シロフミ 2020/08/06 22:43

梨奈の成人式

 ノクターンノベルズ掲載分より。




 薄く曇った窓ガラスの下で、ファンヒーターが蒼い炎を燃やし、小さな音を響かせる。
 リビングに付けっぱなしのテレビのニュース番組には、背広や晴れ着に身を包んだ初々しい新成人たちの姿が映し出される。
 冬休みから続く連休も、残りわずかとなったこの日。
 多くの学生たちが社会人への第一歩を踏みだす国民の祝日に、梨奈もまたオトナへの仲間入りを果たしていた。
「っ、あ、あぁあ……ッ」
 両親が出掛け、無人となった家のリビングのソファの上。
 脱ぎ捨てたパジャマの上下と共に、一糸まとわぬ姿のまま仰向けに横たわった少女は、押し殺した嬌声を上げながら、ふかふかの冬毛を纏うパートナーと絡み合う。大胆に広げられた太腿の付け根、すっかり充血した粘膜の奥で、野太い剛直を迎え入れた柔孔は細かく泡立った淫蜜を溢れさせている。
「ふぁ……ロッキーっ、そ、そこ、こすっちゃ、だめぇ……」
 少女を組み敷くのは、体高75センチを超えようかというアイリッシュ・ウルフハウンド。灰色の毛皮は毛布のように暖かく、背中に回された梨奈の手はその中に沈み込んでいる。
 狩猟のために改良された強靭な足腰を生かすように、ロッキーは赤黒い生殖器を梨奈の幼膣深くに突き込んでは、ぐりぐりとこね回すように前後させる。敏感な場所を探り当てては擦りあげるその深い抽挿に、梨奈は声を上ずらせて何度も身体を仰け反らせた。
「んぁ、ぅ、あ、あっ、あーっ」
 堪え切れなくなった嬌声が、雌の悦びに色付いた甘い音色をもって跳ね上がる。
 初めての経験にも関わらず、既に梨奈の反応はすっかり成熟したオトナのものだ。明日からまた通学鞄を背負って、横断歩道を渡るのだとはとても信じられないほどに、少女はしっかりと逞しいパートナーの身体を受け入れていた。
 きゅ、きゅぅ、と深々と穿たれる肉竿を断続的に締め付けて、愛するパートナーにしっかりと快感を伝える。ほんの数十分前まで、破瓜の痛みと苦しさに悲鳴を上げていた少女と同じ姿とは思えない。
 しかし、まだ産毛もろくに見当たらない脚の付け根の下。ソファーの上に敷かれたタオル地の上には、確かに薄赤く、梨奈の“はじめて”の証が残されていた。
「んぅ、あ、だ、だめ、っ、ロッキーっ、また、またっ、キモチよくなっちゃうっ、ふわって、ふわあってなるぅっ……!!」
 体重をかけて押しこねられる柔孔が、ひときわ大きく粘膜襞をうねらせる。梨奈はまた小さな身体を震わせて、ロッキーの背中に回した腕に力を込めた。ぶるる、と背中が仰け反り、少女の背筋を甘い電流が駆け巡る。
 しっかりと繋がった生殖器の隙間から、こぷりっと蜜と混じり合った先走りが溢れ落ち、ぐちゅぐちゅと泡立ちながら梨奈のお尻の谷間を伝い落ちる。乙女の秘所を深々と刺し貫いて複雑な形に張り出した、赤黒肉の塊は、また一回り大きく膨らんだようだった。
「っ……っは、ふ、はぁーー…っ♪」
 目を細め、すっかり上気した頬をとろんと緩ませて、梨奈はロッキーに顔を寄せた。小柄な体を押し潰さんばかりに迫るパートナーの顔を見上げ、極上の笑顔をのぞかせる。
「ロッキー……」
 その名前を呼ぶだけで、梨奈の胸の中は嬉しさで一杯になってしまう。ロッキーの大きな目と濡れた鼻先を見つめて、梨奈はそのおでこをぐりぐりと、ふかふかの毛皮の首に擦りつけた。
 ロッキーがそれに答えるように、強い吠え声を上げる。それを聞いて、梨奈はまたぎゅうっと、スレンダーな身体を彼の身体に押し付けた。
「私も、ロッキーのことだいすき。だいすきだよ……っ」
 種族の壁が隔てる言葉の差もものともせずに。伸ばした顎の先で唇をそっと交わし。二人は愛の営みを再開する。
「ぁぅ、あ、っあ……ぁんっ……」
 二人の交わりは、ソファの上に仰向けになった梨奈の右の太腿を跨ぐように、ラッキーが後ろ脚を踏ん張って、生殖器を深々と繋ぎ合わせる格好だった。人と犬がもっともお互いの種族を尊重し、身体を重ねるための姿勢を、二人は自然と見つけ出していた。
「あ、あっ、あ。っ、ロッキーの、ま、また、おっきくなってる……っ」
 少女との交合の方法をすっかり知りつくしたロッキーは、たくましい後ろ脚でベッドを踏みしめては何度も何度も執拗に腰を打ちつける。梨奈も脚を割り広げ、少しでも深くロッキーを受け入れられるように、腰を寄せ、足を交互に絡め合う。
 そっと触れ合う胸と胸からお互いの鼓動を感じ、梨奈は切なさにぎゅっとロッキーにしがみ付いていた。
「ぁ、っあ、っあっ!!」
 少女の手指では包みこめないほどの大きさにまで勃起した肉竿は、ロッキーの腰のうねりと共に深々と少女の胎奥深くに打ち込まれる。体重を乗せ、一旦深く落とされた腰は、すぐさまずるんと持ち上げられる。
 サイズの合わない大きな肉槍が、身体の中に埋められたまま前後するたび、丸く広がった梨奈の柔孔はそこに引っかかるように入り口付近の粘膜を捲れさせ、小さな身体、細い腰までが吊りあげられるように持ち上げられてしまう。
「ふあぁああああ!?」
 あらゆる犬種の中でも最大とされる抜群の体格を生かし、ロッキーは力強く徹底的な腰の律動を繰り返していた。強引ながら実に巧みなその扱いに、いまや梨奈の理性はトロトロに蕩かされている。
「んぁ、ぅ、あ……、ロッキー、っ、す、ごい、よぉ、っ……!! んう、あ、あ、ぁ、だ、だめ、また来ちゃう、きちゃうう……っ」
 指などでは絶対に届かない、身体の奥の奥まで。いとも容易く貫き叩きつけられる生殖器が、まるで擂粉木のように少女の細く狭い孔をこね回す。すでに限界近くまで広がって、ロッキーのペニスに占領された少女の秘裂からは、抽挿のたびに泡立ち白く濁った粘液がこぷりこぷりと込み上げてくる。
 交合が始まって30分近く。途切れることのない犬の射精を打ち込まれ続け、すでに少女の膣内には、襞の一枚一枚、粘膜の隅々まで、余すところなくロッキーの遺伝子が擦り込まれているのだ。
「ぁ、んんっあ、ぁ、あ!! あ……っ……!!」
 顎を持ち上げ背中を仰け反らせた梨奈が、途切れ途切れの声を高く跳ねさせる。ピンと伸びた脚が小刻みに震え、ロッキーと繋がったままの小さな孔がきゅうと収縮する。
 可愛いお尻の穴までぷくりと縮こまらせて、少女の肉孔は肉竿からまた、たっぷりと新鮮な特濃ミルクを絞り取る。
「あ……あ、あついの、出てる、ロッキーのっ、いっぱい……っ」
 どぷり、と胎奥深くに放たれる熱い滾りの塊を感じ、梨奈の胸がとくんと強い鼓動を刻む。
 これが赤ちゃんを作るための素になるのだということを、梨奈は知っている。小さな下腹部を膨らませるロッキーのくれた愛のカタチに、知らず梨奈の目元には涙が浮かんだ。
 しかし、犬の射精はこの程度で終わるはずもない。根元を大きく膨らませ、いよいよ本格的な交接の体勢に入ったロッキーは、肉槍から激しくマグマのように白濁液を噴き上げながらも、梨奈の細く曲がりくねった柔孔を執拗に蹂躙していくのだ。
「ふあ…ぅ、あ、あっ、あ!! …ロッキー…、ロッキーの、すごいのっ、ロッキーのおちんちん、おっきくて、硬くてっ、ぐりぐりって、きもちいいトコ、擦って……っ」
 梨奈は夢中になって、自分の感じているキモチ良さを叫んでいた。言葉の通じないロッキーに、少しでも自分の悦びが伝わるように。今日この日、自分を“オトナ”にしてくれたロッキーへ、胸いっぱいの嬉しさを伝えるように。
 気持ちいい、気持ちいいよ、と。梨奈は精一杯の感謝を、訴え続ける。
「んっ……」
 息を荒くしているロッキーの大きな舌に、自分の舌先を触れさせるようにして。梨奈はロッキーに口付けた。
 ぬるりと混じり合う泡立った唾液を構わずに飲みこみ。くちゅくちゅと小さな舌を動かして、ロッキーの舌を吸う。
「んむ……んぅ、ぷぁっ……ロッキー、っ、もっと、もっと、して……」
 深く繋がり合うお互いの敏感な部分を意識しながら、梨奈は自分からも腰を突き上げて、ロッキーに続きをねだる。
 そして、梨奈はそっと手を伸ばし、深々と自分の身体を貫くロッキーのペニスの、その根元をやさしく握り締めた。
「私、もっとがんばるから……ロッキーのこと、キモチよくできるようになるから……」
 愛し合う二人の――否、一人と一匹の間に横たわる、大きな種族の壁。
 梨奈の握りこぶしよりも遥かに大きく膨らんだ、精瘤に梨奈が指を這わせると、ロッキーは初めて息を乱し、わふ、と小さな吠え声を上げる。
 そこをやわらかく、手のひらと指で包むようにして何度もさすりながら。梨奈はそっと甘い声で彼に囁く。
「ね……? ロッキー。もっと、いっぱい……」
 犬のペニスの根元に膨らむ、大きな瘤。ここが人間で言うのならばちょうどペニスの先端に当たる部位だった。ロッキーにとって一番の快感の元となるこの部位を、深く梨奈の身体の奥に繋ぎ合わせることこそ、ロッキーにとっての本当の交わりの姿なのだ。
 しかし、まだ未成熟な梨奈の幼膣では、とてもではないがロッキーのおちんちんの全てを受け入れることはできない。完全な興奮状態にあるロッキーの精瘤は、梨奈の両手でも包み込めないほどのサイズにまで大きく膨らむ。
 梨奈にしてみればほとんど、赤ちゃんを産むのと大差ないサイズなのだ。容易く挿入できるわけがない。
「んぁ、あぅ、あ…っ」
 ましてまだ梨奈は経験も浅く、つい昨日までは穢れを知らない乙女だったのである。ねちねちとロッキーの舌で、鼻先で、徹底的に大事なところを責められ続け、何度も何度もキモチ良くなって、それでようやくロッキーの滾りを受け入れることができたのだった。
 丹念な愛撫と、長い交合でもう十分にほぐれ、秘核を尖らせ蜜を噴き上げるまでに至った秘孔であっても、いまだロッキーのペニスは前半分も入りきっていない。いまだ未成熟な梨奈では、ロッキーと本当の意味で身体を重ねることはできなかった。
「ぅ、あ、ロッキーっ……」
 小柄な身体を精一杯開いて、少しでもロッキーのおちんちんを飲み込もうと躍起になる梨奈を、しかしロッキーは巧みな腰使いで絶頂へと導いてゆく。
 わう、という強い吠え声に、梨奈はまた背中を震わせる。
「っあ、や、ぅ、ロッキーっ、ま、また、また来るっ、きちゃう……っ」
 快感に意識が途切れそうになりながらも、梨奈は懸命にロッキーのペニスの根元をさすり、愛撫をやめない。すこしでもロッキーがキモチよくなれるように。
 てらてらと濡れ光る赤黒い肉の槍が、また深々と少女の細孔をえぐり、たっぷりと濡れぼそる少女の幼い秘所を深く出入りする。
「ロッキーも、ロッキーもっ、いっしょにっ、一緒に……ぃ……」
 きゅう、と精瘤の上に手のひらを添えて。梨奈は身体を波打たせ、下腹部を細かく痙攣させる。それに合わせてびくりとロッキーのペニスが震え、ごぴゅるるるぅ、と白く熱いマグマが噴き上がり、少女の胎内奥、ぷくりと膨らんだ子宮口を打ち据える。
「ひあ、ぅ、あ。あぁあああああ……っ!!!」
 腰を震わせ、がくがくを身体を仰け反らせて。梨奈の喉を嬌声が震わせる。
 いつか、きっといつか。
 今日この日、自分をオトナにしてくれたロッキーを、いつか――本当の意味で迎えてあげられるようになるために。ロッキーのお嫁さんになれますように。
 梨奈は神様にそう願いながら、愛しいロッキーに貫かれ、十四回目の絶頂を迎えるのだった。


 (了)

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