時 自若 2022/11/09 09:25

今生のローダンセ 第9話 そんなこといって大きい雄っぱいが好きじゃない

「あら?」
「どうした?」
「いえ、何か…見覚えが…」
「ん?」
彼は少し考えてから、あぁ、なるほどとだけ口にした。

「どういうことです?」
「あれだろ、今一緒に歩いていた家族、奥さん側を見ていたろ」
「はい」
「あれは…だな、結婚した先で自由に振る舞うための女でな」
「えっ?そんな人だったんですか?ええっと、前にあなたに声をかけていたのを思い出したんですが」
「その時一緒にどう思った?」
「ああいう人と一緒になれば幸せに…ってなんで裏があるんですか」
「あるよ、あれ、結婚三回目で」
「三回目!そんなに結婚したら飽きるでしょう」
「ここら辺も可愛いやつだな、あれからだから七年ぐらいで三回してて、離婚した相手はみんなぼろぼろになったんだな、でもああして、相手に恋させて、周囲の反対押しきって結婚する」
「すごいというか、なんというか」
「代償はでかい、本当にな」
「でしょうね」
「あぁ、おっぱい揉みたくなっちゃったな」
「ご自分のをどうぞ」
モミモミ
「ちょっと固いな、でもこれぐらいの方が女の人って好きそう」
「まあ、そうですね、つい、目に行きますね」
「本当かよ」
「えっ?」
「やっぱり筋肉なのね」
そんなふざけたことをいいながら帰宅。
「その後こうして、肌と肌を重ねるような距離で尋問と相成りましたが」
彼の上に服を着たままですが、乗っています。
「おっぱいについてです」
「それで?」
「筋肉はもっとあった方がいい?」
「十分でしょ」
「うそっ!そんなこといって大きい雄っぱいに目がいくじゃない」
「何、かまってほしいの?」
「そう、確かに俺じゃ君を救う術はないけども、この顎見て、今までで一番大きいのを切り落としたよとかだし」
「それができる人と話さなければならないとは思ってるんだ」
「そうか…それはいいことだと思う」
「私はやはりダメな人間なんだ、期待されてもそれに応えられず」
「違うよ、重すぎただけだし、君がいなくなってから、大変だったんだぜ、あんなに威勢のいいやつらがみるみるうちに、あれだろ、なんだかんだ言われながらも助力してたんだろ」
「まあね」
「それが死という扱いで、盾にできなくなった、お前が死んだとされた後に、いなくなって清々したといってたんだよ、そこで俺はカッとなったが、先輩と後輩に止められた」
「ああ、それはいい先輩と後輩ね」
「今のお前ならば無差別だ、冷静な我々が引き受ければ余計なものは切らない」
「?」
「お墓も義実家や俺しか行ってなかったし」
「たぶんそうだろうとは思っていましたが」
「そうでしたよ…ごめんな、心を埋めてあげれば良かったのに」
「そんなことないよ、ありがとう」
「もう花を供える必要はないんだな」
髪を撫でる。
「戻ってきてくれてありがとう」
「顔を見たら帰るつもりだった」
そこで腕を脇に入れて、彼女を押し倒す。
「それはダメ」
「こりゃあ帰れないや」
彼の愛撫が始まると、背筋にゾクゾクとしたものが走る、しかしそれを怖くないとなだめるようにキスをされた。

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