茶飲み話44 「マリカ」キャラクター余録(3)

一鉄工房のブログにおこしいただき、ありがとうございます。
管理人のOIGUMO(老雲)です。


さて、「淫魔戦記マリカ」の各キャラクターに
ついて振り返るシリーズの3回目は、
対象をレンにしてみたいと思います。
ゲームのネタバレが含まれますのでご注意ください。

関心のある方は、以下の「続きを読む」をクリックされてください。



(続き)
続きを開いてくださり、ありがとうございます。

このシリーズ、この後、レン、そしてファムと続いていく予定ですが、
この2人について、管理人は共通の、後悔にも似た気持ちが少しあります。




ちょっと存在感が薄かったかなあ?




・・・という表現が適当かどうかはわかりません。

2人とも、マリカと一緒になってボケたり、あるいはツッコんでくれたりと、
それなりに華やかな登場人物ではありました。ただ、作品のあとがきでも
書きましたが、2人のバックストーリーは、本編ストーリーと基本的には
関係がなく、そのため両者とも、物語を牽引する役割は果たせませんでした。




このゲームのH要員という意味では、メインヒロインは3人でしたが、
ストーリーではあくまで主人公はマリカで、この2人は脇役だったんですね。
というか、複数の牽引役が登場するような、複雑なシナリオを作る能力は、
管理人にはありません(笑)。




ただ、この2人が一瞬だけ、物語に欠くことのできない存在感を発揮する
場面があります。ヒロイン3人とカリンとの初対面のシーンです。
この時、自分たちの置かれた状況を知って、戦意を喪失しそうになった
マリカに対し、2人は戦う意思をはっきりと表明しました。




そのことにさらに落ち込んだマリカの入浴シーン、その後のカリンとの
会話シーンを通じて、レンとファムがなぜ絶望的な戦いに身を投じると
断言できたのか、また、普通は1人しか弟子をとらないボスの不可解な
行動などが疑問点として提示されます。この物語には何か裏があると
プレイヤーにお知らせすること、そしてまた、弱気になったマリカを
支えてくれる役割を、この2人は果たしてくれたんですね。




では、話をレンに戻しましょう。




このゲームの企画段階で、素材集を使ったキャラクターデザインを行った際、
一番初めに決まったのが、実はレンでした。タイトル画面でレンはウインクして
いますが、この表情に管理人は一目ぼれし、性格もこの表情から自然と
思いつきました。あまり「女の子」らしくなく、活発でさっぱりした性格。
マリカと一緒につるんで授業をさぼる悪友、といったところ。




あと、Hシーンなどに使うCG素材が、ヒロイン3人で共通だったことから、
ちょっと特徴づけをするために、胸は「まな板」仕様になっていただきました。
ついでに、同コンプレックスも標準装備。需要はあったかな?




それからレンについては、彼女のバックストーリーに応じた特徴的な
会話シーンを、いくつか物語に埋め込んだのを覚えています。
男に囲まれた猟師の家に育ったせいか、お酒に強い関心を示したり
(いつもファムに止められていましたね)、ゲームの前半、プレイヤーが
ファムを操作してレンの部屋を訪れた時、レンがクマのぬいぐるみを指して、
「どう、おいしそうでしょ?」と発言し、ファムが面食らうシーンがありました。





このぬいぐるみのシーンのように、
一見突拍子もない発言や行動に見えて、
その理由がわかれば納得できる、
そんな演出も管理人は大好きです。




最後に、レンの後日談について振り返っておきます。




ここでは、故郷に帰った後のレンの戦いを淡々と綴ってみました。
淫魔三姉妹と同様に、小さな行動の積み重ねで村を内側から変えようと
決意した彼女は、厳しい村の掟や、女性としての固定役割に、一見、
従いつつも、将来の変化を夢見て、多忙な日常から少しずつ行動を開始します。




実はコレ、管理人が当時憧れた生き様を、レンに重ねてみました。
様々なしがらみの中で、それでも変化を諦めずに懊悩し、少しでも行動する。
つまり管理人は、それを実践できない人間、しがらみの中に疲れ果てて安住し、
考えることをやめ、行動を起こさなかった人間、というわけですね(笑)。
・・・いや、笑いごとじゃないか。





少し余談になりますが、管理人は旅好きな人間です。
旅といっても様々なスタイルがありますが、基本的にほぼ1人で、
観光地でない場所を、事前に勉強せずにぶらりと歩くのが好きです。
そして、そこで石碑などの史跡、案内板などを発見すると嬉しく思います。




そこには、教科書に載るほどではない人物、事件などが刻まれています。
現代とは常識の異なる時代、たぶん、ずっと生きづらかった時代に、
無名の、そして無数の人々が時にいがみあい、時に和して必死に生きた。
そしてその時代の記憶を、なんとか後世に残そうとした。
そんなエネルギーを感じて、身震いすることがあります。

こうした想像を、レンの後日談に重ねてみました。




というわけで、本日はレンについてのお話でした。
では、今日はこのあたりで失礼します。



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