ぶるがり屋 2019/07/05 01:51

からくりサーカス 32話の感想

からくりサーカス 32話の感想ですよー。


【Amazon.co.jp限定】からくりサーカス Blu-ray BOX vol.2 (全巻購入特典 描き下ろしF3キャンバスアート+名場面A4クリアファイル3枚セット+生原画セット 引換シリアルコード 付) [Blu-ray]
植田 千尋
バップ
2019-08-21

からくりサーカス

仲町サーカスの3人が見た、しろがね=エレオノールの記憶。

 辛く痛い数十年を越えて、色とともに華やいでいくしろがねの記憶が美しく、胸が痛いですよ。
その苦しみと喜びを知って、しろがねの幸せのために戦おうとするノリ&ヒデ、やっぱり良い男たちだなぁ。

鳴海が未成年でちょくちょく考え無しの猪武者なのを久しぶりに思い出しました(笑
そりゃ、飯がマズいのも、オートマタ任せの運転も嫌だよなぁ。
 でもやっぱり、しろがねの仲間たちの死を背負って自分だけが幸せを願えない、そしてまた、死ぬだろう自分の為には無意味だと、エレオノールの恋心を否定しているのですね。
なんて不器用で、いつも自分の幸せを手放してばかりで。

 何故か、今回のハーレクインとブリゲッラが丘の上から列車を見下ろすシーンが好きなのです。
世界が終りかけた雰囲気や「作られたもの」「残されたもの」が描かれているからかな。

仲町サーカス最初で最後の、最古の4人最後の、戦いが始まる。
仲町サーカスだから出来る戦いと、オートマータの哀しい本能。
そして最古の4人を迎えるオートマータの幸せ。
 皆格好良いのは言わずもがなですが…鳴海を好敵手、主をフランシーヌの心を引き継ぐ「エレオノール」と認め、エレオノールの幸せを託すアルレッキーノのナイトのような格好良さよ!
 そして自分たちが頑張れば笑顔を見せてくれると分かり合えた、オートマータの幸せをついに得た最古の2人の喜びようが、嬉しくも悲し過ぎます…
 アルレッキーノはリーゼロッテと再会を、パンタローネは観客を喜ばせるパントマイムと歌を。
自分だけの幸せまでもつかんだのですね…
 アルレッキーノとパンタローネ。
長い長い間喜びを知らず、また長い長い間一緒に居たのに、そんなことさえ話さなかったのかと思うと、人間が「人間に作られたモノ」に対して、あまりに重く冷たい願いを課したのだなぁと切なくなるのです。
窓枠が額縁に、2人の一番美しい一瞬を切り抜いた名画のようで。

仲町サーカス VS.レディ・スパイダー
最古の2人VS.最後の2人
カピタン VS.勝!

さらにさらに盛り上がってきた…!
心燃え滾る、熱い幸せ!

(以下ネタバレ注意!)



 鳴海がしろがねを拒否するのも、しろがねがその苦しみを越えて自分の恋心を押し付けないのも、また勝が2人の最期の時を邪魔しないのも、3人が優しくて真面目だから。
悪い言い方をすれば。「いい子ちゃん」だからなのですよね。
もっともっと自分の欲望のままに行動すれば良いのに…
と無理矢理背中を押したくなります。

 たとえばしろがねの記憶を見る時、ギィが鳴海の背中蹴飛ばして全員で見れば、もう鳴海もしろがねも真っ赤に赤面して否定も出来ずに燃え上がるしかなかったでは(笑、とか。
 勝が列車に突入して、泣いて2人とも大好きだよとか言えば、鳴海も軟化したのでは、とか考えてしまいます。

 でも、この3人がいじましいほどに優しくて、自分より他人を大事にする子たちばっかりたから、多くの人々が力を貸し、そして最後に勝は自らの恋を理解して宇宙へ旅立ち、白金の心を溶かすのですよね。
分かってはても、もっと幸せになって欲しくて胸が痛みます。
もうちょっとだけ頑張って、もう少しだよ…!

(ネタバレ終了)

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索