ぶるがり屋 2020/07/22 04:22

フルーツバスケット 2期15話の感想

フルーツバスケット 2nd season 15話(計40話)
「・・・・・行ってきます」 の感想です。


フルーツバスケット 2nd season Vol.2 BD Blu-ray
井端義秀 (監督), 石見舞菜香 (出演), 島崎信長 (出演), 内田雄馬 (出演)
エイベックス・ピクチャーズ
2020/07/31

フルーツバスケット

 14話とで一つの話ですかね、三者面談・後編。
由希の弱さと進んでいきたいという願い、夾の絶望と切ない恋心、透くんの不安と隠してきた想い。
彼らを包む周りの大人たち。

 ファンタジー的な世界観と、高校生の進路と言うリアルなテーマ。
ここら辺のさじ加減が『フルーツバスケット』の面白さの一つだと思います。
神代から続く絆、守られた小さな世界、高校生活。
美しいモラトリアムのままでは居られない…

 夾にとってまだ将来は見えない闇のような不安の塊ですが、だからこそ透くんへの愛が浮き彫りになって。
透くんを想う笑顔がまた優しいんだ。
 師匠の想いを受け入れられるようになっても、まだまだ自罰してしまう理由は消えてませんからね…
見てるこっちが辛いよ!
早く幸せになってー!

 家族という名の絆と呪い。
草摩の絆=呪いの縮小版とも言えましょうか。
自分勝手で、豪奢な生活と権力にしか価値を見出さない由希ママ。
裏切られ否定され、それでもと言葉を尽くす由希の想いが、ほんの少しだけだけど、通じて。
ああ、良かった…
 繭子先生が注意した後ぐらいで気がつきましたが、由希ママの小柄さを丁寧に丁寧に描いてるのですよね。
恐ろしいと感じたひとの、弱さ小ささ。
人の弱さと自分との違いを知り、否定しないでまっすぐ向き合える由希だけが出来たことだと思います。

 由希ママ、親と比べると、これでもまだ良い方だったりするのが怖い。
由希、綾女、ママ、美しく気品が有り、プライドが高く自分ルールで進む。
似てないけれど、似てるのですね。
原作でも出なかった気がしますが、お父さんはどんな人なのかな。

 頑張る、進む。
今はまだ、透くんの存在が一番の原動力で。
由希にとっては、聖母に恋してる感じなのかな。

 透くんを救ったのは、魚ちゃん花ちゃんの優しさと、紫呉の言葉。
夾くんへの想いは強過ぎて不安に落ちてしまってますが、由希との絆は、同じ不安と立ち向かう勇気、透くんの力になったと思います。
 与えあって、救われ合って。
この3人の絆を言葉にするのは難しいですが、疑似家族が一番近いでしょうか。
青春時代、輝くようなひとときの、それでいて永遠に似た、大事な大事な絆。

 繭子先生をイヂる紫呉は最ッ高に嬉しそうだし、綾女は論理的ハリケーンだし(笑
うん、紫呉と綾女の相手と後始末するの、大変だ(笑
頑張れ繭子先生、頑張れはとりー!
 透くん、夾、由希の3人の絆と、マブダチトリオを強く感じる三者面談会でした(笑



(以下ネタバレ注意!)



 めっちゃ悪いし冷たい紫呉ですが、今回の描写で思い出すに、確かに透くんだけには破格に優しいのですよね。
背負い過ぎる透くんを、言葉で行動で、何度も助けてる。
よくやる、矛盾を突いたり気にしてる問題を暴いたりしない(笑
 繭子先生を、多分異性では世界で2番目に好きだと思うのですが、いじめてからかって、嫌そうな顔に心底悦んでるからなぁ(笑

 そして、帰る場所の無い由希、透くん、夾の家を作ってくれて。
もちろん紫呉自身の目的に沿っているからなのは事実ですが、この疑似家庭がどれだけ3人の救いになったかと考えると、意地悪で酷薄ですけど、やっぱり優しくもあるのですよね。

 ふと思うと、あきとには帰る家が無いのだなぁ、と。
あきとという人間を愛する人が待つ、心安らげる場所は、何処にも。
物語が終わった後、紫呉はあきとの帰る家、家庭になったのかな。
息子世代にも散々な評価でしたが、あきとにだけは、誠実になったのかな。

(ネタバレ終了)

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