時 自若 2022/11/02 21:22

今生のローダンセ 第6話 あっはんうっふんイヤンののけ反り絶頂で元気になるやつ

「もう俺のこと飽きちゃったの?エッチな気分になってくれないの!」
「そうですね、普通にしていたら…格好いいんですがね、今は少し子供っぽいかな、これはこれで可愛らしいのですが…」
撫でられるとそれはそれでご満悦。
「んふ~」
「しかし、少しばかり姿形に年の差が出ましたね」
彼の方が十歳ぐらい上になっている。
「それだけの年、会えなかったんだよ」
「まあ、そうなんですがね」
「でもさ、その間も色々と大変だったんだ、でも俺を助けに来てくれたのはお前だけで、やはり俺はお姫様だったんだなと思ったよ」

あなたが幸福ならば、そのまま去るつもりだったんですがね…

「心の中ではキャァァァ(裏声)でしたよ」
「そんな声出せたんだ(素朴な感想)」
「わかる、あの時、天使は舞い降りた、おお神よ、俺は全然そういうの信じてないけども、なんかこう…気分的に」
「なんか時の移ろいを感じました、なんというか、こんなに砕けた人たったかなと」
「その時間はな、人を大人にするもんさ」
「でもさっき撫でられると…」
「変わらないものもあるってことよ」
「やはりあなたは幸せなんじゃないんですか」
「お前を失ってから、必死でなんとか、いや、ちょうどどうにかしなければならない流派を、それこそ骨を埋めるや、身を粉にしてという言葉が合うようなことをしてたからな、少なくとも筆頭を任せられていた二年は忙しかった、その二年が終わって、次に渡して、そしたらさ、時間ができたんだが」
具体的には定時で帰る。
「誰もいない家に帰るのが辛かった、鍵を開けて、コンビニで買ってきたもの冷蔵庫に入れなきゃなって思ったとき」
ああ、そうか、もう君はいないのか。
「誰にもいってなかったが、そこで座り込んだことがあるし、でもあれだ、俺の中のお前が、俺に求めているものはこう…なんていうの、情けない俺ではないからって思ってな、だからこそだ、もう離れたくはない、離れるぐらいならばいっそのこと…」
「はいはい」
「俺の覚悟なのに」
「バーカ」
「なんだと」
「それなら忘れちゃえば良かったのに」
「なんだ他の女と結婚しろと?」
「それで幸せになれたかもしれませんし、あなたならば相手に困らなかったでしょ?」
「こういうのはさ、やっぱりその、愛がないとだな、確かにお前と会う前は、たぶん俺は結婚しなさいって言われたら、見合いなんかして、そのままだろうけどもさ、今はそういう感じじゃないってば」
「そうなんですか?」
「というか、忘れ去れてくれる人と会う前に、君は戻ってきたから、もしも、もしもだよ、またいなくなっても、たぶんまた戻ってくるんだろうなって待ち続けるんじゃないかな」
「思い出を肴にして?」
「上手いこというな、そうだな…いや、今までもそうだったから、これからもそうなんだろうな」
そこで笑顔を浮かべると。
キスをされてまたバカと言われた。
「こういうことされると、心も体もむず痒くなるんだけども、その自覚はあるの?」
「ない」
「ないよね、あったら、とんだビッチですもんね」
「昔も今もあなたの幸せを願うわ」
「そうか…」
「ええ、それだけよ」
「それ以外はないの?」
「ないかもしれない、もう終わってしまったから」
「ああいう終わりかた嫌だったの?」
「そうだね、嫌だったね、でも終わっちゃったから、しょうがないよ」
「全然しょうがないよな顔してない、納得してないじゃないか」
「この辺を、弱さを人に見せるのも嫌いだし、あなたは私を弱くする」
「いつも気を張っている場合でもないじゃん、そんなの、上手く行くはずがない」
「それでも…」
「わかるけどもさ、現実を見よう、現実を」
「あなたからその言葉を聴くだなんて」
「思わなかった?」
「というか、あまり情報が多くなると過去に回収した場合上手く行かない恐れが」
「その事なんだが、それなら外付けの魔術書に加えるでいいと思う、必要に応じて取り出すぐらいならば、どれだけ情報が多くなってもメリットしかないわけだしな」
「面白いことを考えますね…確かに…それなら、しかも記述が本人であるから、読みとけるか…」
「このぐらいのボーナスはないとダメだろう、男の10年近くの葛藤だぞ、安くはない」
「あれ、もしかして怒ってます?」
「会えないことには、それで別れてから体の自由が効くまではどのぐらいだったんだ」
「それこそ、桃源郷に当たるところにいましたからね、飛んでしまったと、そこから意識が戻って、すぐ外に出たら、大分時間が経過していることがわかりましたからね、あっ、そうですね、あなたの顔を見るまで心配で走ってきましたね、途中で、もしも妻子がおられたら帰ろうと思ってて」
「いなかった、俺の大勝利」
「なんであんなところに」
「やることないから修行してた、それもだし、よく俺の場所がわかったな」
「ああ、それはですね、あなたの、その…」
「えっ?なんだって精気という名の精液をお腹にタプタプにされたから、自分の陰陽の理、離れていてもある程度は相手がわかるって?」
「知ってるなら、大声で聞き返さないでくださいよ」
「あれか、房中術、あっはんうっふんイヤンののけ反り絶頂で元気になるやつ」
「くそ、言い方はあれだがあってやがる。ただ私が知っているのは、男性の負担でかいので実用的じゃないですし」
「俺のところは円満になる術色々ってやつだな」
成人扱いになると教えられます。
「童貞あげれなくてごめんね」
「別にいいですよ」
「いいって何よ、大事な初物よ!」
「私にそこでどうしろと、そうなったら、たぶん凄く困ってしまいますよ」
「こう…パクっと食べたくならないの?」
「そういうのは、その、大事な人とですね」
こういう初な考えは彼の好物です。
「もし人生が順風満帆だとして、そういうのは彼氏が出来てからにするのか、それとも結婚まで守るのか」
「そういうのも答えなきゃダメなんですか?」
「聞きたいな」
「彼氏でいいんじゃないんですか、その…好きなんだし」
答えには百点をつけたい。
「好きって、その大事ですし、先はわかりませんけども、その人でいいと思うし、たぶん後悔はありませんよ」
「なんかこう…甘酸っぱいな、俺の人生とはえらい違いだ」
「そうですかね」
「映画はさ、大人になってから見始めた、自分の人生にはないものがたくさんあるって映画が教えてくれたから、そこにその、恋をしてだな」
「はぁ」
「映画誘ったんだ」
「行きましたね、あの時私の方がチケット持ってたんですよね」
えっ?話題の作品のチケットがお買い得に取れちゃうの!是非一緒に。
「そこまで乗り気じゃなかったんですけどもね、その…申し訳ないですけども、ただ見た映画でドキドキして、帰り際夕方だったじゃないですか」
「だったな、歩いて駅まで行った」
「映画の話をしたりなんかして」
「そうそう」
「楽しかった」
「そうか」
「はい、あの時は誘ってくださってありがとうございました」
「意外な一面が見えてドキドキしたんだ、それは凄く覚えているよ」
(こういう時は格好いいんだけども)
「ん?なんだ?」
「いえ、なんでもありません」
「お互い色々あったな」
「はい、ありました」
「これからも側にいてくれる?」
「は…えっ?」
「今、返事してくれようとしたよね」
「な、なんのことですか」
「本人はその気、周囲の問題が解決次第でなんとかなるってことかな、昔と変わらないけどもさ」
「それはどうでしょうかね」
「こういう話一つ楽しんだ、だから、出来れば…いなくならないで」
「出来るだけがんばります」
そういって彼の胸にもたれた。
その後、彼の指は彼女の体をさわり始めたが、彼女は顔を赤くしながらも受け入れた。

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