時 自若 2022/11/21 17:40

今生のローダンセ 第28話 へぇ~こんなんで気持ちよくなっちゃうんだ

じ~
彼女は彼の耳を見る。
「なんだ?」
「奥がいい感じで溜まってそう」
「そうか?」
「そうだよ、まあ、たぶん、勘だけどもね」
視線は耳に集まる。
(耳か…)
「後で綿棒で掃除するといいんじゃない?」
「耳掃除なんかはしてくれないのか?」
「あら、してもいいの?」
なんだろう、ここでゾクゾクっとしたものを感じた。
いいな、彼女にしてもらえたら、パリ、パリっと音が耳の中からしたら、さぞかし気持ちよかろう。
ニコッ
「はい、動いちゃダメよ、まずは耳の中を見させてね」
綿棒が、耳の外側を撫でると。
「やっぱり中も綺麗にした方がいいわね」
耳の中に綿棒が入ってきた。
最初はくすぐるように、しかし、何かを見つけたのか、拭き取るようになっていく。
「汚れだけじゃなくて、抜け毛もたくさんね」
(あっ)
耳の中に進むときは慎重というか、もどかしいのに、耳から去るときはもっといてほしいと思うぐらいさっさっといなくなる。
「あまり深くはやらないけども、耳かきをしましょう、綿棒だとちょっととれないわ」
そういいながらも、耳の中を丹念というか、これは性格なんだろう
(あっ)
耳かきをされると動いてしまいそうなそんな部分を見つけると、ニコッと一度微笑みを浮かべてから、同じ場所を掃除してくる。
(こういうSっ気って最高じゃありません?)
これは本当に誰にも言えないような嗜好である。
モゾッ
耳の中で音がした。
これは大きいのがある。
カリ…カリ…
勢いをつけて往復はせずに、あくまで竹の耳かきで削れるような、そんな力加減。
匙では垢をとらずに、綿棒で絡めとると、脱け殻のようなものが綿棒についていた。
「はい、お仕舞い」
「もっと深いところやってくれてもいいんだがな」
「そこまでなると私が怖いわよ」


「そういうことあったの覚えてる?」
「ええ、むしろあなたの方こそ覚えていただなんて」
「髪を切る際に耳掃除はしてもらっていたが、また、その~やってほしいなって」
「どれどれ」
耳の中を見られる。
ふぅ~
「あっ!」
息を吹き掛けられた。
「エッチな耳して」
「エッチじゃないよ、吐息かける方がエッチでしょうが」
「へぇ、こんなんで気持ちよくなっちゃうんだ」
なります!
なれます!
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