない?(笑)
 これ、意図したわけじゃなくて、動かしていく内に、自然とそうなったっていうか。

 劣等感を元に、パリシ攻防戦後に姉と袂を分かつ、くらいしか、最初は考えてなかったですもんね。
 でも実地で動かしてみると、なんかこの娘、変わってるかもなって(汗)。
 あ、この話でいうと、アナスタシアの副官になるってのも、確か最初から決めてあったかな。


・アンナの娘、デザイン

 そんなアニータだけど、両親はアウェイキングのロベルトとアンナの娘で、特にアンナの娘って部分は意識してて。

・アンナのキャラ紹介ページ
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pba-chara/ch-anna.html

 見た目は、ほぼアンナと一緒でいこうと。
 中身も、アンナだなって。

 よく考えてみると、アンナもちょっと変わってたからね(笑)。
 そのアンナが、次の世代でも活躍してるようなイメージ。

 ただ、生まれ育った環境は全く違うんで、自然、ある程度の違いは出て来るだろうなって。
 それでも、アンナの娘って部分は、強く意識してますよ。


・本当は普通の娘

 散々変わってるって書いたけど、ホントはすごく普通な娘なわけですよ。
 アンナにせよ、このアニータにせよ。

 で、こういう物語とかって、ちょっと図抜けた部分であったり、立場から生じる役割みたいので、みんな芝居ががったキャラに、ならざるを得ない部分もあるわけじゃないですか。
 そういった中で、ある意味普通の娘がいるって、逆にキャラなんだなって思う次第で。

 アニータは、ずるいとこ、ごまかすとこ、都合の悪いことに目をつぶるとこ、本来、というか現実では当たり前にいる、当たり前の娘なんだよね。
 そういったパーソナリティを、普通じゃない環境でなお保持してるとこが、彼女の変わったとこなわけで。
 本来役割や環境で大きく変わるはずのそれを、どんな時でも失わないのが、アニータの特徴と言えるかもですね。


 アニータは、こんな感じで。
 これからアナスタシアとコンビになって、彼女がどんな活躍をしていくのか。
 ぜひぜひ、その目で確かめてあげて下さいね。


「プリンセスブライト・ウォーロード」
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-novel/pbw.html

小説家になろう連載版
https://ncode.syosetu.com/n2885gh/


 今回は、以上で。
 また折りを見て、他のキャラもやってきたいなと思います!

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尾上屋台 2020/11/13 21:05

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尾上屋台 2020/10/31 16:02

ジャンヌ(ダルク)

 ウォーロード、キャラメイキング三人目。
 これも準主役格の、ジャンヌ。
 百年戦争っつったらジャンヌ・ダルクは外せないということでね、この娘がウチのジャンヌ・ダルクです。

・サイトのキャラ紹介
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-chara/jeanne.html


・モデル

 というわけで、モデルはジャンヌ・ダルク(笑)。
 ジャンヌ・ダルクをどう解釈してくかって、中世ヨーロッパを下地にした作品ではさけて通れないとこだと思うんだけど、ウチではこうなった次第。

 ポイントになったのは、佐藤賢一の「英仏百年戦争」のジャンヌ・ダルク、要は史実のジャンヌ・ダルクなんだけど、ここ掘り下げて語っちゃうと今後の物語のネタバレになりかねないんで、割愛。
 真相は、今後の展開をお待ち頂ければ。

 つっても、こんな子供の時分からメチャクチャ強いとかは、完全に創作ですよ(笑)。
 そりゃ創作なんで、出自から何からあらゆる面でオリジナルなんだけど、こういう意図で百年戦争に絡んできたみたいのはまさしく核だと思ってて、せめてそこくらいは史実に近づけてもいいかなと。
 これ逆に、史実のこの部分を取り入れてるジャンヌ・ダルクって、あんま見たことないなーみたいのもあって、じゃあ俺がやってやろうって。

 まあこの辺は、第二部以降を見て、感じてもらえればなと。

 あと母親はアウェイキングの"反射の"ヴィヴィアンヌなんだけど、当初からこの娘がジャンヌ・ダルクの母親になるってのは決まってたよ。
 この辺、この後で少し触れます。


・デザイン

 これもここまでの二人同様、とりあえず小説で展開していく以上、外見を文章で表現できるようになってないとな、と。

 ジャンヌの特徴は、丸顔、目と口が大きい、華奢、と。
 華奢の部分は、大人になってくとちょっと変わるけど、元がそうなんで、そんな将来的にもむちむちプリンにはならん感じで。
 いわゆる美少女ってよりも、まあマスコット的にかわいい感じの。
 
 まあ目元涼やかで口が小さかったりすると、美人臭が漂い始めるじゃない?(笑)
 そういうのとは、真逆で行こうかなって。
 愛嬌だよね。


・11歳!

 これ、実は誤算だったのよ(笑)。
 ウォーロード書くにあたって、きちんと年表作ってみたら、あ、ジャンヌってこの時点でまだ11歳なんだなって(汗)。

 これはちょっと焦って、まだ物語は書いてないし、いっそヴィヴィアンヌの娘ってのはやめにしようかなって一瞬思ったんだけど、結果的にそのまま行って正解だったかなと。
 変にオーソドックスに16歳くらいの女の子で始めるよりかは、子供の時から始めてよかったよ。

 というのも、16歳くらいだと、こういった時代、ないしはファンタジーのオーソドックスな形としても、ある程度自分で色んなことできちゃうんだよね。
 中身だけじゃなく、経済的にも自立しちゃう。
 この娘は元々精神的には自立できちゃってるとこあるんで、十代半ばだとホント、周りを必要としなくなっちゃうんだよね。
 とすると、ここから表舞台に駆け上がってく様に、なんか味気がなくなっちゃうなあと。

 ホント結果論だけど、子供から始めることでドナルドたちのような庇護者も描くことができたし、他のキャラとの差別化も図れるしで、よかったと思うよ。
 またジャンヌの転機ってのを最初から描いていくこともできて、一石二鳥どころか三も四もあったよな。

 アナスタシアは既に完成されたところから挫折、再生を描くことができたし、ジルは第二の人生、それも激動のそれを描くことができる。
 で、ジャンヌは子供の時からの成長や駆け上がってく様を描けて、一応三者三様にはできそうな感じがするよ。

 うあ、11歳かあと最初は思ったけど、一応トライしてみて、良かったよ。

 あとあれね、国とは何か、戦とは何かみたいのを考えていく視点も提供できる。

 アナスタシアは達観してるし(笑)、ジルはそういったものについて考え続ける生を送る。
 学び、吸収してくって意味でも、そういった部分をある意味真っ当に描けそうだなって。
 ジャンヌは今の段階で、その出自こそ特殊だけど、地位としては一村人みたいなもんなんで。
 一応従者の修行中だけど、田舎騎士のそれなんで、村人としての視点が描けるしね。

 戦記モノってのは戦が物語の花形なんで、どうしても貴族とか、それに列する人間の生き様が中心になりがちなんだけど、きちんと時代を見る目、それも下からの視点ってのは、描きたかったんだ。
 しっかり、足元固めるというか。


・実はルチアナだった

 これは裏話になるけど、ジャンヌが16歳くらいからのスタートだった場合、実はその立ち位置ってのは、今のルチアナのそれだったんだ。
 青流団の麒麟児って感じの。
 読んだ人は、えーってなると思うけど(笑)。

 ジャンヌ・ダルクが11歳スタートってことで、このポジションにつけない(ついてもいいけどイメージと違う)、かつ青流団に時代を担うキャラが必要なので、ルチアナが生まれたんだよね。
 ものすごく初期のプロット(無印プリンセスブライト4を作る前)では、アナスタシアとジャンヌの出会いって、えらい殺伐としてたもん。
 で、これでわかると思うんだけど、青流団が後にアングルランドにつくって話も、この時点ではなかった。
 無印のアルフレッドは、アナスタシアとジャンヌとぶつかる危険性を、セシリアに説かれるわけでね。

 実はウォーロードのキャラの中では、描き始める寸前くらいまでキャラの定まってなかったジャンヌなんだけど、今のポジションにつくことで、あ、これは物語としてウォーロードをきちんと描けるなっていう、アンカーでもあり、物語全体ではマイルストーンになるような、そんなキャラになったよ。


 ジャンヌもまた、この先に成長、挫折、そして・・・というキャラなんで、今後の展開をお待ち下さいな。

「プリンセスブライト・ウォーロード」
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-novel/pbw.html

小説家になろう連載版
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 ジャンヌの物語、見届けてやって下さい!

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尾上屋台 2020/10/22 06:31

ジル

 ウォーロード、キャラメイキング二人目。
 今回は、ジル。
 大陸五強の一角で、一応ウォーロードの、準主役格。
 第一部は、あんま出番ないんだけど(汗)。

・サイトのキャラ紹介
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-chara/jill.html


・デザイン

 キャラのモデルは、何度か書いてきてるけどメインキャラにはいないんで、デザイン的なことから。

 俺は基本的に長い髪の女の子が好きなんだけど、ショートでもやや例外的に、こんな感じでふわふわっとしたボブみたいのは好きなんだよ。
 響けユーフォニアムの黄前ちゃんとか、ごちうさのシャロとかさ。
 シャロには、髪型かなり近いね。
 癖の強さは黄前ちゃんだけど。
 まあ要は二人を足して二で割った感じで。
 特にこの二人を参考にしたってんじゃなく、単にこの手の髪型ってことね。

 身長が低いのは、弾丸が飛び出すみたいな、ちっこいけど殺傷力抜群みたいな戦い方のイメージがあって。
 銃は使わないものの、弾丸みたいなイメージはあって、まあ物騒な娘であると。

 顔がおっかないってのも、似たようなところからかな。
 心の底では、ちょっと臆病なところもあるんですよ。
 なので、怒りでそれを覆い隠してる感じ。
 まあ戦歴充分なんで、戦いに恐怖するようなとこはないんだけど、それ以外の部分は、ね。

 ともあれ、アナスタシアの顔の茫洋としてるとことか、この後書くジャンヌの、丸顔、目と口大きい、みたいに、顔に文章で描写できるような特徴は押さえておきたかったですね。
 かわいい、とか美人とかだと、漫画絵でデザイン起こす時に、みんな同じ顔になっちゃうかもしれないでしょ?

 なので美人かどうかは別としても、一言でどんな顔してるかってのは、各々考えてはあるんです。
 大体人間ってのは人見る時って、真っ先に顔の印象がくるんで、そこはきっちりアンカー打ち込んでおかないとな、と。


・第二の主人公?

 性格は、コンプレックスの塊なんで、ちょっと面倒くさい感じで。

 実は、ジルをウォーロードの主人公にするっていう案もあったのよ。
 一応、「プリンセス」だし(笑)。

 ただ、物語をどこから始めるかって時に、ジルはこの後の二部にならないと光らないキャラなんで、でもそこから始めると、パリシ攻防戦とかも終わっちゃってるしなあ、みたいな。
 冒険者時代から始めると、最初冒険小説だったのに、いきなり群像劇みたいになる、みたいな構成の悪さもあったし、で。

 んまあ、主人公張れるだけの立ったキャラでもあるんで、今後活躍してくれるでしょう。

 そんなわけで、ある意味一番見せ場のない時代から始めるキャラになっちゃったんで、一部では基本的にうじうじしてるだけという(汗)。
 苛烈なとこの片鱗は、かろうじて出せたかなってくらいで。

 あと、この娘をセンターに持ってきちゃうと、作品全体が恐ろしく暗く、重たくなるんじゃないかと。
 なんかこう、文学的な描写も必要になってくる子だし、センターに持ってくるんだったら、きっちり冒険者時代から描かなくちゃいかんですしね。

 でもこう、いつになるかわかんないし、やらんかもしれないけど、いつかジルが主人公の物語、書いてみたい気もしますね。
 むちゃくちゃ殺伐とした話になっちゃうけど(汗)。


・レヌブラン総督

 ただ、ジルが植民地の総督になった辺りから物語始めて、計算外で良かったかなってとこもあって。
 まだ動きが少ない、パリシ攻防戦に深く絡んでない(戦略上出兵はしてるけど)、素人総督って立場を合わせると、思ったより物語全体を俯瞰で見れた上、素人特有の物語のナビ感みたいのが出せたんですよ。

 俯瞰ってのは、要は登場人物たちの中で、目の前に切羽詰まった案件がないんで、ちょっと引いた視点で描ける。
 かつこういった職責を積んできた人間じゃないんで、ほどほど読者に近い視点と、かつそれらに馴染んで行く過程が描けて。

 アウェイキングの時のフェルサリみたいな、きちっとしたナビ役がいない作品でもある中、ああ、ちょっと変化球だけど、この立ち位置に近いなあって。
 ホントに全体が見れてるのは、第一部だとライナスとゲクランしかいないですし、素人枠、みたいのも作品の性質上出しづらい。
 なのでジルのこの立場ってのは、思ったよりそういう視点で物語を描きやすいなあと。


・強いのだ

 ジルは、強いんです(笑)。
 いやまあ、そりゃ当代の大陸五強の一人だからね、みたいのはあるんだけど、この大陸五強って、いわゆる吟遊詩人に謳われるような強さ、有名さってことで、本当に上から数えて五番以内ってことじゃないんですよね。

 作中、こいつが一番、その次にこいつが強いみたいのは、ちゃんと作ってあって。
 その意味で、たとえばアナスタシアなんかは、大陸五強だけど、五本の指に入ってなかったりして。
 まあ、アナスタシアは別の、ちょっと測りがたい強さがあって、そういうのはアウェイキングのセシリアに似てるところもあって。
 セシリアは、自分より強い相手に勝ってしまうところがあって、まあそれに近い。

 が、ジルは一応、その名に恥じぬ、作中五本の指に入る強さではあります。

 余談だけど、ウォーロード作中最強のキャラってのは、既に出てる。
 え、こいつが?みたいな感じだろうけど、もう出てたりするんですね。
 それは追々、わかって頂ければと。


・弾丸斬り

 自分のここまでの作品読んでくれてる人は知ってるだろうけど、こう、英語と日本語の通り名みたいのに、ちょっと意訳感のある名前が好きなんですよ(笑)。
 あー、こう来たか、みたいな。

 要はFateで「アヴァロン」が「全て遠き理想郷」ってなるみたいな?
 この感覚って、僕が少年時代に洋楽よく聞いてた時とか、タイトルと訳にギャップ、ああこう訳したんだ、みたいのに結構感動してたみたいの、ありますよね。
 そんなに落差ないけど、佐野元春の歌も大体英語のタイトルついてて、ああ、こう来たか、みたいな。
 うわーカッコいいって(笑)。

 微っ妙に中二スパイス入れるとこが、コツのような気がしますね。
 入れ過ぎると中二病、入れなさ過ぎると地味になっちゃって、納得いく名前になるまで練り上げるのは、まあ難しい。

 全部にそういうギャップつけるとそれはそれで違う気もするんでアレだけど、まあ出来る時はやっておきたいかなと。

 で、大体自分の場合、日本語の通り名があって、それをぴちっとした英語にするんだけど、ジルに関しては、"The Blade"が先にあった気がする。
 で、ただ訳して"刃"ってのもアレだなと思って、弾丸斬り、と。
 弾丸をも斬るっていう凄みと、彼女の戦い方自体に弾丸みたいなイメージがあるんで、これで行こうと。

 ちょっとこれ書いてて、たった今気づいたんだけど、Bladeと弾丸って、映画「スナッチ」の、ボリス"ザ・ブレイド"と"弾丸歯の"トニーから連想したかもだね。
 いやただの偶然かもだけど、スナッチも各キャラの通り名、洒落てるからねえ。
 影響を受けた作品の一つなんで、言葉ぱっぱって思い浮かべる時に、引き出しの中に入っててもおかしくはないかなあ、なんて。


・成長

 アナスタシアがどちらかというと人格的にも一軍の将としても、ほぼ完成された人間であるのに対して、ジルはまだまだ未完成なキャラなんだよね。
 それすなわち、これから大きく成長していくってことで。

 ていうか、ホント、これからなんですよ。
 大体こう、人って大きな決断を繰り返すことで成長していくじゃない?
 ジルが決断し、行動し、さまざまな壁にぶつかっていくのって、これからなので。

 多分作中、一番大きく人生が変化していくキャラなんですよ。
 なんか軽い一エピソードがあってドカンと人生観が変わるとかじゃなく、物語として、この百年戦争の帰趨と共に、一番起伏のある人生を歩む。
 その意味で、前日譚というか、助走期間に当たる部分を描けたのは、良かったかなと。


 と、ここからは物語を読んで感じてほしいとこなので、今回はここまで。

 ジルの今後の活躍、そして成長、しっかりと見届けてやって下さいな。


「プリンセスブライト・ウォーロード」
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尾上屋台 2020/10/15 07:09

アナスタシア

 久々再開、ていうかまだセリーナとレベッカにしか触れてなかったけど(汗)、ウォーロード第一部も完結したことだし、そちらのキャラのメイキング的なものも、ちくちくやっていくことにしますよ。
 とりあえずウォーロードのキャラでは主人公のアナスタシア、ジル、ジャンヌ、アニータ辺りを、まず。

 で、このアナスタシア。
 ウォーロードの主人公ね。

・サイトのキャラ紹介
http://bokenfantasy.web.fc2.com/pbw-chara/anastasia.html


・モデル

 モデルとかは、まあ主人公格とか、メインに近い人間に関しては、特にないんだ。
 アナスタシアも、またしかりで。
 主人公ってのは物語が出来上がってく過程で、自然と立ち上がって来るキャラだしね。

 ただあえて言えば、物語でよく出てくるような、"不遇の将"みたいのは、明確なイメージとしてあった。
 そういうキャラが好きなのだよ(笑)。
 まあそういうキャラって、結局不遇のまま終わるから"不遇の将"なんだけど、アナスタシアに関しては、その後を描きたいってのがあった。

 なので物語を始める、物語内の時間ってのは、もうちょい始める案もあったんだよ。
 これ、物語自体も近々振り返りの記事書く予定なんで、詳しくはそちらに譲るけど。
 不遇の時代を描くかどうかは、それなりに悩んで。
 ともあれ、物語は、あんな感じで始まる。


・デザイン

 シニヨンの一種ってことで良いのかな。
 Fateのセイバーとか、現実だとウクライナの政治家ティモシェンコとか、ああいう髪型ね。
 あれが昔っから大好きでさ、いつか主人公でやってみたいとは思ってたの。
 東欧の方では伝統的な髪型で、ロシアを下敷きにしてるアナスタシアに、ぴったりだなとも。
 銀髪好き、というのもあるな(笑)。

 編み込んだ髪、みたいのも好きで、この髪型はそれも兼ねてるしね。
 ちなみに髪だけじゃなく、ちょっと編み込んだもの自体が好きで、ドワーフのおっさんが髭編み込んでるのも好きなんだよ(笑)。
 編み込み好き、と。

 茫洋とした顔ってのも、初めからあった。
 ちょっと何考えてるか、わかんないみたいな。

 ことデザインに関しては、ほとんど迷いなくすんなり仕上がったと記憶してる。
 最初の一人であるアナスタシアを描き始める前に、既に物語の大まかなプロットが頭の中に出来上がってたからね。
 もうそこで活躍するアナスタシアを、そのまま描けばいいって感じで。
 メインのキャラに関しては、細かい装飾やら何やらで迷うことあっても、基本的な輪郭は明確にイメージできてるんで、アナスタシアもまた、描くのに苦労することはなかったよ。


・人格、価値観

 アウェイキングの主人公セシリアなんかは、自分の憧れを描いてるんだ。
 主人公の人格って、やっぱ作者の何かかから沸き上がったものじゃないと、正直続けてくのしんどいと思うしね。
 セシリアは、別に理想の女性ってだけじゃなく、理想の人間って感じ。
 自分の、理想が反映されてる。

 一方アナスタシアは、自分と価値観が同じ、という感じで。
 性格は、俺とは全然違うよ。
 あそこまで肝が座ってたり、気が長いわけでもないしね。

 ただこう、実際にアナスタシアがいたとして、何が大切で、あるいはそうでないかとか、その価値観は、なるべく同じにしようと思った。
 やっぱ自分に近い何かじゃないと、なんていうのかな、キャラが物語の中で、役割を演じちゃうんだよ。
 このポジションだから、こう動くみたいな。
 キャラが増えていくと、どうしてもそういうキャラは出て来るし、また必要でもあるんだけど、主人公にそれやっちゃうと、物語がテンプレ化していくというか、ダイナミズム、個性に欠けると思うんだな。

 まあテンプレは短い尺とかでそのキャラを表現するのに有効な手段の一つだと思うんで、それ自体を否定する気はまったくないんだけど、とりあえず自分の書く物語で、なおかつ主人公で、それはやりたくないなあと。
 ていうか、書いてて飽きちゃいそう(汗)。

 ともあれ、アナスタシアは、自分と同じ価値観であることが、一応のスタート。
 一応、というのは、物語が進んでいくと、ちょっと自分が思いもしなかった考えであったり、価値観を手に入れたりするしね。
 そういうものが少しずつ出てきて、ああ、アナスタシアも、なんか独り立ちしてきたなあって(笑)。
 まあでも、今の時点ではアナスタシアが大切にしているものと、自分が大切にしているものに、そう大差はないかな。
 今後、どうなっていくかは、筆者としても楽しみにしたいところ。


・名前

 アナスタシアって名前は、実は自分がゲームとかやる時に、よくつける名前だったの。
 今じゃこの"アナスタシア"がいるんで、つけないことも多くなったけど。

 モデルはロシア出身でアナスタシアっていうと、例のロマノフ王朝最後の一人(?)を思い浮かべ気味だけど、ロシア語のカタカナ表記だと、「アナスタシーヤ」になるんじゃないかな。
 でもまあ、主人公はアナスタシアだ!と決めてたんで(笑)、共通語(こっちでの英語に近い)の名前をつけられている、みたいな設定にして。
 まあこの辺は、作中一話目で述べた通り。


・通り名

 「陥陣覇王」ってのは、意図的に大袈裟にしたの。
 そんな大仰な名前、と本人がちょっと嫌がるようなイメージで。
 そういうの知らない読者からは、なんか字面的に格好いいかも、かつ笑っちゃうような大袈裟さを感じさせない名前ってことで、少し考えたよ。
 「陥陣」って部分で戦に関係してそう、で、「覇王」って部分で、おおっ、って(笑)。

 最初にこの名前が出てくるのは無印プリンセスブライト4話目で、逆に言うとこの時点で、ウォーロードの大体の骨子ってのはできてたんだな。
 ホントはアウェイキング書き終わってからウォーロードに着手しようと思ってたんだけど、まあ鉄は熱い内に打て、で。
 元から戦記モノはずっとやりたかったんで(前に二次創作でちょっとやったけど)、やれるんだったらさっさとやっちまおうと。

 その時に出てきたもう一つの通り名「銀の乙女」に関しては、追々出てきますよ。


・設定文

 余談になるけど、それぞれの物語の主人公、設定の文章が短めなのは、もうほとんど一から十まで、自分の中で明確にイメージできてるキャラだからなんだな。
 セリーナ、セシリアと、ちょっと短いでしょ?

 逆に長くなってるキャラって、デザインと設定考えてる時点で、ちょっと自分で掴めてないキャラだったりするの。
 要は、「ここからはみ出しちゃいけない」みたいなポイントを、ちくちくと打ってく必要があって。
 このポイントが足りないと、役割を演じるだけになっちゃうんだな。

 もっとも、書きだしたら、そういう心配なんて、吹き飛んでしまうことも多いんだけど。
 無印で言えば、ヒヨルスヴェイズ(ヒヨ)なんかは、設定長いけど、動かし始めたら(物語を書き始めたら)、なんかもう昔から描いてたキャラみたいに、自分の足で歩き始めたよ。
 あー、あんなに長い設定書くこともなかったなって。

 ともあれ、設定の長短は、物語書く前に、どれだけイメージが固まってるかってのの、指標になるかもだね。
 んなわけで、アナスタシアは、短い。


・自分の店を持ちたい

 料理人としての修行を始めるってのは、いわゆる"強い傭兵隊長"だけをイメージしてる人にはやや唐突に思えるかもだけど、一応唐突にならないよう、一話目から布石は打ってあるからな(笑)。
 料理人と傭兵隊長、別に変なギャップを狙ったわけじゃなくて、彼女の中では、どちらもやりたいこと、目指すべきとこなんだよ。

 これ、ちょっとヨーロッパ的な発想というか。
 日本人だと、なんか一つの職業極めるのが美徳、みたいのあるじゃない?
 職人的な仕事だとそれはアリなんだけど、ヨーロッパの人の考え方って、ちょっと違うんだな。
 ちょっとキツ言い方すると、職人でもないのに同じ仕事続けるのは、他の職業に就けない無能か、反対に自分の理想の仕事に就いてるか、どちらかみたいな。

 この考えさ、初めて明確に触れたのは、テーブルトークRPGの、「ウォーハンマーFRP」なんだよ。
 厳密に言うと、それに前後した一連のヨーロッパ産TRPGというか。
 あ、ちなみにウォーハンマーFRPはつい先日邦訳された最新版じゃなくて、第一版と第二版ね。

 わかりやすいんで(かつ最も継続的にプレイしたので)ウォーハンマーFRPを例にとると、あのゲーム、PCを一つの職業で続けると、あっという間に煮詰まるようにできてるんだよ。
 経験値を能力値やスキル、タレントに振り分けてくんだけど、そこ育てきった後は、同じ職業を続けてく意味って、ないの。
 なので次々とジョブチェンジして、新しいスキルや、能力値の上昇を図っていく。
 で、ひとつの完成されたキャラになってくって感じなんだよね。
 次になれる職業のツリーってのは多岐に渡っていて(かつ職業が膨大にあって)、どういうキャリアを経てきたかってのが、まさしくキャラクター(個性)になると。
 端的に言って、同じ仕事を続けることは、成長に繋がらない、みたいな考え方がある。

 これ別にウォーハンマーFRPに限ったことじゃなくて、当時出た(あるいは今も出ている)ヨーロッパ産のTRPGって、大体似たようなシステムで。

 んで、現実世界だと特に北欧に顕著だけど、同じ仕事って、職人じゃなくかつ組織のトップに近い位置にいない限り、まあ続けるもんじゃないと。
 続けるとしたら、余程理想の仕事なんだと。
 日本だと考えられないけど、一つの会社に三年勤めると、長い、みたいのあるしね(笑)。
 よく日本でも外人の社長やCEO連れて来るけど、大体三年くらいで辞めるでしょ?
 その実績もって余所に行く、のがあっちの基本的な考え方なんだよな。
 職種自体大幅に変えることも少なくないしさ。

 で話戻すと、アナスタシアってのは傭兵やめたら自分の酒場持つってのが始めからあって、その夢と今の自分のかけ離れた現実ってのに、ちょっと悩んでる。
 両方やっちまえってセシリアにけしかけられなかったら(笑)、今もそれに悩んでるだろうね。

 ちなみに兼業する、どこかに勤めながら個人で法人格立ち上げる、みたいのも向こうでは結構一般的で。
 大変だけど、できるならやる、みたいのはありますわね。

 そういう話とか、ヨーロッパの人間の話とか聞いてる内に、その時点ではウォーロードの構想なかったけど、ああ、ヨーロッパの人間に、こういう感覚ってあるんだな、みたいのは昔からあったんだな。

 これ、アナスタシアに限ったことじゃなくて、特にウォーロードに出て来るキャラって、何かしら別のバックポーン持ってることが多いでしょ?
 軍人にしても、別の職業からの成り上がりか、貴族って別の顔を持ってたりする。
 俺が感じるヨーロッパっぽさって、別に職業観だけじゃないけど、そもそも人間って、今やってるひとつの職業だけで語れるものではないしね。
 キャラも、その役割を演じるだけの一体のキャラ、ではなく、一人の人間としてイメージしていきたいと思ってるのよ。

 大体、ひとつの物差ししか持ってないって、狭いじゃない?
 狭さが活きるパターンもあるけど、そういった例外を除いては、きちんとそれぞれの物差しを持った、一人の人間として扱いたいってのは、ある。
 アナスタシアは、そのわかりやすい例として、物語の中で生きてるんだな。

 もうひとつ、アナスタシアが自分の店持つってキャラになったのは、間違いなく俺自身の経験がある。
 ていうか、俺が絵描き以外で一番長くやった職業って、飲食店なんだよ。
 だからアナスタシアも描きやすいそれにした、というわけではないんだけど、なんか自然と、いつか自分の店を持ちたいなんてキャラになった。
 彼女がこれから酒場で働いていく様ってのは、だからそれなりに地に足着いた描写になると思うよ。
 自分と同じような価値観、となった時に、もう自然とそうなってたって感じだよ。


 アナスタシアに関しては、まだまだ語りたいことあるんだけど、長くなってしまったんで、とりあえずここまで。
 またここで書くかもしれないし、後は作中で感じてもらえればってのもある。

 とにもかくにも、今後ともアナスタシアという、ちょっと不器用な娘の生き様、見てやって下さい!


「プリンセスブライト・ウォーロード」
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