時 自若 2022/11/11 21:32

今生なローダンセ 第14話 願いが叶う頃には俺好みの熟女になっちゃうじゃん

「嫉妬はしますか?」
「いや、しないな」
銃撃の痕が残るのだが、これは彼女の守護が動いたせいだ。
「お前という人物ではなく、条件を満たした人間を守るというのならば、悔しくなんかないもん!」
ああ、これはちょっとは嫉妬はあるなといったところ。
「本音は?」
「俺がもしも守る側になったら、毎日淫夢でいいですか?」
「今も毎日それを見せられているようなもんですけどもね」
「イヤーン!」
「イヤーンじゃないでしょう、イヤーンじゃ」
「真面目な話、オラッ、タマタマ見せろや!とか言われて、剥かれたりすると興奮する」
「それ、真面目な話?」
「性癖には素直になりたい、そうありたい、だから真面目な話」
「そういうこといっちゃうと、私も…まあ、そのありますからね」
「上手く攻めてやれなくてごめんな」
「…」
「そこはわかってるんだが、こう、お前には幸せになってほしいからな、俺には出来んから」
「でもまあ、たまにはやってもらってますけどもね」
「そ、それはだな、その、Mとあろう者が、誘惑に負けたんだ」
俺が悪いわけではない。
「難しいものですね」
「そこはしょうがないさ」
「でも私だって急に荒い言葉になるのは、ほんいではありませんからね」
「知ってる、怒ってるところもあるということはさ、うん、そこはごめん、でも俺、こんなんだから、タマタマ見せろやって言われて、ちょっと俺が嫌な顔をすると、ごめんなさい言われて、それを見て俺の方がなんでしてくれないのって言っちゃったりするしさ」
「まあ、お互い様ってことで」
「うん、後、俺、血統書つきでもあるから、安心していいよ」
「何よ、それ」
「そこも気にしているんじゃないかと思ってましたよ、ずっとさ」
「ああ、たぶん故郷の方では気にするわ」
「でしょう」
「でもあそこは見る目ないから、過疎化しちゃってるしさ、あそこがいいと思ったところみんなしくじってるから、あんまり役に立たないと思うよ」
「そういうもん?」
「そういうもんだよ、大事なのは今から未来ってやつよ」
「こういうときに逞しさを感じるな」
「やせ我慢もきちんと張れるかどうかね」
「お前がいなくなってから、その土台も崩れたから、あの後大変だったんだよ、でも俺は…なんというか、見てるだけだった、少しでもお前に気をかけている人間が増えていたら、違ったのかもしれないが」
「元々解決にあなたを、いや、誰かを必要とはしてなかったし、全部自分でやる気ぐらいだったからさ」
「だから…俺に自分のことを忘れろとか言ってたの?」
「言ってたよ、解決する以外はたぶん無理ぐらいの気持ちじゃないと上手くなんていかないもの」
「そこまでする願いだったの」
「そのために、まあ、魔法使いの世界に来たところはあるから、食べれるし、叶えられるし、それ以外はなかったのも正しいけどもね」
「全部ほしいでもいいのに、こう…俺にいってほしい、たぶんドキドキして、夜眠れなくなる」
「言わねえよ」
この言葉の落差も男は好きだった。
「サッと目的達成できたら良かったけども、そこまでは無理だった、残念だわって感じ、色んなものが、色んなことが起こってしまった、それは予想外だった」
「いいこと?悪いこと?」
「いいこと」
「それは当初の目的より大事にはならなかったの?」
「大事にしたら、悪いと思って」
「なんでさ」
「なんでだろうね」
「…」
「そんな目しないでよ」
「いや、そこはするさ、その選択肢は先がないじゃないか」
「ないね、でもまあ、プライドは満たされるさ」
「そこもわかるんだけどもね、後悔したらずっとする、そういうのもさ」
「おや、そういうのわかるの?」
「お前とあったときはわからなかった、それこそ会えない月日は、それを理解させるには十分というかさ。お前が失ったものすごくでかかったんだな、同じぐらい失ったはじめてわかったよ」
「嘘でしょ?」
「嘘じゃないさ、どれだけ、どれだけ」
「ああ、やっぱり過去に戻ろうかしら、白紙にしてなかったことにしてしまおうかしら」
「これを乗り越えた辺りで、経験という形で俺と一つになってくれ」
「はっはっはっ、面白いね」
「笑い事ではないさ、それが俺の決断というか、差し出せる覚悟だよ」
「私は自分のやりたいことのために誰かを共にしないと決めている」
「そんなんじゃ、願いが叶う頃には俺好みの熟女になっちゃうじゃん、好き!」
「おいおい、本当に懲りねえな、夜長に体力使わせる気か?」
そういわれると男は体を震わせた。
なんかもう濃いのが出そうであった。

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